お嬢様のふりをしている話

ホテルに連泊二週間のお話。
部屋にお掃除入りますが、一週間に一度となっております、7日目と14日目ですとフロントで聞いたので、その日には見られちゃ恥ずかしいものとか片付けなきゃ〜と頭の片隅に置いていました。

多忙を極めていて、毎朝の日課、「起きたらコーヒーを飲む」事すらままならず、コーヒー淹れても飲んだかどうかすら忘れるというポンコツぶり。
コーヒー淹れた気がするけどコップに入ってないなぁとか。コーヒー淹れたけど完全にそのまま忘れてたとか。頭回ってないって事のことだな…と痛感しつつ日々を過ごしておりました。

滞在5日目のある日、部屋に入ると何か様子がおかしい。
朝時間がなくて部屋中しっちゃかめっちゃかで飛び出してきたので、ベッドの上は脱ぎ散らかしたパジャマ（韓国旅行の際に買った着心地のいいクソダサパジャマ）があったはずだ。ない。
圧縮袋に詰めてまで持ってきたムーミンのぬいぐるみもベッドにいない。団子になったまま放置してた靴下もない。

ふと横を見ると、開けっぱなしにしているスーツケースが見えた。ちょこんとムーミンが乗っていた。

あっ。

掃除入ったんや……

あ、わたし神戸出身なんですけど、神戸言うても端っこの生まれで、わたしの地元は古い神戸人から言わせると「あそこは神戸じゃない、播州や」って所なんですね。

播州は姫路のほうの事なんですけど、日本一汚いと言われてる（そうなのかなぁ？）播州弁という有名な方言の地域なんですね。

私は播州弁いまいちわかんないんですけど、「だぼ」だけは日常で使っていて、大学入ってから神戸の東の方の人たちに「だぼ」が伝わらなかったことにめちゃびっくりしました。
（「だぼ」、アホとかボケとかの仲間）

そう、何が言いたいかっていうと、わたしは神戸の東の方の生まれのふりをしてるんですよ。
山の手のお嬢さんのふり。
御影とか岡本あたりのお嬢さんのふり。
本当はゲラゲラ大口開けて手を叩いて笑ったり木登りしたりドングリ拾っちゃうほうなんですけど。
お上品なふりしてるんです普段は。
神戸の人はやっぱりオシャレでお上品ねぇって言われたいので。

お嬢さんは靴下だんごのままほったらかしにしたり、パジャマ脱ぎ捨てたりしませんでしょ。

はい。

予期せぬタイミングでお掃除入られてヤンチャな室内を見られてめっちゃ恥ずかしかったです、というだけの話でした。

ちなみに何故かその次の日もお掃除入られててしっちゃかめっちゃかな室内見られました。やめてくれー！恥ずかしいからー！やめてくれー！予定してた日程で来てくれー！お願いやからー！恥ずかしいからーーー！！！！ばれるから！お淑やかじゃないのばれるからー！！！！！

もー！

………もーーーーーっ！！！

◆編集後記◆
お掃除して頂けるのはありがたいけどプライベート見られるの恥ずかしいので、本当にやめてほしいです。。。。笑