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Z世代に伝えたい、優しい世界の作り方(1章)⑤

食材を集めてきたけれど、僕は料理ができない。だけどここは共同生活だ、得意な人がやればいいのだ。苦手なことや嫌いなことを無理にやる必要はない。運のいいことに僕らのグループには元料理人の翔がいる。
「食材は集めてきたから、あとは頼むよ、シェフの料理だけが楽しみなんだ」
翔はシェフと呼ばれている。

災害が起きたときにおさむと隼人はキャンプに来ていたらしい。そしてそのキャンプ場の経営していたのがはじめだ。僕とシェフは水害から逃れるために高い場所に避難していたら、助けてもらった。キャンプ場は小さな山の山頂付近にある。山の上から見下ろしても高波が見えていたから、平地では生活できないだろう。

生き残った人は避難所で生活をしていたらしい。当時どのくらいの人が生きていたのかは分からない。そして、今も生きているのだろうか?僕たち5人は避難所での生活がしたくなかったので、山の上での生活を選んだ。ここはキャンプ場ということもあり、建物もあり調理器具や調味料なども揃っていた。調味料がなくなったら、塩や油を作ればいいんだ。


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