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コロナで絶望した人が 『飲み歩き支援アプリ -RNDV(ランデブ)』を作っている理由

「失ったものは大きく やりきれぬ思いは当然。ただ、これは前進である!」
これは、私がとても好きな言葉です。

2020年は、100年に一度のウイルスが世界を襲ったことによって、『日常』が奪われ世界中が絶望しました。ただ、コロナは私達から『目に見えるもの(対面)』を奪っていった代わりに、『目に見えないもの(繋がり)』を再認識させてくれたと思っています。コロナによって深まった『繋がり』を感じられる支援サービスを準備しています。

▍自己紹介

はじめまして。
ランデブーの田中です。飲食×ITのスタートアップをやっています。

社名の”ランデブー”は「逢い引き」の意味合いで使われることが多いこともあり、その印象から「マッチングアプリの会社?」と言われることがしばしばあります。が、「残念ながら違います。飲食×ITの会社です。こう返答する度に、必ず残念な顔される社名で、完全に失敗しました。」
*ここまでセットで初めて記憶に残るよね *ただでは起きないヤツで覚えて欲しい

さて、初noteになりますが、現在『飲み歩けば飲み歩くほど、自分の大事なお店の支援に繋がるアプリ』という、よくわからないサービスの準備しています。

「それ、note書いたほうが良いよ‼」って尊敬している大社長から言われたのでnote書くことにしました。少し長いですが、コロナ禍に「無くならないで欲しい」と思う飲食店が一店舗でもあった方はぜひ読んでみて下さい。

自己紹介は長すぎるので別で書きます。汗

▍コロナ禍に『絶望』していた話

2020年は、100年に一度のウイルスが世界を襲ったことによって、『日常』が奪われ世界中が絶望しました。

かくいう自分も、2020年を勝負の年と位置づけ、1000万の借金+蓄えていた全財産を注ぎ込み、8年構想で準備してきたサービスをお披露目した年でした。

友人知人をお店に招待した分だけキャッシュバックされるランデブストア』というサービス。簡潔に言うなら、頑張っているスタッフがフェアに評価されることを目的とした『チップ制度』のような仕組みを導入できる飲食店向けサービスです。

一般公開したのは2020年2月3日。何の因果か、2月3日はクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」が横浜に寄港した日です。それから2ヶ月後、4月に発令された緊急事態宣言の事前記者会見を機に、「いま届けるサービスではない」と、8年と8割の財産を注ぎ込んだサービスの事実上撤退を決断しました。それが、ローンチから僅か2ヶ月後、4月3日の話です。

「世界中が絶望し」なんて誇張表現を用いましたが、実際は自分自身が絶望していただけです。目の前が真っ暗になる「絶望ってこういうことか」と心のうちでは震えていたし、お風呂に潜って何十回も叫びました。
* イヤなことがあると湯船に潜って叫ぶタイプ

そのすぐ後、緊急事態宣言の発令前(4月6日)です。高円寺(東京)の商店街を歩いて行きつけのお店に向かっていました。長い商店街を歩いているにもかかわらず誰ひとりとすれ違わず、誰ひとり見かけませんでした。10年間通っているお店、10年間歩いてる道。時間も明確に覚えていて、最も商店街が賑わっているはずの21時です。もちろん初めての体験です。世界に一人だけ取り残されたらこんな感じなのかなと思うようなゾッとする静けさ。絶望の色が濃くなったのを鮮明に覚えています。

▍『温かい声』が集まったクラウドファンディング

たどり着いたお店は、10年前のオープン時に自分も関わっていたお店で、今でも親友がやってるお店です。いつもは賑わっているお店もお客さんは自分しかいませんでした。

その時に親友が「このままじゃ町が死んじゃう。ウチの店が生き残れたとしても、他の店が潰れて商店街が死んじゃう。どうにかしないと。」としきりに話していました。印象的なのは、『自分の店は大丈夫』という強い自信と、一貫して主語が『町・商店街』であったことです。
* 自分のことで絶望していた自分の器との違いよ * 嫉妬を覚えるくらいの人が好きです

その話をしていてその場で決まったのが『飲食店が商店街の連盟でやるクラウドファンディング』です。次の打ち手が決まっていなかった自分は、とりあえず今出来ることをやろうと手伝うことを決めました。この後、一週間でクラウドファンディングを実施するのですが、そのときの支援者の温かい声と、連盟で集まった飲食店の声がこのサービス誕生に繋がります。

[高円寺連盟のクラウドファンディング]

新型コロナに負けない!飲食したつもりで高円寺の飲食店を応援!_-_CAMPFIRE__キャンプファイヤー_-1-1024x490

支援額はもちろんですが、最もお店を、お店で働くスタッフを救ったのはこのメッセージです。本当に本当に温かすぎて、半年経った今でも胸にこみ上げるものがあります。

クラファン

こんな温かい声や気持ちが集まるサービスを作りたい。そう思ったのが、このサービス誕生のキッカケになっています。

▍サービスに反映させた『意外』な2つの声

クラウドファンディングをやらなかったら気付けなかったことがありました。それは意外な2つの声です。

1つ目の意外は、支援者の声。
飲食店のクラウドファンディング支援の多くは『未来に使える食事券』ですが、その食事券を始めから使う予定なく購入している人が多いのです。
理由を聞いてみると、そもそも『支援』として寄付のつもりで購入をしているので『リターン』が欲しいわけではないから、ということ。

2つ目の意外は、飲食店の声。
飲食店オーナーが口を揃えて言うのは「支援してくれるのはメチャクチャありがたいけど、ちょっと気まずい。」です。飲食店を経営されてる方は基本的に、施されたら施し返したいという大和田常務精神なんですね。
一方的な施しは『何やら素直に受け取りづらい』ってやつです。大人になってからだと親からもお年玉を受け取りづらい感覚と同じ。

この2つの声、『意外』と表現しましたが、両者ともに気持ちはもの凄くわかります。それを組み合わせて『飲み歩くことが大事なお店の支援に繋がる』というサービス設計にしました。

▍飲み歩くことが支援に繋がる?

理解し難いサービスコンセプト、丁寧にわかるまで説明するのでぜひついてきて欲しい!!
* 急に馴れ馴れしくなるヤツいるよね * ここまで読んでくれてありがとう

まず、このコンセプトに辿り着く前に考えた基本ルールを説明します。

❶リターンを求めない
❷支援の気持ちが貯まる
❸無理せず継続
❹誰でも出来る

❶は、リターン目的ではない支援者の声を反映させていますが、これにより一つ大きなメリットが生まれます。それは「店側に負担なく始められること」です。通常、支援をしたいお店があっても、お店側がクラウドファンディングを実施してないと支援出来ないし、準備からリターンが完結するまでお店には『管理工数』という長期に渡る負担があります。それが、リターンを作らないことで店側は何もせず、お客さん側が勝手に支援出来るようになります。
* クラファンの管理は思っている以上に大変 * 個人店舗で店に出ながらやるのは無理ゲー

❷は、以外に思うかも知れませんが支援者側ではなく、飲食店の声を反映させています。施されたら施し返したい大和田常務精神の飲食店は、支援してくれた人をしっかり把握しておきたいのです。ただ、日々の業務に忙殺されて流れてしまうケースも少なくありません。そのため、誰がどれくらい支援してくれたかを残しておきたいという声が多く、積み上がるようにしています。

❸は、コロナで広がった支援の輪ですが、終わりの見えない不安な状況に人々は困惑し「支援疲れ」が起き始めています。ただ、この本当に温かい取り組みを「一時のブーム」にして終わらせたくありません。そのため、仮に支援疲れしても継続が出来るように『金銭以外での支援』にしています。支援は『お金』や『物』ではなく、何よりもその『気持ち』が重要であると考えています。「応援してくれている人がいる」という事実は物凄く心強いからです。

❹今までの❶~❸も踏まえて、普段からやっていることをそのまま支援に出来ないかを考えました。そこでたどり着いたのが「飲み歩き支援」つまり外食です。外食している人が全て対象になるし、日常的にあるので気軽に出来ます。この前提には、「飲み歩いてる人が推してるお店は良いお店である」という前提があり、『飲み歩いてない人のオススメよりも、飲み歩いてる人のオススメのが知りたい』という当たり前の前提を設計に組み込んでいます。『応援したいお店』以外に行くことが支援になることはわかりづらいですが、この前提があると飲み歩くことが『マーケティングでの支援』に繋がりなります。

ぜひ応援したい飲食店のためにも飲み歩いて下さい!
* もしくは一緒に飲み歩いて

▍作りたい世界観① 『ポジティブ』に溢れた外食の世界

RNDV(ランデブ)の一番大事にしているのは、『ネガティブ』を生まないこと。青臭いですが『温かい気持ち」しか飛び交わないサービスにしたいと本気で考えています。

従来の飲食の集客サービスでは、点数をつけたり、口コミを書いて応援することも出来ますが、その一方で批判やネガティブなコメントも散見されます。飲食店をやっていた時、顔も見えない、いつ来たかもわからない人のネガティブなコメントは、励みや参考には一切なりませんでした。通りすがりの人に後頭部を突如ぶん殴られた気分で、本当に自分(=店)が悪かったとしても理由(シーン)がわからないと素直に受け止められません。さらに、その人が、軽い気持ちで書き込んだかもわからないコメントが10年経っても残ります。これがインターネットの負の側面です。
*その場クレームは物凄い感謝 *顔の見えるクレームも物凄い感謝

RNDV(ランデブ)では、点数も付けられなければ、口コミで称賛することも出来ません。ただ、批判することも出来ません。「応援したい店舗を推す」以外に出来ることはありません。

推し店舗以外には優劣を付けられないので、推されたお店だけが嬉しいという加点評価のみのサービスで、推してないお店がマイナス(減点)になることは一切ありません。

▍作りたい世界観② 本当のファン(常連)の声を聞ける

従来の飲食店評価は、一回しかお店に来たことがない人の声が評価に大きく反映されていました。
* 一回しか来たことがない人がダメではない
* 一回しか来たことがない人の意見も凄く大事
* 大事なことは2回言うタイプ

ただ、本当に知りたいのって何回もそのお店に来てくれる『リピート理由』ではありませんか?お酒・料理が美味しい、雰囲気が良い、スタッフが素敵、家や職場が近いなど、要素は色々あるにせよ、知りたいのはリピート理由だし、リピートしている事実が何よりも知りたい。

そして、リピートしていることが『ポジティブ』な証明でもあると考えています。嫌な店にはリピートしないじゃないですか。飲食店なんて数え切れないほどあるのだから。

そのため『リピート』に、『言葉よりも行動』に重きを置くことを決めています。

▍最後に

冒頭に記載しましたが、私がとても大事にしているアニメのワンシーンで「失ったものは大きく やりきれぬ思いは当然。ただ、これは前進である!」というものがあります。

まだまだ前進と決めるには早い段階ですが、転んでも常に前のめりで起き上がるようにすることを心がけているので、コロナの絶望は前進であったと言い切れるようにしたいと思います。

もし、共感をしてくれて、協力してくれる方がいたらご連絡お待ちしています。

サービス開発側も、飲食店側も、お客さん(ユーザー)側も、全方位で仲間を募集しています。
* ランデブしようぜって世界を目指します * そんな仲間を大募集

サービス開発を手伝ってくれる方はTwitterでDM下さい
https://twitter.com/rndv_ceo

そして、最後まで読んでいただきありがとうございました!

書き始める前から大作になってしまうと想定してたものの、予想以上に長くなりました。ただ、これでも書きたいことの半分くらいに収めて書いているので、反響を見て続編を書きたいと思います。
* 反響なくても続編を書いたことで反響があったことに出来る戦法 * 天才ぶりたい

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!!

※サービス停止した「スタッフが集客した分だけキャッシュバックするアプリ」ですが、元々のサービスをリメイクして『飲食店のクラウドファンディング管理アプリ』として食事券としての管理が出来るように無償提供もしています。ご希望の方いたらご連絡下さい。


サポート頂き本当にありがとうございます。サポート分は全て飲食店支援に使わせて頂きます。