経済不安と特児

特児…とくべつじどうふようてあて。

目的:精神又は身体に障害を有する児童について手当を支給することにより、これらの児童の福祉の増進を図ることを目的にしています。

厚生労働省HPより

我が家の場合、下の子はこれを受給している。
何度か書いているけれど、下の子は「周りから見て大変さがわかりやすい」子だからだ。

IQが高いと特児は支給対象にならない事が多いと言われているのだけど、下の子は病院に行けば脱走し、無理に捕まえると奇声をあげたりするので至って分かりやすい。

「大変ですね」と端から見た方からすぐご理解頂ける。

3歳児検診のときも何度も何度も土足禁止の会場から裸足で脱走し、私も靴をはく時間を惜しんで何度も裸足で追いかけた。活きの良い魚のようにビチビチ暴れる次女を捕まえて会場に戻ると、静かに絵本を読んだりパズルなどをして待てる子が沢山目に入って憂鬱になったりしたことを思い出す。

あの頃と比べれば、今は、本当に、落ち着いたけども。
それでもちょいちょい脱走するので、本当に大変で。

この気性の激しさは申請すれば通ると思うよ、とお医者さんから言われ申請してみたところ特別児童扶養手当の申請も通ることが出来た。

長女の方も出るなら嬉しいのだが…と打診したものの、長女は次女と真逆で至っておとなしい。

静と動、光と影、太陽と月。
どんな属性で表現してもいいけど、とにかくうちの姉妹の気質は真逆だ。

次女は止まることが難しいが、長女は止まっていることが得意なのだ。
逆に言えば動くことが難しいのだけど、それは外に見えやすい困り感ではない。
病院や検診のときは大人しく大人しくしていられる。
嫌な時は嫌な時でものすごい癇癪を起こして拒むけど、でも、成長するにつれてそれも殆どなくなった。

つまり、診断書を書く病院側に大変さが全然伝わらないタイプなのである。
まぁ実際問題、今までは学校に行けていたし、人間関係も大きな揉め事もなく、勉強も最低限出来ているようだったし、行事参加は困難でもそれは全然許容範囲だった。

だから支給対象外と言われても仕方ないと思っていた。
大変な子は他にもいっぱいいるもんな。
ここ数年はすごく落ち着いていて、福祉の助けが必要だと言うほどの大変さはなかったと思う。

しかしここ数ヶ月、不登校を原因として我が家の経済状況が悪くなっている。詳細は省くけれども、このままの生活が続くならちょっとまずい。

とはいえ子どもが二人家にいたりいなかったりする状況で私が働きに出ることは出来るはずもない。少なくなったスキマ時間で描くマンガが一発引き当てるのは、実力もあるだろうけど、運勝負みたいなところも大いにある。

子どもが家にいるのをおおらかな気持ちで受け入れるのに、経済的不安を少しでも減らしたかった。

ということで。
駄目でもともと、特児の申請を出してみようと思った。

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