こども大学ってどんなところ?
みんなが通っている学校はどういうところ?
国語、算数、理科、社会…
先生が決めた時間割にどおり勉強していると思う。
もっと大人になったとき、もしかしたら行く子もいるかもしれない「大学」は、それとはちょっとちがう。
たとえば一時間目の時間の中でいろんな授業があって、それを取らなきゃいけない人、それを取りたい人が自分で選んでいく。
自分の時間割を自分で作るんだ。
それはとっても大変なんだけど、でも、自分で選んだから頑張れる。
小学校がそんな大学みたいな場所だったらもっと楽しいと思わない?
名付けて「こども大学」
大学みたいに時間割を考えてみよう。
1時間目で選べるのは…国語、習字、お料理、鬼ごっこ
2時間目で選べるのは…算数、写生、パソコン、読書会
3時間目で選べるのは…社会、ダンス、実験、工作
4時間目で選べるのは…理科、歌、ドッヂボール、お裁縫
…さあ、どういう時間割を作ろうか?
そこで「国語・算数・理科・社会」って今まで通りの時間割を作りたい子は作るし、「鬼ごっこ、パソコン、ダンス、ドッヂボール」って時間割を作ったっていい。
自分で選んで、自分で作るんだ。
やりたいこと、って、やらされることよりずっと楽しいと思う。
でも選んだからには「責任」を持って最後までやること。
それが「こども大学」の約束。
この学校に通って、「やりたいこと」の中から本当に一番やりたいことを見つけられたその時は「やりたいことのために必要なこと」も考えていこう。
多分「必要なこと」の中には「やりたくないこと」もあると思う。
でもそれは「やりたいこと」のために必要なことなんだ。
例えばゲームを作りたいなら?
君は一日中「パソコン」の授業を受けたいかもしれない。
でもゲームを作るためには、色んな世界を知っていた方が面白いものが作れるよ。社会を勉強するといいかも。
プログラムを作るためには計算も必要だよ。算数を勉強するといいかも。
ルールを説明する文章力が必要だよ。色んな物語を知らないとゲームの世界も作れない。国語を勉強するといいかも。
算数が苦手でも、ゲームを作るために必要だと思ったら頑張れるかもしれないよね。
例えばYouTuberになりたいなら?
やっぱり一日中「パソコン」を見ていたいかもしれない。
でも大好きなYouTubeをよく見て。
音楽が入っていたりするよね。
自分で作る音楽もあるし、有名な音楽を引っ張ってくる人もいるし。
ただパソコンを見ているだけの日々じゃ触れ合えない音もある。
音楽の授業を受けたら、自分の知らない音を知れるかもしれない。
文字も入っていたりするよね。漢字だって出てくる。
だから国語も必要になってくる。
外国の人にも見てほしい?
じゃあ英語もわかっていると強いよね。
英語がわかれば、外国の動画も楽しめるよ。
楽しい動画を作りたい?
じゃあ楽しい時間を誰かと共有して、何がみんな楽しいのか知りたいよね。
運動は苦手かもしれないけど、ダンスとかやってみたら自分の知らない楽し世界が広がるかもしれない。
色んな勉強をしていたら、違う夢を見つけるかもしれない。それはそれでとてもいいことなんだ。その夢のために頑張ることをまた探していけばいい。
自分がやりたいことをするために、やりたくないことをする意味を知る。
それってすごく大切だと思うんだ。
ただやらされているような勉強じゃない。自分でやりたいと願ってやる勉強は、どんな勉強よりずっと頭に染みついてくれるはずだよ。
…実はね、今の小学校で勉強することもそうやって考えるとたくさんの事と繋がっているんだ。
キミがもし、そこに気付くことが出来たとしたら?
今より少しだけ学校が楽しくなるかもしれないよ。
おしまい
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凄く気になったコンテストに参加してみました。
小学生向けということで短めにしています。
私はこんな学校が本当にあったらいいなと思っています。
大人が決めた、やらなきゃならない事だらけの学校の中身。毎日出る宿題、評価される日々。すべての子どもたちが本当にそれを全てやらなきゃならないのかなって。必要な子もいるし、必要ない子もいるのに、みんなを「同じ」にしようとしている学校。
それは一体だれのためのものなんだろうって、子どもが学校に入ってからずっと考えているんです。こんなに「やらされて」いるばかりじゃ、子どもたちは苦しいだろうなとずっと思っているんです。自分で「やりたい」と思ってやることをもっと増やして欲しいんです。勉強の合間に遊ぶんじゃなくて、遊びの合間に学んでほしいんです。
コロナの影響で休学になったとき山のように出た課題。再開してからは遅れた勉強を取り戻そうとして詰め込まれた時間割。それはそこまでして小さな子どもたちにやらせなきゃいけないもの?
先生にそれを聞くと「上がそう言うから」という感じです。自分で考えて、自分で動こうとしても先生はがんじがらめ。本当はこんなやり方したくないという先生もいます。でもエライ人がそうやれと言うからそうしている。エライ人は現場を知らないから、あれもやれ、これもやれ、きっとあれも必要だよと次々と「やらせること」を増やしていきます。子どもたちが選ぶ余地はどんどん減っていく。
なのに「自分で考えて生きる力を育てる」みたいなことを言う。育つわけがないと思う。「誰かに言われないとやれない」人間を育てているのは、こういう学校のシステムにあると思っています。
テストのために頑張って、どんなにいい点数を取っても、実際に大人になってから役に立つことって少なくて。テストのために勉強したことだけじゃ生きていけない事ばっかりです。
自分で自分がどうしたいか考えて、やってみて、成功して、失敗して。
自分自身への責任が軽い小学生のうちにこそ。
経験をもっと学ぶ場であってほしいんです。
知識は大人になってからでもその気になればいくらでも付けられるから。
(脳みそ的にはかなりしんどいけどね)
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