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あなたはマクドナルドの変化に何を学ぶことができるか?(→手段の目的化に惑わされるな)


結論

“手段の目的化”は大きくは業界全体にも身近には今あなたの目の前のプロジェクトにも起きている。目的は何か日々自問を繰り返してそう。

テーブルデリバリーの導入

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従来のマクドナルドの注文と言えば、カウンターで注文と決済をしたら横にづれて番号を呼ばれるという仕組みでしたよね。それが注文をしたらテーブルに移動すればクルーがテーブルまで持ってきてくれるんです。気づきますよね、効率も落ちますし、店舗にとっても人員は純増しています。あのマクドナルドが効率を落としてまでサービスをレベルを上げるというのは、地味変ではなく大きな改革の一歩と言えます。

労働力不足という飲食業界の重要課題

労働力不足は対応しなければならない重要課題です。アプローチは大きくは労働力の確保と業務の効率化があるわけですが、特に業務効率に向けたシステム投資には業界全体として大きく進んできています。私も先日中国上海に行ってきましたが、人を介さない事前オーダーやセルフ決済など効率に向けてのシステム投資に大きく舵をきる企業がほとんどです。マクドナルドも海外では積極的にシステム投資を行っているそのひとつ企業です。

マクドナルドの変化に見る目的の再認識

ここで重要なことは効率化とは手段であって目的ではないということです。労働力不足という課題の解決手法に業務効率化があるだけで、効率化自体を目的にし追求しすぎるとその先に顧客にとって何を提供すべきかを見失ってしまいます。マクドナルドの今回の変化は業界全体の効率化という大きな流れのなかで、顧客視点に立ったときに本質的に重要なことは何かを追い求めたひとつの行動と言えます。注文してから商品を受け取るまでスピーディーなればそれは顧客としても嬉しいです。しかし、それはひとつの要素でしかなく、店内でまずは一息つきたい人、カウンターで待っている時間すらも効率化したい人、立って待っている時間にストレスを感じる人、企業側の視点で考える効率化は顧客視点では全くサービスにはつながっていことがあります。マクドナルドはテーブルサービスの導入で顧客の満足度が上がり、軽減税率にも負けず店内での飲食率やリピーターも増やすことにつながることでしょう。口で顧客視点というのは簡単ですが、全国チェーンのマクドナルドがそれに気づき実行したということが凄いですよね。

<まとめ>

マクドナルドが従来のカウンターサービスから、効率よりもサービスレベルの向上を求めてテーブルサービスを始めた。業界全体の重要課題である労働力不足への対応として業務効率化を推し進める大きな流れがある中でのことだ。合理的主義且つ世界的大企業であるマクドナルドが小さくとサービス側に変化をもたらしたことは、目的の再認識と手段の目的化の気づきを与えてくれる。あなたのプロジェクトのゴールは何ですか?指示を出すとき/受けるとき目的を確認していますか?目の前のことから自問してみるのもいいですね。

参考:2019/12/24 がっちりマンデー放送

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