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リフォーム始めました。

我が家は高校生になる息子と二人暮らしだ。
かれこれ10年、同じ賃貸アパートにお世話になっている。
この度、お引っ越しをすることになりました。

父方の祖母の家が、1年ほど空き家になっており、そこを少しだけお直しして住むことにした。
おーみは40歳にしてマイホーム(?)を手に入れた。

その家は築32年で、1年前までは祖母が暮らしていた。
5年ほど前までは、祖父も一緒に暮らしていた。
祖父が約2年前に他界し祖母が一人で住んでいたのだが、高齢の祖母が一人で住んで管理するには少し無理があるので、私が住むことにした。
ちなみに祖母は今も健在で、1年前に近所の住居型ホームへ住まいを移している。

私が初孫だったこともあるだろうが、祖父母は私をとても可愛がってくれた。週末の度に祖父母の家に泊まりに行くのが私の一番の楽しみだった。
私と同じように、私の息子もとっても可愛がってくれた。私の仕事が忙しい時は、息子を幼稚園まで迎えにいってくれたりご飯を食べさせてくれたりもした。

そんな思い出深い家に、私が住む。

リフォームにあたって、家の整理をした。
片付けあるあるだと思うが、祖父母の昔の写真や書き物が多く出てきた。
中には私や息子の写真もあった。

懐かしい。

祖母は物を捨てられない人で、なんでも取っておく癖のある人だ。
「いつか使うかもしれんやろ」「これ、きれいなけんな、取っといたんや」
祖母の口癖である。
大体「いつか」はいつまでたっても来ないし、いくらきれいでも同じようなお菓子の缶ばかり使い道はない。
祖母に了解を取って、処分させてもらうことにした。

それでも懐かしい品を見ると、やはり一瞬手が止まる。
写真だけは置いておくことにした。
祖父母は旅行が好きで、定年退職後は二人揃ってお友達と一緒によく旅行に出かけていた。
そんな写真もたくさん出てきた。

築32年の家だが、誰に見てもらっても「大事にされてますね」「30年も経った家には見えませんよ」と言われる。
祖父母が大事に住んできた家には、それと同じくらい大事な思い出が詰まっている。

リフォームというのは実は結構面倒で、何度も何度も繰り返される業者との打ち合わせに辟易とすることもある。片付けだって正直得意な方ではない。
でも、これからは家の記憶と共に私がここで暮らすのだと思うと感慨深いものもある。
割と広い家なので、これからは友達も呼べるだろう。

この家に、これからは私が記憶を足していく。
今はそんなきもち。

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