プルネウマのつくりかた(キャラデザの話)
デスゲーム&ファンタジーTRPG「Dead or AliCe」のペア戦キャンペーン『16JAcks』!に参加しました!
参加させていただいた『プルネウマ』の内面のキャラクター造形については、め~っちゃくちゃ長くなりそうなので、先にデザイン(ガワ)の記事を簡単に書いておきます。
※ネタバレ このnoteは7000字を越えています。
アイデア~いつもの姿になるまで
とりあえず『よくない中性をするぞ~!』となり、ペアを組むことになった方(ゆふさん)に「こういうのが刺さるんですよ」という要素を頂いて、まずぱぱっと描いたのがこれ。
ほぼ完成。かなり満足しちゃいました。
で、等身が高くなると仰々しくなりロングコートを着る案なんですよ~と追加で出したのがこれ。
後述する成人男性態は、これがかなり影響していますね。
で、メモ書きしつつほぼ今の形になりました。
見た目から風の神霊ってことになり、そこからキャラクターの内面は出来上がりました。デザインから内面ができたキャラクターですね。
色もぼんやり考えます。
そしてこれにきめた。デザインとしてはここで完成です。
キャラシ用の絵のちょっとした話
一回戦。つまりキャラクターお披露目につかったもの。
あまり品を感じないマント、子供っぽさの証が見える太もも部分も忘れず、髪の毛も強調しながら、ポーズは不安定でひねくれてそうに。指差しは他者に敬意を払わなそう。赤黒い不穏な背景に、なにかを表す頭の後ろのエフェクト(風が渦巻いている)。どんなキャラかわかりやすいね!
まあ、実際はそこまで考えていなかったんですが、結構わかりやすい絵になっているのでは?そういうことにしておきます。
二回戦。一回戦のものを更に強くしつつ、嵐を感じさせる構図!周りのエフェクトも強まっています。
この構図がしっくりくるの、キャラの強みだな…………
三回戦。最終決戦。決勝戦。
ラスボスっぽさを意識しつつ、バリバリにエフェクトをかけてオーラマシマシにした結果。服装も変わっているよ~と地味に伝えています。
後ろにデッカデッカプルネウマみたいなのがいるのがお気に入りです。
アイコン制作で考えてたこと
とにかく量をつくるだろうな~と考えた時、なるべく時間がかからない絵柄がいいな~と思ってアンチエイリアスなしの絵柄になりました。
この絵柄のどこがいいかというと、主線と塗りの部分が一気に直せる上に、基本色を迷わずに済むところです。つまり上からベタベタ塗って修正できる!油彩みたいなノリでかける!がんばって綺麗な線をかかなくていい!
一枚につき10~30分で制作できる上に、差分がゴリゴリ作れるので、最終的に本編終了時には287枚にまでなりました。マジかよ。
https://poipiku.com/904345/6497460.html
https://poipiku.com/904345/6497485.html
全アイコンはこちら。
アイコン変化
事あるごとに変化しています。
まずはそれぞれベースとなる(大体差分があり、メインで使用した)アイコンからご紹介。
これは前日譚のやつ。ドアップです。かなりツリ目。まだ髪の毛が落ち着いています。
一回戦。キャラシのものを直しています。振り向いた姿が印象的。
上から影やエフェクトを入れると簡単にかっこよくできます。
位置をずらすと、あら不思議。あの立ち絵が新規アイコンっぽく!
手まで使いまわします。
一枚キャラシ用の全体図を描くだけで、いろいろできるなあと感心しました。
二回戦はこちら。これももともとキャラシ用のやつです。奇抜な角度です。
こういうアイコンは回すだけで違った印象になってGOODです。
三回戦。つまり決勝戦。これもキャラシ用のやつをつかったもの。
実は上にかかってるモヤモヤレイヤーを今までよりも強めにかけています。
キャラシ用の絵の部分を存分に使いまわしつつ…………
書き下ろし新規角度!
それもたくさん!いや多すぎだろ。最終決戦なので大盤振る舞いでした。
あと、先日やった裏ボス戦でも新しいのが出ました。
後ろ姿!
今までオーバーレイでかけていた部分を加算にして、また違った印象に。
差分がそこまでないアイコンもいろいろありました。
見上げてる怖いアイコンとか。
目のドアップアイコンとか。
これなんかは裏ボス戦でつかったアイコン。
いろんな顔のアイコンがあって豪華だな~!気に入ってる表情も載せちゃいます。
顔アップではない部位のアイコンになると、まだまだ出ます。
基本となる足と手のアイコン。部位アイコンはいろんな場面で使うんじゃない?と思って描いたら、結構な頻度で使いました。
実はこのアイコン形式で卓をするのが二回目(一回目はチュートリアル・サメ)で、今まで部位だけのアイコンをこうやって描くことがなかったので、部位アイコンの使いやすさに気づいたのは今回が初です。気づけてよかったな。
ついつい省略しがちな部位を描くことにもなるので、絵もちょっと上手くなった気がするぞ!
こんな手とか普段絶対描かないけど描いたし、描いたら描いたで黒手袋最高!の欲望が満たされるのでめちゃくちゃいい。
あ~~~~~~~~~~。良すぎる。(手袋欲が満たされていく様子)
いや~~~~っ。天才か?(自画自賛)
足もいろいろありました。
途中から裸足になったり消えたりしたので、キャラクターデザインの変化としては一番わかりやすい変化ですね、足。
あと、髪やマントの一部分は本当に汎用性が高く、ず~~っと使いました。
とりあえず迷ったらここらへんのアイコンを使えば良い!となるので作ってよかった。
あと、概念(エフェクト)アイコンも使いやすかったです。どんな描写にも耐えられる。
5分くらいでぱぱっと用意できるのでとてもよい。顔一枚と髪部分アイコンと概念アイコン数枚でなんとかなるぞ、となるレベルでなんとかなってしまう。
特殊アイコンの解説とか
さ~~~って、本題!
プルネウマは「姿が可変できる」という設定なので、ベースとなるいつもの姿(イスタさんといるときのすがた)以外にも、いろいろな形態で登場しました。順に説明しつつ見ていきましょう。
まずは入場時の幻影末裔虐殺パーティーのやつ。
足のアイコンですね。多数を表現するのにどうするかな~と試行錯誤してこれができました。足だけでいっぱいいる!と表現できるところにいきつけたのが収穫としてデカい。
ドードーとトカゲ。
ドードーがわかりにくいですが、足をあげています。体が大柄の末裔ですからね。トカゲはしっぽで見分けてくれ。
見下し&見上げアイコンとなっています。
公爵夫人二種。始祖の公爵夫人から連なる末裔と、子豚の血筋を引く末裔。DoAの公爵夫人の末裔は、なんと二種類いるのだ!
これは絶対どっちも出すべきだなと思って、二名として出しました。
子豚っぽい耳がある方が短い得物を持っているのがポイント。子豚の末裔ではない方の公爵夫人の末裔は、貴族っぽい剣を持っています。
チェシャ猫とコック。
チェシャ猫はわかりやすく猫耳です。コックは最初コック帽にしようと思ったんですが、食器投擲という末裔技能があるので、せっかくだから投擲してもらうか!と思って皿が飛んでくるやつにしました。
帽子屋と眠り鼠。
顔のドアップです。眠り鼠がわかりにくいけど言われたらああ~ってなる顔を目指しました。帽子屋は10/6をさりげなくいれてアピール。あれって日付じゃなくて値札らしいですね。
グリフォンと代用ウミガメ。
ロールの文を見ないとわからないくらいに部位のみのアイコンとなっています。包帯を巻いてそうな方(→)がグリフォンだった気がする。
どっちも学問に関わりやすい末裔になっているので、「知識を建設する」みたいなイメージでトンカチとノコギリにしました。
イモムシとハートの女王。
イモムシは口から煙をはいて、ハートの女王はハートの服を着ています。武器を鉈にしたのは、私が鉈という武器をちょっと特別視しているのと、首を刎ねやすそうな武器だからという理由があります。
そして斬撃アイコン。
アイコン枠をぶち抜いてるように斬ってあるのが特徴。
白兎と三月兎。
兎のペア…………と思わせつつ、実はイスタさんとの前日譚のことを考えながら作ったアイコンです。
もしも、あの三月兎が、村の白兎と結ばれていたら?もしくは、白兎と三月兎のああいったふたりからイスタさんが生まれてきていたら?というよろしくない意味を込めた感じのアイコン。
このアイコンでケーキ入刀(っぽいこと)させたのもそういった意味が込められています。
まあ、幻覚なので消えちゃうんですけどね。
次は成人男性。
乙女ゲームの悪い男形態!てとりの趣味の煮凝りみて~な男。いや成人男性に限らず趣味の煮凝りなんですが、この成人男性形態はマジで趣味の顔なんですよ。
人(PL)を狂わせる見た目をしている。そういうデザインです。
初期デザインはこう。いろいろ変わっています。エルフ耳ピアスがなくなったところとか。人外感とちょっと減らして、現代っぽいところにもいそうな、さらによくない感じの男になった。
次はわるおんな形態!
とってもCUTE…………。めっちゃうまくいったデザイン。お気に入り。
これもてとりを狂わせる見た目をしている。この顔で「君の親友」か「主様の下僕」とかいい出したらもうそれはてとりのヘキなんだよな。
ヘキの見た目です。これがヘキです。対戦よろしくお願いします。
くっ…………この…………許されねえ顔…………ピースウインクやめろ!
リボンも中華ラバーメイド服とかいうやべ~服も全部人が狂うんだよな。
初期デザインはこれ。アイコンはこれよりも幼くなっています。アリスは少女だからね。でも胸部はでかいよ。うお…………でか…………のロリです。
次は大きい方の女形態。
やべ~~~~。てとりのヘキじゃん。デッカデッカつよつよボス女じゃん。
190cm以上あります。
この形態、107号室と対戦する前に「淑女と紳士で行こう!」となって、これが淑女形態だったんですが、ヘキが抑えきれずにこうなりました。
その時は後述する『他参加者のイメージ&じゃないイメージ』の枠にしよう!とは思ってなかったんですが、高貴な髪型を描いているうちに「これは……107号室相手ならそういった意味で使えるのでは…………?」となり、あとから意味がついてきました。そう、例のあの方のイメージを含むようになったわけですね。
いろいろとキーポイントになったアイコンです。
普通にデザインとしてお気に入り。気合の入っている髪型・洋服デザイン。
次は紳士形態。
あ~~~~っ。これを描く前に嘘喰いを読んだので、そういうことです。
立会人みたいな顔をしている。
プルネウマのベースデザインが『髪をバサバサさせる』というものになっているので、短髪系は難しいのですが、なんとかそれっぽいデザインに落とし込みました。あと、こういった大勢キャラクターが参加する場面に、いるとうれしいよね、歳がだいぶ高めの顔が!
お茶会で使えなかったから使わないかな~とおもったら、裁判で使えたし、対戦相手に有効活用していただけたのですごくよかった。描いてよかったアイコンです。
次は~ジャバウォック!
原作のテニエルデザインに寄せすぎず、ドラゴンにもならないように頑張ったデザイン。このプルネウマは人間形態だけじゃねえ!というところを見せたかったのもあります。
相手の文脈が鏡の国のアリス(双子)なのもあって描くことになったデザインですが、『アリスのボスキャラ』としての形態でもあるので、その意味でもやることができてよかった形態。
食らいつくその顎、かきむしるその爪、らんらんたる眼燃やしたる、から想起したものをデザインに落とし込みました。下顎が3つに裂けるのがポイント。口部分がちゃんとしてないので訳の分からない言葉を喋る!
服は着させるか迷ったんですが、かっこよさ優先で着させませんでした。
次は最終決戦に向けて描いていった『他参加者のイメージ&じゃないイメージ』の枠の形態をサクサク見ていきましょう。
あの方がどれの枠~なんかは、順番からなんとなく察してください。
羽衣の幼き母体。羽衣伝説のあれとかそれとかを詰め込んでいます。実はこの形態、腹が膨らんでいる。フェイスベールもしています。いろいろな属性が山盛り。この形態のプルネウマは大人しく、かなりドジっ子です。よく羽衣にひっかかって転びます。
固く結ばれた死者もどき。面布と注連縄があるデザイン。天岩戸に注連縄をして二度と入れなくなったのが面白いな~と思ってこっちを注連縄デザインにしました。面布の下は半分が焼けただれて中身が見えているやつ。ちなみにこれも成人男性態です。決めてなかったけど身長も178cmくらいあるんじゃないか?あります。
極悪海軍料理人。さりげなく三つ編み。下まつげがバチバチでかわいい。先述した大きい方の女形態とセットかつ、メガネもあって、並べるとヒラコーデザインみたいになる。スープではなくカレーを出します。あと、今回出したなかでいちばんふくよかな形態。この形態のプルネウマは口調がジャンキーでクレイジーと思われる。
昔の男(厳密には男ではない)(雷神)の模倣。『プルネウマがもっとも使用したくない形態』で『プルネウマが絶対に負けられない戦いで使う形態』です。ボス形態なので差分もある。
白いドラゴンまでいるし、雷もバチバチに降らせる。実はプルネウマが一番『懐かしさ』を感じる形態でもあります。よくない形態だよ。
英雄模倣。いつもとあまり変わらないんですが、これも昔の男(男か不明)(女性説が多い)の模倣です。これもボス形態なので差分がある。
稲妻の加護がある剣も出た。
堕落の国や末裔を救ってくれそうなテンプレ『救世主』としてプルネウマがイメージしたら真っ先に出てくる形態であり、そういったものをペア相手から望まれたときは、この姿をとるでしょうね。しかし、模倣元を恨んでいるので、最後は絶対に周囲を裏切る形態でもあります。
風に関する妖怪・鎌鼬。正式には猫が鎌鼬のマネをしているやつなのかも。
麦を刈り取ろうとする死神の姿でもあります。鎌鼬は三人連れで最後の一人は傷を直していく(なので鎌鼬に切られてもなんともない)、というのがなんとも味わい深いのでここの枠で採用しました。まるでお茶会の疵の抉り・舐めみたいだね。ふわふわモフモフのケモ形態です。
これなに!?と言われそうな形態。実は飛蝗です。そらをとぶわざわい→蝗害のつなげ方。なんとこのわざわい、航空機の飛行すら妨げちまうんだ!空中戦をしたからこそでてきた形態です。背中をがばっとあけてるとってもセクシーなデザイン。この形態はいたって真面目でもくもくと人々に災いを与えます。あとたぶんちっちゃくなって分裂する。才覚形態。
魔法少女、正確には闇落ちした元ライバルポジションの秀才魔法少女イメージ。ライバルなので本来は足技を多用して戦います。なんのライバルって……そういうことだよ!プルネウマのカラーが魔法少女向きではないので試行錯誤しましたが、それっぽくできたので満足です。お腹だしてるのがかわいい。
魔法少女のそばにいる、すべての元凶系マスコットキャラクター。私と契約してまことの愛を見つけよう!ハリネズミです。とっても気に入っていたので、裏ボス模擬戦ではず~~~っとこの形態でした。ちいさくてかわいいのでティーカップに入ります。
黒ディスプレイ概念サイバーラスボス形態。パラノイアのコンピューター様的なもの。市民、まことの『夢』は見つけられましたか?後ろの文字は『春香伝』にある漢詩です。金樽美酒千人血~から始まる、よくない役人を糾弾する歌。機械形態はやっぱ欲しいなと思ってたのでこれが出せてよかった。白く映っている模様は目と涙です。
大正ロマン風のこどもがふたり。にっこりえがお。片目隠れもしています。千本桜聞きながらかいてました。学帽とでっかい花がチャームポイント。
差分もありました。片目デザインだと目をキラキラさせたくなっちゃうよね。あと二人いるので二丁拳銃(二丁拳銃ではない)もした。
風の神霊が最終決戦で人間の武器使って戦ってたの、意識してやってました。
そして~ここからは顔じゃない『イメージ』のアイコン!
せっかくだからエキシビションのあれそれも繋がってるようなもの出したいな~と思って出しました。流石に形態の顔デザインはないけど、これにも実はそれぞれ『らしいけどじゃない』形態があるんじゃないかな。
コインを持っているやつは特にお気に入りで、一回戦ラストで使ったコイントスのやつを見ながら描いてました。
さらに~~倒れた後の名残アイコン!
空から手を伸ばす。
地からおまえたちを睨む。
ラスボスっぽいムーブが出せてよかった。
あの決勝戦の組み合わせで天地からやってくるのは絶対やりたかったので、やれてよかったです。
ここから先は本当におまけ。その他の特殊アイコンのことについて。
これは幕間でやってた超えっちなビキニ!すごいヘキの入れ込みを感じる。
一回戦から用意してた亡者化用アイコン。消えゆく概念。
決勝戦用亡者化アイコン。使わなかったですね。
ログを読んでくれ………………………………になるアイコン。
これはなに?
横槍用の揚げ物アイコンでした。使わなかったですね。
一回戦の…………
二回戦の…………
なんだかしんみりしてきてどんどん「いやログを読んでくれ…………」になってきたのでここらへんでやめておきましょう。
まとめ
すごくながくなってしまった。ここの時点でnoteくんが7000字越えましたと告げています。
あらためてキャラクターデザインを見てみましょう。
手癖で描きやすいデザインだな~~と思います。
髪量が多く、マントでシルエット・輪郭等を整えやすいため、ごまかしがききやすい姿をしています。肌が白いと肌色を塗らなくていいのも本当に楽。これが褐色だと大変。
特徴となる部分が各箇所にあるのも描くときに大きな利点になっていました。髪は外向きに。手は黒手袋。目はツリ目の黒目がち。口元にはデフォルト八重歯(これはつけたり外したりしてましたが)。
色もよかったな。白っぽい薄紫の髪カラーと喧嘩しないような色を選んだので、あまりギラギラせず、かわいらしくも古っぽい配色になりました。
ココフォリアの文字カラーで使ってたのはこれ。はしたいろ。どんな色とも呼べない中途半端な色。この色の説明も結構意味があってイイカンジ。
ひとつのキャラクターでいろいろできてよかったです。いっぱい描いたから画力もメキメキにパワーアップした気がするぜ~~~~!!!
この記事にオチはないので、最後に遺影でも載せておわります。
最後の最後で、愛されたものの顔を描いて、出せて、よかったなあ!
めでたしめでたし。