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世界観episode 15 -高校受験と兄が壊れた日 (HSS型HSP中学校編⑤)

中学生生活もいよいよ終わりが近づき

受験シーズンが到来していました。

中途半端にヤンキーに憧れながらも

常に学校の成績は常に上位には

食い込んでいました。

何となく本質を見抜くHSS型の特性は

将来やりたいことは分からなかったけど

勉強さえがんばっていれば

学歴社会において、選択肢は

広がりそうだなと

直観で感じていました。

特に得意だったのは「数学」

数字を扱ったり、公式に当てはめて

問題を解くのが、ゲームのように

面白くて、また塾の先生とも

相性が良くてのめり込んでいました。

そしていよいよ受験開始。

奈良県の「滑り止め」の

私立の受験が始まります。

「滑り止めというのは本命が落ちた時に

行く保険のようなもので

比較的、現在の学力から受かりやすい

学校を選ぶので、気軽さはありました。

そして結果は

なんなく合格!

続いて大阪で私服の

私立の進学校、M男子校を受けます。

これは都会に憧れていた

とある友人に誘われたからです。

都内のど真ん中にある

私服の学校で、

奈良県の郊外に住んでいた

刺激好きに僕には

都会に通えるというのは

魅力的だったのです。

そして結果は

なんなく合格!

そして本命です。

奈良県のTOPクラスの進学校

にチャレンジ。

勢いに乗っていたので

少し調子にのっていたのか

自分の偏差値ギリギリの

学校を選びました。

そして受験の前日

全く眠れない。

プレッシャーにとことん

弱いのもHSS型の特徴で

本命となると途端に

ポンコツ化します。

そして睡眠不足で朦朧とする中

テストを受け結果は

案の定、不合格

落ちたことよりも

本番で力を出せなかったのが

何より悔しかった。

それも実力のうちといえば

そうなのですが、あまりにも

プレッシャーに弱い自分を

責めていました。

そして兎にも角にも中学受験は

本命に落ちた悔しさを引きずりつつ

都会の進学校、私立男子M高

に決定しました。

そしてこの頃、何となくヤバそうだな

と考えないようにしていた

ことがあります。

大学受験に挑む兄貴の姿が

異常だったのです。

日夜、不幸の念仏のようなものを

唱えており、ちょっと普通じゃないな

と思っていたのですが

本命の大学受験に落ちた兄は

ついにメンタルが崩壊しました。

まともに話せず、会話が成り立たず、

幻覚症状に苛まれており

当時の精神病院に親が

連れて行った診断結果は

「統合失調症」

それも重度の

二度とまともな精神状態に

回復することはないそうです。

まともな会話もできないし

一生、被害妄想と幻覚症状に

苛まれるそうです。

言葉がなかった・・・

何となく目を背けていたものが

明るみになった瞬間

固まりました。

家庭の団欒は楽しめず

兄とは意思が通じ合えないどころか

被害妄想とありもしない幻覚症状の

話しかできない。

家庭に安らぎの場はもはや

ありませんでした。

そんな暗雲を立ち込めたまま

いよいよ反抗期全開の

高校生活へ突入します。

世界観episode 16 -10万円のブランドコートを羽織る高校生
へ続きます

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