物語はゆっくりと紡がれる
スピードは大切で、
世の中が変化しているときには、
より早く、その変化に適応して、
新しい何かに向かって動き出すことが必要なのだろう。
でも、そういうとき、
私はいつも、少し乗り遅れてしまうというか、
立ち止まって、ぼんやりしている時間を長くとってしまう。
もし、私のことを「行動している人」だと思っている人がいたら、それはちょっとイメージが違う。
私はきっと、何かに向かって行動しているのではなく、
なんというか、立ち止まって、風景を眺めて、
ただぼんやりしている時間の過ごし方をいろいろ模索しているだけなのだと思う。
今、私が感じているのは、
たしかに、変化の風が吹いている。
その風に、上手に乗りたいとも思っている。
でも、その風向きとか、風の意味とか、風の趣きとかを、もう一つリアルな手触りとして感じ取ることができずにいる、ということ。
この風は、どこに吹いていくのだろう
この風には、どんな意味があるのだろう
そもそもこの風は、どんな風なのだろう
そんなことを、風に吹かれながら、考え込んでしまっている。
まるで周回遅れのランナーのように、
周囲の風景にはそぐわないスピードで、
私は歩みを進めているのかもしれない。
まあでも、そんな人がいてもいいだろう、と自分を肯定することにする。
物語はゆっくりと紡がれるものだし、
ゆっくり行けば遠くまで行けるものだから。
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