山里村5ヵ年計画 3

 次に、② 村内のどこでも使えるFree Wi-Fiの設置 と ③ 村内の全戸に無料デバイスを配布 について、説明いたします。

 私たちの暮らしを取り巻く環境は、大きく変わりました。かつて、口コミで伝わっていた情報はマスコミからのものとなり、今ではインターネットからのものとなっています。ところがこの情報には値札がついています。情報を得るためには、スマートフォンなどのデバイスが必要ですし、Wi-Fi環境の設置にもお金が必要です。

 我が山里村は、情報格差をなくす方向で動いていきます。現代において情報は、道路や堤防と同様、健康な生活を守るために必要なライフライン、インフラだと考えるからです。誰もがどこでも情報を等しく受け取れるように環境を整えていきます。わが家の中だけで使えるWi-Fi環境を各戸で整備するというのは無駄だと考えるからです。各戸がそれぞれ設置して、使えない家庭をあぶり出すような仕組みは、おかしいものだと思いませんか?
 
 もちろん我が山里村の大半を占める山地や田畑の隅々までWi-Fi環境を整えることはできません。とりあえず全ての家庭、通常の生活範囲内(商店街、公園、通学路など)ではFree Wi-Fiが使えるような環境を順次、整えていくつもりです。

 村内の全戸に無料デバイスを配布するのも、情報格差を作らないために必要なことだと考えるからです。同時に、使い方やリテラシーを学ぶ仕組みも構築していきます。予算の少ない山里村ですから、全戸に漏れなく配布とはまいりません。まずは現在、デバイスをお持ちでない方、不自由をなさっている方から配布を進めてまいります。すでに、ご自分の機器をお持ちの方は、ご希望に応じて、ということになると思います。

 すでにいくつかのIT関係のメーカーや企業に相談を持ちかけています。自治体全体でのこのような取り組みは、これまで見聞にありませんし、将来社会全体がこのような流れになることは大いに考えられますから、企業としてもひとつのテストケースとして貴重な場となるでしょう。そのような企業の誘致も含めて考えております。
 
 

 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?