24. アイヌ             中学一年 E男

 「アイヌ」のことばを聞いたら、なにもいわずわらっているが、はらのそこでは、なんだこのばかやろう、アイヌだって人間だぞ、といいたくなる。

 おれもアイヌの子だ。

 科学の時間に先生は、アイヌということばは、人間という意味でとてもうつくしいといってくれた。ぼくは知らなかった。アイヌということばにそんな意味があったということを。

 シャモは、そういう、うつくしいことばを知らないのだ。

 おんなじ人間の中での差別、それはきらいだ。そういう差別のない日本にするためには、みんなが手をにぎり、たちあがらなければならない。


***3  子どもたちの叫び

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