見出し画像

空間における位置の表記には複素数を利用するのが便利である

右折する場合虚数単位 i をつける。
2回右折すれば反対向きとなる。

ベクトルは方向と大きさをもった量である。平面幾何では二つの実数成分で表すのがふつうである。平面上の位置を表わすのには(x,y)
というように2つの変数の組み合わせで表示するのが慣わしである。
今回はこれを一つのスカラーで表せないか?という試みである。
図をみればその通りなのであるが、例えば北に進む方向を+の実数、右に折れて進む場合 i  という虚数単位をかけてあらわすことにする。従って2回右折すれば符号がーになり逆向きに進むことになる。
上の図でOBはスカラーでは  a+ia  と表せる。
 
これを空間に拡張すれば
虚数単位 i   j   を使って
点p(a,b,c)の位置を原点Oを起点として
  a+bi+cj    
【単位ベクトルとしては 1ⓧi=j   ;ⓧは外積記号】
という一つのスカラー(複素数)で表示できることがわかる。
あるいは
ai+bj+ck    i,j.k はそれぞれ直交する単位である
というような複素単位ベクトルをつけて表す方が妥当か。
このように複素数のスカラーで位置表示できる空間を「複素スカラー空間」とでも呼ぼう。これは複素n次元空間(n-dimensional complex coordinate space)の定義とは異なる概念なので紛らわしいかな?とは思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?