2021.02.19 #220 ライブ配信後記
今回のメインは「JR大湊線」。野辺地から、戦前は軍港として繁栄した大湊へ伸びる「盲腸線(行き止まり路線)」です。
以前は、終点ひとつ手前の下北駅から、国鉄大畑線(→下北交通)が伸びていましたが、そちらは既に廃線となっています。調べてみたら、分岐の方向が逆(野辺地から来るとスイッチバックになる)だったようですが、これも「軍事目的の路線=大湊が主役」と考えれば納得がいきます。
下北半島といえば、核燃料再処理工場を思い浮かべる方もいらっしゃるでしょうが、それが立地する六ヶ所村は半島の反対(東;太平洋)側。JR大湊線は陸奥湾に面する西側を北上します。
とにかく、むつ市の中心街に達するまで駅間が非常に長い。ですが、人が住んでいないわけではなく、防風林(防砂林?)の向こう側には集落が断続しています。それゆえ、途中駅での乗り降りは思いの外盛んです。
JR北上線同様、JR大湊線もしっかりと線路が整備されています。その上を、キハ100系は最高85km/hで軽快に飛ばしていきます。とはいえ、交換駅は陸奥横浜しかないので、増発は思うに任せないとは思いますが。
東北本線の八戸ー青森間が東北新幹線の並行在来線として経営分離される際、途中の野辺地から分岐するJR大湊線も経営分離する案もありましたが、JR東日本は「いや、自社路線として運営する」と侠気を見せ、今に至ります。八戸と青森からの直通快速を設定していることからも、JR大湊線エリアを見捨てない姿勢が現れています。
野辺地への復路では、途中駅から大きめのスーツケースを持った客が乗り込んできました。観光客というよりは、コロナ禍で早めに帰省しておこう or 遅れての帰省に及んだ当地出身の人たちとお見受けしましたが、こういう流動があることからも、大湊線を自社線として引き続き抱えた意味はあったのかと知った次第です。
次回は、陸奥湾を挟んだ反対側の路線で、津軽半島を北上します。
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