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チーバくんに飲まれる旅(前編)

こんにちわ。寄生虫です。
今回の旅は、ただただ房総半島を1周するだけ。
目的は、コミュ障の僕として人と接する仕事が辛いこと。どっか遠いところへ一人でぶらつきたくなる。
しかし、1泊2日。以前、茨城を日立から鹿島神宮まで鉄道で縦断し千葉市を経て半周した。なので、今度は千葉をぐるりと回るという、ただ虫がムダに宙をまわるだけの、モチベーションがないただの惰性の行為。
もう1つの目的は、僕の休みが月曜日。僕の好きな博物館や郷土資料館は全国的に休館日です。僕の旅は、地元の資料館や博物館に行って地元の歴史を知ることが第一の目的なのだけど、みなさんは何を楽しみにして行くのでしょうか。僕の旅は今年、月曜休みという運命になってしまった以上、ただただ宙ぶらりんに、行き当たりばったりになりがちです。
ただ家に引きこもるのもつまらないので、とりあえず羽ばたいてみるだけの、つまり虫にたとえれば、目的もなくその辺を飛んでいくだけの旅です。

とりあえず僕は房総半島は東京湾の反対側、太平洋側の外房、東京都埼玉県民にしてみれば、千葉の奥地の方に宿をとった。
どんな出会いがあるのか、コミュ障なので期待はない。僕はチーバくんの口に飛び込み、無二念に一意専心、とにかく体を1周してまた口から出る虫になることに決めた。

千葉入り!

出発は日曜。実は午前だけ仕事である。しかも浦安。13時に浦安の職場を出、都内の某所に戻りスーツを脱ぎ捨て、カバンにしまい。私服に着替えて東京駅を脱したときは、なんやかんやで15時過ぎる。1日目に観光なんて贅沢は期待していない。

千葉駅にて、かねてより行きたかった千葉県立中央博物館、千葉市立郷土博物館をスマホで眺め見るも、検索すれば到着は16時半あたり。入館してもろくに観れないどころか、そもそも16時30分で入館時間は終わる。
行きたいところについでに行けるような淡い期待もすぐにつぶれるのは常にあること。
なので、しかたもなく東京駅をブラブラ歩く。地下改札出てすぐにキャラクターストリート
漫画やアニメやいろんなキャラが店舗ごとに並んでいる。1周するも、40過ぎたチビデブハゲにとりカップルや子連れが多いキャピキャピした道、若干の歩き辛さを感じる。
コミュ障として、生き辛い…  人とろくに仲良くなれず、いろんな人に迷惑かけているだけの害悪にしかならないように思う最近、ますます病み始めた鬱加減が加速しそうな思いに息を呑む。
とりあえず今日は、何もかもから離れて、現実逃避をするのだ。
しかし宿泊先は聞いたこともない場所。検索してみれば観光地でもなく、駅も人里離れたところのようなので、コンビニとか無く食事がとれないのではないかという不安があったので、東京駅の改札に戻り、豪華な駅弁とお酒を買った。

旅は慎重が良いのだが、宿泊先、ネットで予約したものの、何度電話をかけても通じないのが不安を加速させる。ネットで予約証明書が発行されているものの、ひょっとして宿自体が消滅している恐れもある。
16時ごろになってやっとちゃんと宿に電話が通じ、予約が通っているのを確認できた。キャンセルして旅自体を消滅させるか、とりあえず行って場合によっては遭難するのも想定していたが、無事に安堵する。
ルートを検索すれば、外房に行く最短ルートは蘇我駅で特急「わかしお」に乗るのが便利。しかし、なぜか東京駅の券売機で特急が買えない。満席か。最悪、各駅停車でゆっくり深夜に到着も想定する。

とりあえず、蘇我駅を目指す。ここは千葉の東京湾沿いにのびる「内房線」と、内陸を突っ切り千葉の太平洋側にのびていく「外房線」の分岐点
これから千葉県を、最近流行の「チーバ君の体を用いて位置を説明していく」が、僕は京葉線でチーバ君の口元である浦安市を通過し、喉元である千葉市も博物館を堂々閉館5時に過ぎ去るのをスマホのグーグルマップで確認し。
蘇我に到着し、念のためみどりの窓口か券売機を探してみれば、「わかしお」のチケットがゲットできた。

チーバ君の舌のあたりが、浦安。東京を舐め回す涎を垂らしたベロの位置にあり、千葉県民の多くがこの周辺の関東に食いついて寄生するかのチーバ君の口元の都市に集中する。浦安ディズニーランドのはずが東京と名乗るように、ここまではまだ東京の延長であり、農作物を関東各地に提供する農業生産額が北海道や鹿児島や茨城にならぶ田畑地帯、「関東の秘境」では、まだない。
千葉県HPから人口分布。集中するは流山、松戸に市川浦安船橋などなど。東京に食いついて繁栄している都市を、僕という寄生虫はぐっちゃぐっちゃに嚙み砕かれないようにとっととお尻の鴨川に引っ込んでいくつもりです。

安堵し、酒クズな僕はここから飲酒しながら宿に向かうよう、奮発して甲州ワインと砂肝やスモークタンのおつまみを買う。特急の旅の楽しみだが、やはり舐めちゃいかん。自由席、ことごとく席が埋まっている。
まあ、そんなもんだと車両の接続スペースで窓の外を見ながら、飲酒を開始する。
ややほろ酔いながら、やがて千葉が本性の田園地帯ぶりを見せ始め、その景色に旅に出た楽しさを思い始める。

暗雲立ち込めているのも、やな感じです。
あした晴れないのだろうなぁ。

茂原といすみと勝浦を、ただただ通過しましょう!!

チーバ君の喉の奥の肺に位置する茂原へ
調べれば、ここに美術館と併設された郷土資料館があり、なんと月曜日も開館しているようだ。

寄生虫である僕は、チーバ君の肺を通過して、いきなり背中の方に向かっていきます。


もともとノープランになりそうな旅、言い換えれば柔軟に移動できる一人旅。宿泊先である鴨川から、茂原に戻り、この千葉の奥地の郷土を資料館で勉強できる。僕はほかに月曜開館の郷土資料館はないか調べてみたが、長南町の郷土資料館が月曜、うお!遠いなっ!!
しかしながら、鴨川から茂原に戻るとなると、それでそのまま東京に戻る旅になる。
つまり、チーバ君のお尻の鴨川に行き、そしてまた喉に戻り口から東京に戻るだけ。いったん肛門にたどり着いたものが、喉に反芻され、そしてペッと吐き出されるだけの旅。なんか、解せん!寄生虫でもプライドはある。
僕は寄生虫として、わたしたち関東民に野菜などの食材を提供してくださるありがたい千葉県の田畑と海の景色を鉄道の外に見ながら、房総半島を一周する旅にますます決意を固める(ブレブレ、いや柔軟に対応するつもりだが)!

茂原を超えると、もう窓の景色は真っ暗になる。
いすみ市。僕はさっそく目的がブレ、いすみ市まで戻り、いすみ鉄道に乗ってみる旅も考えた。

いすみ鉄道(公式HPより)。
いすみ市は、古代は伊甚国と言われ、大和朝廷こと日本国の上総国の一部になる前は、朝廷にあわびなど海産物を献上していた。朝廷にとり海産物の要所として、今でもイセエビやアワビ、サザエの生産がさかん。
以前の長崎の旅記事にも書いたが、ここにはもともと深堀氏がおり、承久の乱後に長崎の深堀に移転した。
たまたまだが、長崎市は房総半島と似ていて、西の長崎湾側(千葉で言うと内房)が都市として栄え、真ん中に山地が貫き、東の有明海側(千葉で言う外房)はほとんど山地が海に沈み人里離れた僻地である。
いすみ鉄道は菜の花鉄道とも呼ばれ美しい千葉の景色を楽しめるが、今は5月!
おいしい菜の花漬けとかなら、千葉のどこでも買えそう。
(※下にあるのが、長崎の記事。深堀氏にもちょっと触れています)


または久留里線。千葉の秘境の旅も楽しそうだと思った。(※秘境というのも、久留里駅の幟か何かに堂々と「千葉最後の秘境 奥房総」と書いてあった)
しかしながら、久留里線はとりあえず置いといて、いすみ鉄道。

いすみ鉄道公式HPより。

興味深いのだが、これもチーバ君の胃と腸を食い破り喉から口へ吐き出される、寄生虫として寄生主の体を突き破るような、恩を仇で返すような暴走旅になるかもしれない。
つまりは、なんならまずは奥房総とかではなく、素直に房総半島を一周する「正統派の房総の旅」を貫こうと、ますます決意を固めるのでした。またブレるけど。

いすみ市を通り過ぎると勝浦市


勝浦にて、特急「わかしお」は終点。外房線に乗り換え、鴨川へ向かいます。

真っ暗ですが、スマホはきれいな海を撮影してくれました。

鴨川到着!!!

安房鴨川駅。ここに、かの有名な鴨川シ-ワールドがある。
この周辺をグーグルマップで探ると、一番栄えていそうな場所だ。

しかし、僕の宿は鴨川市といっても、こんな繁華街ではない。
お隣の太海駅

素敵な駅舎ですが。

近くを検索すると、コンビニどころか商店自体も少ないよう。

案の定。というか、駅にはトイレすらないじゃないか。
僕は、やや小意をもよおしながら、真っ暗な道をドキドキしながら、旅館を目指す。

徒歩数分で無事に着けた。

長崎のお酒、よこやま(壱岐)と、東京駅での海鮮丼弁当、成城石井で買ったあわびとつぶ貝のおつまみ、ニューデイズの小松菜ごま和え。

次回は、房総半島を南下して、内房線を経て南端の館山から北上します。


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