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桜海老の天日干し

 昨日、桜海老の水揚げの情報と富士山が見えているかの情報をSNSで確認して、富士川の河川敷に行ってきました。
 ここ数年、様々な理由で天日干しの機会や撮影するタイミングに恵まれなかったため断念しておりましたが、目が覚めた瞬間に「あ!撮影に行こう」って気になりました。
 この天日干しは、春海老の漁期に行われ、秋海老の漁期では殆ど行われません。日差しの関係や多分、海老の質も関係しているのかも知れません。

手前が桜海老で右上の色が鮮やかなのが海老の髭です

 ある程度の水揚げ量が無ければ、干し海老に加工する分まで回ってこないこともあります。以前、不漁の時期には、桜海老だけでなく、ベトナム産のアミエビなども干していたこともありました。もちろん、混ぜたり偽って販売する訳ではなく(笑)本来の桜海老の加工だけでは生計が成り立たないのでそのような対応を迫られていた時期もありました。

篩を使って海老と髭を選別してばら撒く様子

 目の細かい黒い網が広げられて、そこにオレンジ色の篩に桜海老を入れて均一に撒き散らします。重なってしまうと乾きが悪くなる上に品質も落ちてしまいます。

まだ髭が付いた状態の桜海老

 サクラエビの触角は非常に長く、凡そ体長の4倍ほどの長さがあります。買い手はこの触角も重量に入ってしまうとその分を含めてお金を出さなければならないので、髭が多く含まれている状態を嫌います。最近は、フリカケやスナック菓子などに混合させることで「桜海老入り」の表記ができるので2枚目の写真のように、これまで廃棄されてきた髭も大切に加工するようになってきています。

富士山と桜海老のバラまき

この風物詩がいつまでも続いてくれることを切に願います。

富士山と桜海老の絨毯

 桜海老の春漁は6月の初旬まで続きますが、天気が良く、出漁が安定していて、市場がやっている時しかこの光景は見ることが出来ません。
 また、そのタイミングの時には沢山のカメラマンが集いますので、車の乗り入れ方や撮影の際は、職人の方に一言声をかけてから立ち入るようにしてください。

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