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アースレッド事件

「アースレッド事件」
 仮住まいの家は、今の自宅からすごく近所で、空き家になっていたところを借りる。
築40年は経っていないそうだが、壁や畳や建具は年季がだいぶ入っている。
 昨日は年上友人の家族が急遽車で乗りつけてきて拭き掃除をしてくれたので大いに助かった。
 拭き掃除の終わった家にアースレッド(煙の出るバルサンみたいなやつ)を炊いてみようと夜な夜な入ってやってみた。
こういうのやるの初めてなので心配だからおかん連れていったんだけど、大失敗で死にかけた。
 煙報知器が全部の部屋にあることを気づかずに次々と煙を炊いてしまい、つぎつぎに「火事です火事ですピーピーピー」と鳴り始めた。急いで椅子を持って煙の中に入り天井の機械のボタンを押してストップさせる。
(これはつい数週間前に自分の家でもキッチンの煙で機械が作動したときに学んだこと)
喉に毒が入ってきてむせて、水場に逃げて何度もうがいをする。
うがいをしているうちに1階のキッチンにも2階で炊いた煙が走ってきてまたむせる。ゲホゴエホオエっ!
電気を消して早く外に出なくちゃ!と思うが、スイッチもすぐに見つからない。
あぁ、もう電気もつけっぱなしでいいわ!
ゲホゲホゲホ!
外に出た時に、、、吐いた。
マジでやばいぞ、あれは。

 家に帰って一息ついて、警報機がまた鳴ってないか再度見に行ったけど、外には音が聞こえなかったからまぁいいかと思って中に入らず帰ってきた。電気はやっぱりつけっぱなしだ。
こういう凡ミスをしないようにおかんと2人で行ったのに、全然危機意識のないモノ同士でダメダメだった。

 毒ガスで苦しむその数分前、20時も過ぎた夜にアースレッドを薬局に買いに行って、3個入り2600円なのに、帰ってレシート見たら×2で5000円以上になってるというレジ打ちミスがあったのに気づかずにお金払ったあたりからちょっと狂ってたのかもしれない。
やっぱり高いぞ!ってなってまた店まで走って返金してもらい、それからの煙事件でした。

 仮住まいの家はちょっと変な家なので、友人が「不思議な家に住むはじめのはじまりの事件だな」といいフレーズを言ってくれた。

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