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正解がない問題を解く力

さっき、セブンルールという番組を見た。

買い物する場所が近くになく、買い物弱者と言われるお年寄りたちを、軽トラックに商品を積んで走り回り支えている27歳女性の話。

毎日朝5時に起きて町を回り、お年寄りたちを家族以上の存在になって助けていても、月収は10万円ほど。明らかに収入だけが目的なら、立ち行かない。

実は、地方にはこういう問題がたくさんある。

働く場所がないから、大学がないから、地元の高校を卒業したら、若者は離れていく。地元には年寄りが増え、人口は減っていく。

税収も減り、行政サービスも次第に成り立たなくなる。

実は、去年、地方にある高校の教壇に何回か立って、話す機会を戴いた。

「ここには仕事がない」
「この故郷は大切だし、戻りたいという気持ちはある」

そう語る高校生に向かって話した。

今まで、正解がある問題ばかり解いてきたでしょう。これからは正解がわからない問題にたくさんぶつかるよ。

正解かどうかは、自分次第で決まるようになる。

ダメだと思ったらそこで終わり。自分が出した答えも間違いになってしまう。諦めなければ、不正解をひとつ見つけられた、正解を絞りこんでるぞって考えられる。

この故郷はどんな問題を抱えているのか?
何が問題の原因なのか?

それを考えて、深堀して自分が手を打てそうな所まで、考え抜いてほしい。そのときに初めて、他人に任せるんじゃなく、この故郷の問題が自分の問題になる。

問題は誰かが解いてくれるものではなく、自分自身が当事者になることから始まる。

仕事がないと思うなら、自分が仕事をつくって、仲間と一緒に働けるようにすればいい。

そのために何が必要なのか?それを探し、学ぶために、世の中を見に行くんだよ。そう思って覚悟を持たないと、きっと流されてしまう。

困っていることは何か?その原因は何か?どうなると最高なのか?そのためにやるべきことは何か?

でも、今の自分には力が足りない。それは何か?それをこれから学んでほしい。大学がないからこの場を離れるんじゃない。

誰か困っている人に喜んでもらうために、学び続け、チャレンジし続ける。正解がない問題にも立ち向かえる力をつけてほしい。支えあえる仲間を作ってほしい。

そんな話をしたとき、一番後ろに座っていた生徒と目があった。彼の目の色が変わった。

これからの未来は、自分たちの力と希望で作ってほしい。やってやれないことはない。そんなふうに思うんだ。

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