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ゾンビランドサガと唐津城

佐賀へ行く

ただいま僕は、帰省で九州にいます。
ふだんいる埼玉は、お世辞にも都会とはいい難いかもしれないが、一応は東京のベッドタウン、なんちゃって東京。
飯能から、西武線で池袋まで。池袋なんか一日の乗降客数は新宿と渋谷にならぶ世界3位の東京副都心の1つですけど、そんな池袋は東武東上線や西武池袋線で、実は埼玉県民の植民地ですよね。池袋も、途中の所沢も、似たようなもの。結局歩き回るのは埼玉県民、町並みもそれに合った施設だからさほど変わらない!?
いやいや、だってみなさん、西武線乗っていて、正直に駅を通過しただけで、「今この駅を抜けたから埼玉だ」とかはわからないはずでは。

すいません、田舎者が都会風を吹かせています。
生まれは長崎、そして上京!(ただし埼玉)。偉そうに都会っ子ぶっていますが、僕の住む飯能あたりなんて、山奥のふもとの田舎町です。

けど、正直言わせてもらいますと、ふざけんな佐賀!
佐賀のとなりであるはずの、長崎から佐賀の唐津まで何時間かかるんだと。4時間くらいか。
唐津は福岡の博多からが最寄りで比較的すぐ西。しかし電車で1時間半。しかもいくつ乗り継いで、しかも次の電車まで何分も待つのかと。

糸島は福岡県。
僕は朝6時の品川発、博多行きで来た。
博多着は10時47分。
唐津に着いたのは13時。

そして唐津から長崎に帰ると、佐賀駅となりの江北で長崎本線に乗り換え。唐津方面、博多・鳥栖方面、長崎方面に分岐する主要駅のはずが、駅まわりは住宅と田畑のみ

5月1日、まさか米が実るわけなく。
佐賀は二毛作の麦の生産が全国一位。
見渡す麦畑はウクライナの国旗のごとく。

しかも乗り場を間違え、電車を1本逃してしまえば、20時に着くはずの長崎行きが22時に着くことに。ヤラカシタ。

しかも、電車は発着時に大きく揺れる、運転荒いよ!下手か!?
2両編成、途中はスイカも使えず、満員で手すりなく、ドア上の縁をつかめば、手は真っ黒。掃除してないのか!?

埼玉県民から、鉄道のクオリティを言わせてもらえば、「あ~、地方地方w しゃあないかぁ~、これで文句言うヤツは、【車使えし】てレベル」なんですね。

とまあ、愚痴はこれくらいにして。金と時間と心の準備で乗り越えられるレベルでしょう。
なので、これからは佐賀、唐津を絶賛します。
楽しかったし、佐賀が舞台のゾンビランドサガを愛していてよかったと思う。

唐津にはゾンビランドサガが待っている!

話を戻し、博多から唐津へ向かいます!
ゾンビランドサガの聖地はとりあえず唐津駅へ
福岡空港線から、姪浜で乗り継ぎ、肥前前原で筑肥線へ。二両のローカルな感じにテンションあがります!

鉄オタではないため、電車の説明はできかねます!

車窓は、眼前に広がる玄界灘に、海の向こうに見える島陰も東京(埼玉)とは異国感もし、とても美しく写真を何枚も撮りたいのだけど、そんな乗客皆無だし、あと若者を一括して席を奪った老人がいて怖く(ゾンビランドサガに出てくる老人たちは優しいのだが)、都会っ子(ダサい玉民)の威厳を保つのもあり、「唐津城とかの絶景を撮るんや!」と、一枚も撮りませんでした。
なんやかんや、うんなもんやで唐津駅に。

やっぱいた!ゾンビランドサガ!

佐賀に縁のある、悲運の死を遂げた女の子たちが、左下の「グラサン」こと巽幸太郎という謎のプロデューサーの手により、佐賀を救うゾンビとして蘇り、御当地アイドルとして成長していく。
荒唐無稽な内容ですが、アニメならではのインパクトある演出(荒唐無稽な話もなぜかリアルのように感じるのがアニメ)と、何より僕は、理不尽なほど絶望的な状況が立ち塞がるも、それに立ち向かう彼女ら「フランシュシュ」に力をもらいまして。

緑の窓口にいた、ゾンビ犬のロメロ。
怖いしキモいかったが、やがて可愛くなるものです。

正直、一話のインパクトは凄すぎたが、それ以降は巽幸太郎の強引さと意味不明さにイライラし。フランシュシュのメンバーもゾンビなので気持ち悪く愛着わかなかったが、佐賀県の地元アピールしながら話が進むので、地域愛好家として興味深く観てました。ガタリンピックやドライブイン鳥とか。
しかし、途中であるメンバー(6号のリリィこと轟くん)の死に別れたパパの話で号泣し考えさせられ。
キャラの背景の物語にも引かれ、気づけばみんなが大好きになった。

アニメは、もともとアニマ、日本では原始の偶像崇拝アニミズム(土偶やらなんやら)と同じで、人びとは現実(歴史上の人物や英雄や尊敬する偉人)や非現実(神や理想像や憧れのキャラ)の物語を大事にしてきました。

まあつまり、昔で言うならば、「あの歴史の故事における」「○○という言い伝えのあるご利益のある場所」と同じな。神社での伝説を信じるような。
結局すべての活躍はいわゆるオタ活(個人的趣味の深掘り)に過ぎないのです。
アイドル好きな人やスポーツ好きな人が、自分と関係なかった人に激しい想いをぶつけたり。
一見世の中に役に立ちそうでない芸事を通じて人生を活かすのと、いやいや。くどいな。
つまり、趣味があれば、何気ない日常も楽しくなるのは確実。僕も、いろいろあって唐津に来たが、おかげさまで楽しめました。

なので、アニメ聖地巡礼を通し、少しでも唐津の歴史や自然が伝われば幸いです。

さて、唐津駅を出ると、早速スポットに沸き立ちます。
3話、彼女らアイドルユニット・フランシュシュとしての最初のライブ、ゲリラライブを行った唐津駅前北口広場

ひどいライブでした。
昭和のアイドルゾンビの純子と、平成のアイドルゾンビの愛が、巽の活動に疑問を持ち決裂。
ダンス失敗しコケて、動きが止まるは、歌詞は緊張で飛ぶは。観客は一緒に踊ってみた幼女ひとり。
けど、原点はそんなもの。
僕も仕事に、生き方に行き詰まる自分をふと見つめ直す。なんの答えも出ないのだがw

数枚撮影し、さあ、俺たち(一人ですが)の戦いはまだ始まったばかりだ! なのだが。
行くべきところはいまいち把握できておらず(一応来るとき全話観直したがどこがどこやら)、駅の観光案内所に。それに実験的に、現在どれぐらい「ゾンビランドサガが唐津観光に浸透してるか」を感じるためにも聞いてみた。
僕:「ゾンビランドサガの聖地巡礼したいのですが、地図みたいなのありますか?」
案内所の女性の方は、すぐ察してくれる。
そりゃ、そもそもパネルはこの観光案内所が出したものだし知ってるハズだろう。
しかし残念なのは、最盛期過ぎたため、パネルの数も減り、その女性も定番の数ヵ所くらいしかスポットを知らないようで。

けど日帰りだし、行き方徒歩だろうし、それなりの距離ありそうだし、定番スポットだけで充分日が暮れそうか。

まず、駅前すぐの、地元のものを売っているアルピノ。ここもゾンビランドサガスポットの拠点のひとつ。

ああ、紛うことなき、アルピノだ…

特にアルピノは、主人公のさくらが一期最後に絶望のどん底に落ちたときの再生の場。
こんな不幸あってよいものか。
けど、立ち上がり、自分のできることをひたすらやる!そんなさくらに憧れる!

僕「まじか…」

はあ。オタク熱を発揮してお恥ずかしい。
不幸も思いきり、清々しいまでぶつけてくるアニメ。たまにニヤニヤ「まじか」、たまに絶句して「まじか」。
楽しいし、衝撃の先に僕は心に響く何かが得られ。何より、佐賀が好きになり。
ついに三年ぶり長崎帰省にて、初めての唐津です。

唐津の景色と歴史とグルメ

さて、僕のアニメ熱はここまでにして、あとは唐津の景色をゾンビランドサガのシーンとともにお届けいたします。
アルピノはお土産が充実。ゾンビランドサガのグッズも一角にあり、やはりグルメはこれ。

ドライブイン鳥こと「ドラ鳥」。佐賀の焼き肉でオススメの鶏!

とくに鶏肉が柔らかくてタレをつけて食べると旨味ジューシー、飯やビールが進みそうな。名物の鳥飯もうまそうで。
鳥スープなら、秋葉原の全国物産店で買ったが前からドラ鳥にてリアルに食べたく。
けど、伊万里本店まで遠く、あとは来る途中の糸島(福岡)、佐賀など。交通面で諦めていたところ。

冷凍食品の鳥飯と鳥飯おにぎり。
欲しかったけど、今回は節約のため悩んだが我慢。まあ、いつか本店に来るまでとっておこう。

んー?このバージョンのさくら、見たことない。

コラボしてる小島食品工業の乾きものを買う。
あぶりいわし、いかすみげそ、めんたいげそ、などなど。
推しメンバーのパッケージから、あぶりいわしを選ぶ。
旨味濃厚、サクサク!
昼飯食べてないな…

 

二期一話は、フランシュシュのメンバーの一人水野愛が小島食品産業でバイトしていたところから始まる。

数々の名曲を残したフランシュシュ。まさか、二期1話が小島食品産業の社歌(フィクション)から始まるとは。

噛めば噛むほど味が出る~♪
「イカの魂無駄にはしない」です。

アルピノを出て、レンタサイクルの店を探し、唐津の町を巡りながら、ゾンビランドサガ最大のスポットに向かいます。

晴れてる空。自転車気持ちいい。

けど、わりと遠い。隣駅「西唐津」よりさらに先。
スマホで場所を調べながら、いちいち自転車を止め、一本道だが最後入り口がちょっと脇道続く。

唐津歴史民俗資料館
老朽化で長期休館だが、外見は見れる。

博物館や郷土資料館オタクで、そんな記事を書き続けた僕は、せっかく行った資料館が閉まっていたら絶望し座り込みますが。
この建物は外からでも見たかった。
それは、

フランシュシュの家が、この建物なんです。

僕がいた時間、三組くらい写真撮ってた。
いまだゾンビランドサガの人気はありそう。
今度映画化も決まってるし。

彼女たちの思い出がつまった活動拠点です。

中は入れませんが、ゾンビランドサガのポスターが見られる。

佐賀のいたるところにあるゾンビランドサガのマンホール。この公園の中にもあるらしく、

やはりここは、主人公さくらの地。

源さくらのマンホール

最大の名所、唐津城

さて、唐津城に向かい、自転車は東へ唐津駅の先を目指します。
一度来た道、余裕をもって唐津の町のようすを見てみる。
けっこう古風な家とまっすぐに整備された道路に、城下町の名残を感じることができます。

唐津城の道すがら、大名小路児童公園に到着。そして、目の前にあるありきたりなコンビニ。実はこれもゾンビランドサガの聖地でもあります。

フランシュシュ2号こと二階堂サキの生前の親友の娘。
二階堂サキのキャラを描いたエピソードの回にて、ヤマザキショップがそのまま描かれている。
二階堂サキは佐賀の暴走族、レディース「怒羅美(どらみ)」の伝説の特攻隊長。
ゾンビ後はフランシュシュのリーダーとなる。
サキの名残でもあればいいのだが、公園にはそんな痕跡もなく。

公園にて、フランシュシュが勉強のために老人会での「鹿島踊り」を演じる。意外や、キレッキレのダンス。

右側の金髪がサキの頭。

最大の目当ては、フランシュシュ0号こと山田たえのマンホール


唐津のマンホールは、さっきのさくらとこの2つ。
マンホールをコンプしているブログもよく見られる。地元民ではない僕は諦めてますが。

そして間もなく、唐津城です!

早稲田佐賀中学高校
お城の真下にあるため、あたかも城をもつ学校のよう。全寮制のため、東京などからも受験するファンもいるとか。

周辺のようす。

城下町の頃のようす。

唐津城の入り口へ。駐輪場を探します。

駐輪場にて、誰かによるゾンビランドサガのレンタサイクルが。復活した昭和のアイドル・四号の紺野純子はダントツの人気のキャラのようです。

長い階段を登り、お城が見えてきました。

天守閣から、唐津の町を一望できます。

唐津城は、アニメ「ユーリonアイス」というフィギュアスケートのアニメの聖地でもあります。
僕も一通り履修済み。スケートの演技は手書きの作画のようで、ヌルヌル動く。あまり感情移入できなかったが(BL要素のためか)、フィギュアスケートひたすらスゴイと観ていた。

ゾンビランドサガはアニメの合間のアイキャッチにこうした佐賀の名所が描かれ、佐賀のいたるところが聖地に。

お城の、鉄砲を敵にめがけ撃ち込む、「狭間(さま)」。敵が向かってきていたらしい、向こう側はどんな景色か。

見えねー。

中は唐津の博物館に。

唐津には「うまかもん市場」が食のランドマークのようですが、僕行ったら際限なく買いそうなのでやめておく。呼子のイカ、唐津Qサバ、いつか必ず食ってやるかんな…

博物館の展示品は基本、撮影NGなので、簡単に唐津史をまとめます。
唐津を支配していた波多氏は、もともと松浦党
の一族で、遠くは嵯峨天皇を祖とする嵯峨源氏。佐賀だけに?
金太郎(坂田金時)らとともに酒呑童子を退治したという渡辺綱(ツナ)の子孫、松浦久(ひさし)。
しかし、それ以前から源浮(うかぶ)や 源聞(きのゆ)や源知(しらす)らも肥前に国司として来て、松浦党の先祖になるとか。
なんというネーミング…
のち、唐津伊万里は上松浦→波多氏。
平戸は下松浦→松浦氏が勢力が分かれる。

岸岳城や獅子城に城を築いた波多氏は、秀吉に滅ぼされる。
秀吉に名護屋城を進言した寺沢広高が、1592に長崎代官となり、朝鮮出兵後には唐津城と虹の松原に唐津焼を産み出す。

死後、子の堅高のとき島原の乱がおき、のち天草四万石に減封となるも、1647年に自害し跡継ぎないため、改易(取り潰し)。唐津は幕府領へ。
その後、大久保→松平→土井→水野ら幕臣が就く。のち唐津藩主の水野忠邦は浜松に移ったのち、老中として天保の改革。
その後は小笠原、小笠原長行は幕末で活躍。

唐津は、捕鯨や鯛網、石炭や紙漉などで栄える。

ユーリonアイスの作者、久保ミツロウ先生は長崎の佐世保市出身。

久保先生のサイン。
ブラックモンブランという九州で愛されているアイスは、佐賀の小城市に本社。

天守閣から。唐津城は海に浮かぶ城

西唐津方面。
北部。
東、虹の松原。
砂浜からの砂嵐から道を守るために植林。

辰野金吾にも縁がある佐賀。

日本のケインズといわれた高橋是清がここにて英語教師をしていたとき、教わった辰野金吾。

帰路にて

さて、そろそろ唐津から離れましょう。
僕の推しは、フランシュシュ3号の水野愛。
唐津城で買ったアクキーを、早速唐津駅にて撮影。

 先述の12話、さくらの分岐点である不幸のアルピノライブ前。「私は失敗も後悔も、全然ダメなこととは思わない。それを乗り越えたあとに、最強の自分になれるから」。だから彼女たちは逆境の中でも、自分がすべきことをしようとする。

ゾンビランドサガのラッピングは無かったが、ロマンシングサガのラッピング電車が何本も走っていた。

唐津線から長崎本線に乗り換えるとき。
乗り場の間違いに気づいたときは、すでに電車が。
駆けつけた直後に、扉は閉ざされ、出発。
「次の電車は20分後か」と思い、トイレにでも寄りながら、到着時間を検索し直した。

さっき乗れなかった電車だと、長崎駅着は、19時50分。
次の20分後だと、長崎駅着は、

22時50分!?

まじか?!

料金はさっきのだと1600円。
次のだと、2200円。

え? なんで?

さっきのは諫早経由。
次のは大村経由。
諫早経由だと23時まわる?


ダメだこりゃ! だっふんだ!!


数駅となりの武雄温泉駅から、去年
開通した西九州新幹線を使おう。

新幹線代金1700円、合計3600円くらい。

佐賀駅にも行こうと思ったが、諦めればこれくらい、浮くか。何事も、諦めが肝心なのか。

19時に武雄温泉発、長崎着19時20分。

まだ延伸する気まんまんの路線。
博多までつながれば、全面開通なのに。

三年ぶりの帰省。新しい長崎駅に初めて到着です。

まだまだ仮設。これから長崎はまたニューバージョンに進化するのを期待しつつ。

とりあえず、これから長崎の町を描いていきます。実は、長崎について記事を描いたことない。



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