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東山魁夷「風景は心の鏡」

東山魁夷の作品が好き。

自然へと回帰するようなやさしい気持ちになるのが、私にとっての東山魁夷。

そして、彼が書く文章も好き。文体すら芸術性がある。

例えば、『日本の美を求めて』という魁夷の本では、「風景は人間の心の祈り、そして心の鏡」と述べて、自然との調和を訴えています。

風景は、いわば人間の心の祈りである。(…)庭はその家に住む人の心を最も良く表すものであり、山林にも田園にもそこに住む人々の心が映し出されている。河も海も同じである。その国の風景はその国民の心を象徴すると言えよう。(…)母なる大地を、私達は清浄に保たねばらならない。なぜなら、それは生命の根源だからである。自然と調和して生きる素朴な心が必要である。人工の楽園に生命の輝きは宿らない。

「自然との調和」近代社会を生きる、私たちの命題ですね。

私が住んでいる島は、風景を損なう看板や建物が何一つありません。

チェーン店やコンビニもなく、不便と言えば不便だけれど、四季折々の素朴な田園風景は美しく、島の人々がこの風景を守るために、逞ましく生きてきたことを感じます。

「住む人の心」・・・。部屋の掃除をしなければ。

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