勘だらけのふなずし

一昨年に漬けた鮒鮓の一部を室内で発酵させてみようと玄関横に置いてたらいつの間にか忘れていた…

ここ最近の時間の余裕からか、ふと思い出し無事発掘。
たまに思い出してはおいしくなあれとテレパシーを送ってたにもかかわらず2回の冬を越していたのであります。
ピカピカの二年生。

2年冬を越したふなずし

通常重石をする以外はほぼ屋外にほったらかしなので存在を忘れがち…
これが思っていた以上においしくて久々にウイスキーが飲みたくなった! が家に無かった…ツラい

一年屋外漬けしていた分(昨年全て空になった)といえば味は好みだが骨が硬くて少し身がパサついていたような?やっぱりお師匠さんが漬けたふなずしには程遠いや~という印象だったから不思議。(それから暫く漬けたら骨まで柔らかくおいしく食べれました)

それに比べてこっちは身にうまみがある。
重石の加減?長期漬けでまた身にうまみが戻る?
イリュージョン?

骨の硬さは全く問題なくて良かったー。
そういえば一番最初に漬けた時も骨が硬くてそのまま置いてたから過剰発酵しちゃって最後の方は骨は硬いままで身がぐずぐずになったなあ。

初めて漬けたふなずし

2代目ふなずし


理由としては初め鮒が大きいからと思っていたのが後に彦根で参加したふなずしサミット(ふなずし好きが集まって各々の家庭で漬けたものを持ち寄り交流を深める)で色んな方のふなずしを食べ(どれもこれも違っておいしかった)話を聞くうちに乳酸発酵の強弱やスピード(保管温度)に関係してるのではとの結論に。

麹を入れすぎると飯の発酵が早すぎて骨が柔らかくならないのだとか。
乳酸菌が活発になると酢酸菌も増えるから個人的に好みのほろ甘いふなずしには遠くなってしまうのかな。一年漬けてから新たに飯を漬け変えるべき?うーむ。

ふなずしサミット

葛藤しつつ、一回麹を減らしたバージョンも作ってみよう!と昨年漬けたものは前回よりかなり少なめに、そして鹿児島に帰省した時に購入した地酒(灰持酒)を手水の酒を減らした分入れてみた。
滋賀と鹿児島の郷土コラボや~と心の中でダンス。

そして今回は下処理を今までより丁寧にしようと量を控えめに頑張ったので今までで一番きれいに磨けた気がする。

昨年漬けたふなずし

しかし本音を言うと室内ものはもう少し酸味が欲しかったのよなぁ。あときゅっと均等に圧のかかった卵とエステル臭を抑えてフルーティーで上品な方向にもっていきたい。一年ごとに飯を替えたらまた違っていたのだろうか?
色々自分好みのバランスにするのが難しい。
蓋を開けるまでわからないふなずし、探求心をぐいっと突いてくるとこがにくい。
それか麹多めのじっくり室内ものはウイスキー用に、乳酸味を効かせたものは白ワイン用になんて分けて作るというのも面白いかな。
昨年漬けたふなずしはといえばまだ樽の中。
そろそろ開けなければ。
一度重石を追加した時に雨水が入っていて発酵が遅いような印象だったから雨水を出し麹を少しだけ追加投入。どうなってるかはもう勘だけが頼りー 
そこが楽しいとこでもあるんだけど。

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