見出し画像

FaB:気軽に始める!Kano入門

Arcane Damageを主体とするWizardクラスのヒーローとして初期に登場し最も標準的なKanoを簡単に解説します。

Kanoは難しいヒーローと言われていたり、強力な足装備の値段が高いこともあり、あまり使ったことや対戦したことがない人が多いと思います。なので、「Kanoに興味がある人が簡単に始めるためのガイド」と「Kano対策」をこの記事の目的として書いていきます。

今回の内容はBlitzフォーマットに絞っています。自分にCCの経験が少ないこともありますが、CCだと使えるカードとライフが全く違うため、説明すべき内容もかなり変わってくるという根本的な理由によるものです。

ここに書いている内容について:
自分が勉強したKanoの情報のほとんどは、blitzフォーマット初期からKanoを使われてる強いプレイヤーの書かれたガイドによるものです。そのガイドがオープンなものか分からないため、それの転載にはならないように、基本的なことと自分なりの考えを書いてます。(特に、秘策っぽい戦略は転載してません。)
また、自分自身それほど強いプレイヤーではないと思っているので、これは初歩的なガイドでしかないと思って書いています。
競技的な側面で発展的な内容を期待している方の期待には沿えないかと思います。


Kanoの紹介とプレイングの基礎

Kanoとは

Kanoはarcane damageで攻撃するカードを中心とするWizardクラスのヒーローです。
Kanoのヒーロー能力は、「アクションカードのインスタント化」つまり、相手や自分のターンを問わず、何度でもアクションカードを使用することを可能にする能力です。(インスタント化については次の章で簡単に説明します。)
Kanoの魅力は、どれだけライフ差があっても、攻撃時に隙を見せた相手に大ダメージを与えて勝利することができるという点です。
うまくKanoをプレイするためには、必要なプレイスキルや知識が多く、それを身につけていくこと自体もKanoを使う大きな魅力だと思います。

自分もKanoに興味がありましたが、足装備が高いので敬遠してました。ただ、調べてみると装備以外は安かったので思い切って"Mage Master Boots"でアーモリーに参加したところ2回目で3-0できました。(1回目も2-1)
今回対戦した相手はどちらかと言えばKanoが得意とするヒーローであり、関東ではWizardが少ないとは言え、戦った人は全員実力のある人だったのでアーモリーレベルなら全然戦えることは見せられたかと思います。

自分のようにKanoに興味がある人は、デッキの完成度を気にせずもっと遊んで欲しいなと思っているのですが、通常でも難しいヒーローな上に完璧なデッキの場合のガイドばかりがあるので、それも難しいのが現状かなと思います。
なので、Kanoの基本的な動き方と"Mage Master Boots"構築での戦い方を書こうというのがこの記事のほとんどを占めています。
この記事は、HP1の構築済みデッキの使い方のガイドにもなってると思います。

Kanoの基本的なプレイング

Kanoはできることが多いので、最初は全然何をしたらいいか分からないと思います。まず一番基本的なことを挙げます:

  • しっかり手札から防御する

  • むやみにKanoの能力を使わない

この2つがしっかりできるようになるのが最初の一歩です。

なぜこれが大事なのか、もう少しKanoの戦略に踏み込んでいきましょう。
Kanoは初期体力は低くダメージレースでは不利になりがちですが、相手のターンに大ダメージを与えることで、「負ける前に勝つ」ことを目指します。そのためには、自分のライフがどれだけ減ってもいいので、相手のターンにとどめが刺すことができる水位まで相手のライフを削ることが重要になります。

Wizardのカードはgo againを持たない攻撃のため、自分のターンにたくさんカードがあったとしても(Kanoの能力を使わない限り)大量のダメージを与えることはできません。つまり手札がいくらあっても安定して大ダメージを与えることはできません。
つまり、自分のターンにカードを温存することにほとんどメリットがないため、必要ないカードは防御に使う方が安定してゲームを進めることができます。

Wizardのカードはgo againを持たない代わりに防御値が3あるので安定して防御できます

以上より、以下がKanoの基本的な動きとなります。

  • 相手のターンは2~3枚で防御して、自分のターンに赤のカードで1回攻撃

  • 自分のターンに攻撃することで、相手に手札を使わせて次の相手の攻撃力を弱める

Kanoを使っていて初期にやりがちな失敗は、運に頼った動きをしてしまうことです。何も考えずに、Kanoの能力やドローカードを使うことがそれに相当します。Kanoは確実な動きをする方が強いですし、通常の構築もそっちに寄せて作られています。
運勝負をする前に、何を期待しているかを考えて、それが現実的かを冷静に考えるといいでしょう。

  • Kanoの能力を使うとき、何がトップにあることを期待している?それが出れば状況はよくなる?いいカードがでる確率はどれくらい?

  • ドローカードを使うとき、何が手札に来るといいと考えている?その確率はどれくらい?

Kanoはドローカードの"Tome of Aetherwind""Tome of Fyendal"を必ずいれます。一番強い使い方はピッチスタッキングなのですが、最初はそのような使い方はできないと思います。とりあえず堅実な強い使い方は、デッキトップが操作できたときにドローも使うことで効率がいい動きをすることだと思います。最初は余裕がある際の上振れ狙いがいいかもしれません。(危険側の賭けには使わない。)

純粋にバフ能力が強かったりするので、そっちもちゃんと考えること
dominateなどライフがきつい相手にはきちんとアーセナルから使うのが重要

自分の経験をお話しします。ドローカードは直感的に強い気がしますが、アクションポイントが1しかない関係で、引いてしまったカードはインスタント化できず使えないというデメリットがあります。その結果、引いたカードはKano能力の起動のピッチに使うだけに終わり、ほとんど何もできないことになりがちです。
ドローカードの基本として、確実にいい状況にできるときやコンボが見えてるとき、または最後のコンボターンに使うカードと考えていただけるといいと思います。

最後にもう少しだけ具体的な話を2つします。
自分のターンに相手に圧をかける際にはブレークポイントを意識することが大事です。4点のArcane Damegeを止めるには、ABがあったとしても2枚のカードが必要になります。重要な攻撃カードは3点火力のことが多いので、青カードをピッチして"Crucible of Aetherweave"を使用し4点以上に火力を挙げた1~2コストのカードを使うのが基本の動きになります。

次に、Kanoは「リソースを火力に変換する」というのが基本的な思想です。上で上げた"Crucible of Aetherweave"もそうですが、重要なのは腕装備の"Metacarpus Node"です。コンボターンの連続攻撃で、このカードでどれだけバフできるかが勝敗を分けます。この理由があるため、"Energy Potion"がデッキに入っています。これがいくつ置けるかが重要になります。

簡単に言えばカードを使うたびに1コスト払えば1ダメージバフできる能力です。しかし、このバフ効果を使うとそのターンの終わりにこの装備は破壊されます。
最重要カードの一つ。バフの他にDe ja vuなどでトップを操作できた際には、Kano能力の起動やバニッシュしたカードのコスト支払いに使うのもあり。

Instantの簡単な解説

Kanoを使うにはインスタントの理解が必須なため、それを説明します。理解してる人はこの章を読み飛ばしてください。

カードのプレイと優先権

Instant(インスタント)の理解にはpriority(プライオリティ=優先権)の理解が必要です。優先権を完全に説明するのはかなり大変なので、できるだけ簡潔に説明することを目指します。

注意:「カードのプレイ」と書いてる部分は、装備やヒーロー能力など「能力の起動(activate)」も同じなのですが、説明がくどくなるのでカードをプレイするケースのみを書きます。

一般的なルールを説明する前に、流れを分かりやすくするために、重要なポイントを2点列挙します。
まず、一番大事なこととして、優先権を持っているプレイヤーがカードをプレイすることができます
次に、「カードのプレイ」と「カードの効果発動(=解決)」を区別しましょう。通常、プレイした直後に別のカードを使うことは少ないため、「プレイ」直後に「解決」するため、この2つを区別しないことが多いです。しかし、インスタントを使う際には、この2つのタイミングのずれが重要になります。

さて、一般的なルールです。厳密ではなくざっくり書きます。
(特にattackが絡むと難しいのでそこは端折ります。また、誘発でスタックにのるケースも端折ります。)

  1. ターンの最初にターンプレイヤーが優先権を持ちます。

  2. 優先権を持っているプレイヤーはカードをプレイできます。

  3. 優先権を持っているプレイヤーは相手に優先権をパスできます。

  4. プレイしたカードは、その場では効果を発動せずスタックにのります。(レイヤーが乗ると言う)

  5. すべてのプレイヤーが互いにパスした時点で、スタックにのったカードの効果(レイヤー)が解決されます。

  6. スタックにのったカードの解決は最後にスタックにのったものから解決されます。(最後に使われたカードの効果が発動する)

  7. 1つのレイヤーを解決した後は、ターンプレイヤーに優先権が移ります。

  8. スタックが空になった状態で互いにパスをすると次のステップに移ります。

注意:3でパス「できる」とありますが、使えるカードがなければパスするしかないので、パスすること前提でお互いにゲームを進めていることが多いです。

上記のすべてを最初から理解する必要はありません。
実際に遊んでいると分からなくなりがちなことがいくつかありますが、以下のことを覚えておくと便利です。

  • 優先権を持つプレイヤーは、(相手になにもさせないまま)複数のカードをプレイすることができる。

  • カードの解決前には必ずどちらのプレイヤーも優先権を得るタイミングがある。

優先権周りで混乱が発生するのはこの2つに関連することが多いため、「プレイ」と「解決」を区別することが大事になります。

インスタントの説明

さて、優先権の説明でカードをプレイできると書きましたが、普通のカードはいつでもプレイできるわけではありません。ややこしいですが、インスタントカードが特別なのではなく、アクションカードが特別だと思った方が分かりやすいです。

アクションカードのプレイには以下の制限があります

  • アクションカードをプレイするにはアクションポイントが必要

  • アクションカードをプレイするにはスタックが空でないといけない
    (正確にはattack中もプレイできない)

逆に言えば、この制限がないのがインスタントです。
Kanoの能力の"non-attack"アクションのインスタント化も、この制限を外すことを意味します。

注意:アクションポイントは自分のターンでしか獲得できません。例えば、go againを持っているアクションカードを相手のターンに使っても、アクションポイントを得ることはできません。

まとめると以下のようになります:

  • カードのプレイや解決は前の項目で説明した優先権やスタックの解決のルールに則って行います

  • アクションカードは2つの制限があるため、「自分のターン」で「アクションポイントを持った状態」で「スタックが空(つまり、何も処理待ちしてない状態)」でしか使えません。

応用:AttackのReaction Step

アタックリアクションやディフェンスリアクションを使うリアクションステップも、厳密には上で説明した優先権のシステムに則っているだけです。

具体的には、攻撃プレイヤーはアタックリアクションをインスタントとしてプレイできる、防御プレイヤーはディフェンスリアクションをインスタントとしてプレイできる、と言い換えることができます。

戦略に絡むこととしては、例えば、アタックリアクションのプレイをディフェンスプレイヤーが止めることはできませんが、アタックリアクションの解決前にディフェンスリアクションをプレイすることができます。(Uzuri戦で駆け引きになる)

また、Dorintheaの攻撃でreprise達成のために、相手がdefence reactionを使うのを狙ってパスをすると相手もパスしてきた場合に、リアクションステップが終わってしまいアタックリアクションを打てなくなったりします。(ここも駆け引きになる。)

Mage Master Boots構築

さて、Mage Master Bootsを使って組みやすいデッキを作ってみました。
2000円以下のカードで抑えています。(腕が2000円くらい、数枚が1000円くらいで他は200円以下くらいだと思います。)
競技レベルでは不十分ですが、アーモリーなら場合によっては優勝できてもおかしくないと思います。

基本戦略

デッキに入れているカードは、Kanoの能力でどのタイミングで使っても一定の役割を果たすカードを基本としていて、安定性をとったデッキにしています。

"Mage Master Boots"はリソースを払って行動回数を増やすという意味では、"Storm Striders"に近いですが、自分のターンにしか使えません。
自分のターンに複数回攻撃して相手のライフを削る必要があります。

1リソースを払って連続行動できることはStorm Stridersと同じ。
相手のターンで使えないという点で大きな違いが出る。
比較用の画像:
正直なところ、メインの効果よりもAB2が付いていることの方がトータルでは差が生まれるところだと思う。なので、この装備があるかないかが最も影響するのがたぶんWizard対面。
よく見るとインスタント化の対象がWizardクラスのカード限定なのでMage Master Bootsも完全劣化ではない。と思わせて、実際に使う場面を考えるとWizardの制限は実用上関係ない。

逆に言えば、装備を温存するStridersと違って、先に装備を使って相手のライフを削る動きをするため、相手にとどめを刺すために必要な火力の要求値やコンボの知識が減るので、初心者にとってはむしろ扱いやすいと思います。
また、いつでもチャンスがあるように見えるStridersと違って、Bootsを使うと選択肢が減るため、適切に防御したり無駄な賭けを避けたりと、Kanoの基本が自動的に身につきます。

とはいえ、相手のターンに安定して攻撃する手段が減ることは確かなので、ヒット時に手札のカードをInstant化できる"Reverberate"や、デッキトップを操作する"Aether Spindle""Potion of Déjà Vu"がキーカードになります。
Stridersがなくても、運に依らないインスタント攻撃を放つのが狙いです。

低レアのカードの中で最も強いカード。火力が高い、Optが強い、と欲しいものが揃っている。

欠点としては、とどめを刺すためのキーカードをアーセナルに置けないことです。手札のカードは相手のターンに使える手段がいくつかありますが、アーセナルのカードを相手のターンに使うには"Chain Lightning"ぐらいしか方法がありません。
なので、アーセナルには自分のターンで相手に圧力をかける赤カードを置くことが多いです。

"Mage Master Boots"構築特有のテクニックとして意識したことは、相手のターンに安定して火力を出すことは難しいため、完璧なタイミングではなくてもキーカードの使用を恐れず、できるだけダメージを与えることを優先すること。
Stridersが無くても、ちょっとでも隙を見せたらトドメをさせる状況に追い込むことです。
たとえば、"Blazing Aether"は大した火力がでなくてもバンバン打ちました。

このデッキの高レアカードでKanoのデッキとして必須レベルだと思うのは以下の3つのカードです。どれもHP1に収録されているので安いです。
"Blazing Aether"

"Lesson in Lava"

"Tome of Aetherwind"

補足:耐久型の相手はKanoはむしろ得意なのですが、相手が優れたプレイヤーならこちらはピッチスタックのテクニックが必須になります。自分はまだできないですし、一番最初に気にするところではない(もっと別の部分で学ぶことがありすぎる)ので今回は書きませんでした。Kanoは学ぶことがたくさんあるんだなぁくらいに覚えておいていただけると幸いです。

構築済みからの改造

先にHP1構築済みデッキから改造したいとき方針を書いておきます。
構築済みは色のバランスがいいので、そこはあまりいじらない方がいいです。

HP1構築済みデッキのデッキリストと簡単な紹介は以下にまとめています。

改造の簡単な方針としては以下のようになります。

  • 黄色をデッキリストに入っているようなMの黄色カードに変更する

  • "Energy Potion"を追加する

  • 頭装備を"Ragamuffin's Hat"に変更する

  • "Timekeeper's Whim"を抜く。主な理由は3コストが重いこと。
    代わりのカードとしては、UPRの"Aether Dart"やDYNの"Aether Quickening""Prognosticate"がコストが軽く性能もいいです。

代用カード

"Gaze the Ages""Swell Tidings"のように、日本ではシングルでもあまり流通していないカードもあります。他にも持っていないカードや手に入れにくいカードがあったときの場合に代用できるカードを挙げていきます。

"Cindering Foresight"

CCなら採用できるレベルでは強いのですが、赤のカードには攻撃を任せたい面が大きいため、ブリッツのメインではギリギリ入るか入らないかぐらいの能力です。
全然採用候補ではありますが、他の攻撃用のカードとのバランスに注意してください。ちなみに、相手ターンにこの効果で"Chain Lightning"をデッキトップに持ってこれたらめちゃくちゃ強いです。

"Voltic Bolt"の赤と青
"Swell Tidings"
は赤の"Voltic Bolt"の完全上位互換ですが、この差が重要になることは絶対にないので、"Voltic Bolt"赤で全然大丈夫です。
"Voltic Bolt"青は青カードとして全然悪くないですし、採用圏内ですが青のカードはコストが軽ければ軽いほど活躍するシーンは多いです。

"Zap"の青

 "Sap"、"Prognosticate"、"Aether Dart"の完全下位互換ですが、この差もそこまで影響しないので、これらのカードがなかったり他の青カードの代わりの枠として採用の価値があります。
(CCだと0コスト青でダメージを与えるカードの重要度が上がるので、普通に採用されます。)

"Foreboding Bolt"の青

1コストはかかりますがOpt能力があるので全然悪くないです。他のカードがなければ採用できますが、CRUにしか入ってないのでむしろ手に入りにくい気もする。。。

"Mind Warp"

ネタっぽい見た目をしてますが、バフをした場合相手はダメージを軽減しないと損するので、手札を温存したいアグロ相手には普通に悪くないです。0コストなのもいい。強い黄色カードがなければ代用として入れる価値はあります。

2枚目の"Potion of Déjà Vu"

Storm Stridersがないぶん、Instantで手札のカードを使うためにこのカードを増やすという手もあります。防御値がないのがすごくネックなので、Energy Potionとの1,2採用、2,1採用、2,2採用などを試してみてしっくりくるものを探すのもいいと思う。

メタで入れるカード

ブリッツは相手に合わせてサイドボードが変えられないので、メタに合わせてカードを入れ変えるのが重要になったりします。そのようなカードを最後に紹介します。

"Scour"

PrismやChaneのオーラやValdaの"Seismic Surge"トークンを破壊するのに使えます。Prismに対してこれで何とかなるわけではないと思いますが、ないよりましなのと青なので邪魔しずらいのもいいところです。

"Nourishing Emptiness"

Wizard対面や防御値がない装備をつけているような相手に使えます。Illusionistに対しては、Phantasm対策として使った方がいいことが多いです。
強いのは強いので、メタに関係なくこれを入れてもいいのですが、Attackアクションを1枚入れるだけで安定性が下がるので、入れるだけで少し上級者向けにはなります。

"Imperial Edict"

CCだとけっこう入っているカードです。"Three of a Kind""Art of War"などの相手のキーカードをつぶしたり、"Oasis Respite""Sand Cover"などこちらのコンボをつぶすカードを封じるのに使います。
ちなみに、まだ自分は全然使える気がしないですし、ブリッツで入れる勇気もありません。

Defense Reaction
Unmovable(青)や場合によっては0コストのDefense Reaction。Ira の "Zephyr Needle"が壊せたらつよい。non-attack action以外を入れるデメリットが大きすぎるため採用はかなりきついが、ギリ候補に入るレベルではあると思われる。

Kano対策

環境にメタが増えたときのために、Kano対策を説明します。
最初にKanoがどういう動きが苦手かを挙げておきます。
手札を余らせたまま攻撃ができるヒーローにめちゃくちゃ弱いです。単純に言えば、go againにめちゃくちゃ弱いです。
次に、DragonやAuraなどKanoでは壊せない(壊しにくい)盤面を作られるのも苦手です。
最後に、軽減効果は計算が狂うためピンポイントでかなり効きます。
以上を踏まえて、Kanoがローカル環境で増えた場合の対策を挙げます。

Kanoが苦手なヒーロー

Kanoが苦手なヒーローに関して詳しく書いてしまうと敵に塩を送るようなものなので、一言コメント程度にとどめておきます。
Prism
トークンによる軽減、強力なPhantasm、豊富なリソース、Kanoでは壊せないAura、Go Againなど。
Dash
go again主体のアグロというだけでもなかなか不利な上に、様々な方法でリソースが出せる、Dominate、アイテム設置を含めた柔軟な選択肢。
Lexi
On hitがKanoに効く上に、go again持ちで防御しづらく、Three of a Kindのように手札を温存しながら攻撃ができるのもきつい。
Chain
追放領域から攻撃できる、トークンでgo againが付けられるという点で、手札を削って相手の火力を減らしたいというKanoの戦略が通りにくい。

Kanoと拮抗するヒーロー

Fai
拮抗する方に書いたが、どちらかと言えばKanoより有利をとれるはずのヒーロー。標準的なデッキで問題ない。初期体力的に、KanoのMidrange戦略よりもFaiのアグロの方が単純に勝利に近いためFaiが手札を使ってくれない。Faiのフィニッシュ前にKanoがコンボを決められるかや、Faiが防御するしかないような攻撃をKanoがどれだけできるかで勝敗が決まってくる。

Rhinar
拮抗する方に書いたが、どちらかと言えばKanoより有利をとれるはずのヒーロー。標準的なデッキで問題ない。IntimidateがKanoの能力にとっても体力的にもシンプルにきつい。Intimidateを徐々に重ねるなど、着実に責め続けられれば勝てるはず。下手にコンボを決めようと隙を見せるとKanoにやられる可能性あり。

Dromai
デッキが赤カードばかりなので、Arcane Barrierで守れないからKanoに圧倒的に不利かと思いきや、"Oasis Respite"のような軽減カードやKanoではほぼ処理できないDragonがいるせいで想像以上に有利不利はない。メタでWizard対策するなら"Themai"を入れるだけでむしろ有利になれる。

Ira
ブリッツフォーマットが始まったときからの宿敵。Iraはミッドレンジによせてディフェンスリアクションも多めの構築が多かったためKanoが戦いやすくなっていた。が、Outsiders以降はアグロよりのIraが増えてきて、そっち方向ならKanoにとってかなりつらい。ポイントは、ただアグロするのではなく、go again付きの攻撃をしながら、Kanoが防御するかどうかで手札を温存する判断をすること。Kanoが手札を温存している場合はこちらも手札を残した方がいい。

追記:自分がIra側でアーモリーで戦った経験だと、"Zephyr Needle"を装備するのがKanoには一番大事。

Dorinthea
DorintheaはABによる軽減が難しい一方で、Kanoは手札からの防御という基本がDorintheaのRepriseにより困難になる関係になっている。つまり、互いの強みがぶつかりあう面白いマッチアップになっている。
トータルで言えばKanoの方がたぶん微有利だが、それ以上に実力差の要素で勝敗が決まると思われる。強いて言うなら、たぶん"Jubeel, Spellbane"を装備するといい。この武器がKanoと相性がいい上に、そもそも"Dawnblade"のバフ効果自体はKanoにとって特に脅威ではない。

Uzuri
Fabraryのデータ的には不利そうだが、Kanoと相性のいい点がいくつかある。Kanoは防御に手札を使わせて相手の攻撃力を下げるのが目的だが、Uzuriは手札が少なくても(または手札を温存しても)強い攻撃が打てる。しかもUzuriの能力がリアクションというのがKanoにとってかなりつらい。また、ダガー攻撃や"Flick Knives"があるので、Kanoが最後のライフを残して戦う戦術も崩すことができる。
とはいえ、Uzuri能力のタイミングで手札が少なくなるのはKanoにとっては大きなチャンスになってしまうのは間違いないので、自分のライフを保ったまま防御しづらい攻撃を続けてKanoのライフをダガー圏内に持っていけるかどうかがカギになる。

追記:自分がUzuriを使った経験だと、タリシャーで出ている統計の勝率ほど圧倒的な苦手対面だとは思えない。むしろ勝ち筋がけっこうある。
実力とか相手の理解度よりも、その時の手札の読み合いとか運に左右されやすい珍しいマッチになっている気がする。
(さすがにUzuri側はKanoの理解は必要です。死ぬまでのライフ感覚とか。)


Legend Story Studiosの規約に基づいてカード画像を使用しております。
https://fabtcg.com/resources/terms-use-licensed-assets/
© Legend Story Studios

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?