利己的な人は顔でわかる

 研修の議員の写真がけしからんといふ話。

 これのどこがわるいのか、わたしにはわからないが、「党費がー」「税金がー」といふ叫びが聞かれる。税金でも会社の金でも、ともかく「公費」で遊ぶといふのは、組織の一員の人なら、誰でもこっそりとやってゐる。
 怒るのは「やりたいけどやれない人」だらうと思ふ。
 特に「やりたくてたまらないけど、知恵や度胸がない」人だ。

 自分に同じ欲望の無い人なら、少しは呆れるかもれしないが、自分に直接の害が無ければ、わざわざ自分の時間を割いて他人のズルい行為に対して公憤に浸ることはない。
 
 いや、違ふ。これは、正義の怒りだ、社会はフェアでなくてはならないのだといふ人は、類人猿のヒトとして、正しい。

 ヒトは、互恵性を基盤に社会を作っている。
 これは、先ずは、
①ヒトはグループで生きる
といふことだ。そして、何にせよ、
②手に入れたものは、グループのメンバーで分け合ふ
のが鉄則だ。

 十人のグループにゐれば、自分が手に入れたものを十で割ることになるから、自分が手に入れたのに、自分の所有となるのは、十分の一である。
 
 ヒトの、ほんたうの願ひは、他のメンバーからは分け前をもらひ、自分のものは自分だけのものにすることだ。
 このほんたうの願ひについては、メンバー全員でモニターしておく必要がある。
 互恵社会ではただ乗りを許してはならない。
 けれども、ただ乗りする人(集団を利用して自分だけ得をしようとする人)は、必ず生まれてくる。極端に臆病な人や他人を苦しめて心から楽しめる冷血な人が生れてくるのと同じだ。一見社会の益に反すると思へる性質も遺伝子から取り除かれないところをみると、臆病や残忍冷酷やフリーライダーなども(種全体の数パーセントで処方されると)、何かの種の存続のための効用があるのだらう。
  
 さて、ヒトには「ただ乗りしそうなヒトの顔」がわかるらしい。
 利己主義者は顔に出てゐるらしい。
 鏡を見ればその顔を見られるのだらうが、それはいやなので、他人の中にさういふ顔を探すのだらう。
 そして、見つけたら、大騒ぎする。
 そんなふうに騒いで金儲けをする人たちが、ネトウヨのアイドル的なインテリ芸人には多い。
(おおむね、「若いときはサヨクだった」と臆面もなく人に語る保守派)
 みんな、鏡をよく見たはうがいいよと言ひたくなる人相の人たちだ。
 そんな顔の人の出て来る動画を↓に貼りました。他にもたくさんゐますが、いくつも張り付けるのは、しんどいので、ニ三にしておきます。

 わたしが、保守と自称する人たちを「ネトウヨのアイドル的なインテリ芸人」とするのは次の理由です。
 今の日本は崖っぷち。
 さう思ってゐる人が「保守」だと思ふ。
 なんとか守って保たないと、壊れて消えて、二度と戻らない。 
 たいへんなことになる。
 
 本気でさう思ってゐる人が、「誰が日本をダメにしたのか、その真相を知りたい人は、会員になりませう」といったネットサロン商売をするだらうか?

 そんなこと言ふてる場合か?
 1970年に「ここで自衛隊が立ち上がらないと日本は永久に憲法を守る軍隊になるんだぞ」と叫んで割腹した作家がゐた。

 今になって「三十年間、給料が上がらん」といふことで急に「体制不満」が出て来て、それをヒダリとミギの両方からマーケットにしてゐる。

 「お金は必要だよ。霞を喰っては生きられないからね」といふかもしれないが、みんなインテリなんだから、家庭教師や塾の講師くらゐはできるだらう。
 それができなくても、日本では、介護とスーパーの品出しだったら今でも人出不足である。必ず、仕事にありつける。
 (ちなみに、インテリではないがわたしもスーパーで働いてゐる。時給は県既定の最低賃金の額だが、同僚は老若の女性ばかりで、極楽浄土である)
 だめなら、生活保護を受けたらいい。
 それより、日本文化崩壊の危機をなんとかするのが先だらう?

 保守派といふのは、「今の日本人は、今だけ金だけ自分だけだ!」と𠮟りつけながら今だけ金だけ俺だけの商売をする人たちだ。

 かつてサヨクだった人たちが、右傾化してゐる今の日本でマーケットを見つけた。典型例は、西部邁氏と愉快な弟子たち。
 他の芸人たちも彼らに倣って商売を始めた。

 かういふ芸人たちは、世の中がヒダリ向きに転じたら、また、「昔は保守だった」と言ってサヨクを始める人たちである。

 

 


 

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