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【※ネタバレありレビュー】映画「すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ」


映画「すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ」
を僕は5回も観てしまった。

その上で、ネタバレを含むレビューをします。
なのでネタバレ注意!




ストーリー(あらすじのみ)


しろくまのもとに、本物のぺんぎんが荷物を持ってやってきました。
それは、ツギハギだらけのぬいぐるみと手紙。
北に住む、しろくまのおかあさんと双子の兄弟からでした。
手紙には、こう記されています。
“元気にしていますか? 
小さい頃、大切にしていたぬいぐるみを送ります。
寒い時はぬいぐるみを抱きしめて、暖めてね”

このぬいぐるみにはたくさんの思い出が詰まっています。

寒くて外に出られなくてぬいぐるみを抱きながら、泣いていた日々…
一人で遊んでて、生地がほつれ、おかあさんに縫ってもらったこと…
兄弟喧嘩で手が取れて、おかあさんに塗ってもらったこと…

見た目はツギハギでも、思い出がたくさん詰まった大切なぬいぐるみ。
しろくまは北から黙って旅立つ際、兄弟のためにぬいぐるみを残していきました。

そんなぬいぐるみ、よく見ると胸に付いているはずのボタンがありません。
どうやら届ける道中に無くしてしまったようで、総出で探しに行きます。

ボタンを探して辿り着いたのは、古びた巨大な建物。
ひょんなことから、しろくまは稼働スイッチを押すとそこは工場でした。
奥から、くま工場長がやってきて

「一緒におもちゃを作らない?」
とすみっコたちに助けを要請します。

そして、すみっコたちは工場でおもちゃ作りを手伝う事になるのですが…


くま工場長のほめスクラッチカード


以下、ネタバレあり!!





くま工場長のポップコーンケース


くま工場長とは?



今回のゲストキャラである、くま工場長。
このコは工場の思念によって、操られたコだったのだろうか?
恐らく今回、映画を観るまでは
何らかの秘密を抱えている事はもちろん分かっていた。
「くま工場長もおもちゃなのでは?」
と公開前に考える事は、容易な事だろう。

しかし、驚かされた事は、
工場が黒幕(悪者では無いから、黒幕と表記するのは本意では無い…が便宜上仕方なく)であり、
しろくまの大切にしていたツギハギだらけのぬいぐるみは、この工場で生産されていたものだったのだ。


くま工場長とくま工場長


工場の暴走

すみっコ達が工場で働く事になって、
日に日に増えていく、生産ノルマ。
初めは50個だったのが、
気がつくと1000個!

完全にブラック企業に成り果ててしまった工場。
ヘトヘトになりながら、労働を強いられるすみっコ達。

しかし、くま工場長もとい、工場は
『もっと!もっと作らなきゃ!』
と、駆り立てます。

工場から逃げ出した、すみっコ達に対して

『いかないで。
おもちゃが作れなくなる。
いかないで。』

工場は手足を生やして、すみっコ達を執拗に追いかけます。
しかし、オーバーヒートして工場は動かなくなりました。
しろくまの耳に聞こえた、誰かの泣き声。

泣き声を辿っていくと秘密の部屋。
その中に入ると、工場の過去を追体験したすみっコ達。

生まれたばかりの工場は、工員も少なく一日に作れるおもちゃの数も少なかったのですが、おもちゃは町のみんなから大変喜ばれ、そんな笑顔を見るのが、工場も工員達も嬉しかったのです。


もっともっと、作ってみんなを笑顔にさせたい。

その思いの為に、工場は大きく発展していきました。
しかしそれはいつまでも続きませんでした。
古いおもちゃを必要としなくなってしまった。
工員も減っていき、工場も閉鎖されてしまった。

そんな中、しろくまは意図せず再生させたのです。
くま工場長という、工場の思念体を生み出して、すみっコ達に仕事を教えて
もう一度、やり直そう。
もう捨てられたくない。
その為には、もっともっと作らないと…!

そして工場が壊れてしまって、すみっコたちは
工場再生のすべを見出し映画館として生まれ変わり、
みんなを笑顔に出来たのは、救いだったと思います。


感想


僕は素晴らしい作品だと思いました!

資本主義の中を生きる僕達。
小さいころ遊んだロボットは、工場で作られたうちの一つ。
僕が成長するとおもちゃの種類も増えていった。
スーパーファミコンしかり、プレイステーションしかり。

しかし、僕はそのうちギターにハマっていきます。
大人になるにつれて、おもちゃで遊ぶ機会は無くなりました。
実家の押し入れには、そんな幼少期のおもちゃたちが埋もれています。
もちろん捨ててしまったおもちゃもいくつかあります。

この映画を見て、
労働、転職、SDGs
が頭に浮かびました。

学生の頃、僕は地元の飲食店でアルバイトをしていました。
「お客様に喜んでもらいたい」
僕もそう思っていましたが、劣悪な人間関係ですぐ辞めて
その後はカラオケの店員をやってました。

もちろん、仕事ですから厳しい局面はいくつかありました。
そんな中で、
「みんなで頑張って、お客様に喜んでもらいたい」
と一丸になって仕事をしてました。
この映画を見るとそんな時代があったのを思い出しました。

今回の映画にはさまざまなすみっコがいます。
しろくま、ねこ、とんかつ、ぺんぎん?、とかげ…
彼らは姿形も違うし抱えているバックボーンも違う。
それでも、彼らはお互いを認め合って生きています。


僕もあの娘もあいつも、みんな違う。
それでいいじゃないか。
失敗しても、終わりじゃない。
いくらでもやり直せるんだ。

ありがとう、すみっコぐらし。
やっぱり君達はやさしい。
大好きだよ、これからも。



皆川テツオ
新曲情報
「ハイド」


「ハイド」サブスク


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