日記

こりゃ検査するまでもなく、陽性だよなぁ。

4日前に都内で結婚式に出席したこと、喉の痛み・咳・発熱があることを伝えた少しあとに、マスク・フェイスガード・防護服を見に纏った医師が目の前でそう言っている。
口の動きも見えないし、マスクとフェイスガードに遮られていて、正直それまでの会話は聞こえてなかったけどそこははっきり聞こえた。

その後、医師は答え合わせでもするかのように抗原検査を行った。綿棒を僕の鼻に挿入し、液体の入ったチューブに浸したあと、その液体を検査キットに数滴垂らした。

医師は検査キットに書かれたTの文字を指差し、「このTの下に線が出たら陽性だからね。」と、「線が出ないはずはないけどね」と付け足したそうな顔で僕に告げた。実際にはマスクとフェイスガードをしているのだからそんな顔をしていたかどうかはわからなかったけど。

いざ結果を伝えられると、仕事が休める、ということと仕事を休まなくてはいけないという同じようで全く別の、小さいようで大きな問題が頭にこびりつく。そもそもこの時点では保健所から電話がくるとしか言われておらず、どのように、どのタイミングで会社に報告すべきなのか考えあぐねている。また、療養が終了し職場に復帰したときのことも考え始めてしまい、(菓子折りでも持って行くべきなのか?さすがにそれはやりすぎか?等)コロナ陽性であること自体よりも深刻な問題となってきている。

と考えているうちに重症化や、重症化しなくとも過去に感染した友人たちの味覚障害やら抜け毛といった経験談を思い出し、怯えながら病院を後にした。

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