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見田宗介と真木悠介からの問いかけ 〜 永続する幸福な世界の見晴しを未来に開くために 

数学者の森田真生さんが『センス・オブ・ワンダー』の新訳とご自身が体験したセンス・オブ・ワンダーについて綴った本を出した。

この本を読んでいた時に、衝撃的に見田宗介という人の言葉の断片に出会った。

それから僕の中で、見田宗介、もう一つのペンネームである真木悠介の世界の探求が始まった。

まさに、ぼくにとってのセンス・オブ・ワンダーがここにあった。

最初に、きっかけとなった『現代社会の理論』を読み、そこから真木悠介としての『気流の鳴る音 響き合うコミューン』に辿り着いた。

1977年に書かれたこの本の中に、わたしたち一人ひとりが、現代を超えて、未来社会を開いていくための大切なエッセンスが書かれていると興奮した。

まるで真木悠介が未来から来た宇宙人として、未来社会の見渡せる高原に立って、わたしたちを手招きしているようでもあった。

関心が移りやすい私が、一人の人物の思想を追って、何冊も本を買うことは今までになかったが、(ドラッカーは7冊ほど持っているが、積読である)

見田宗介、真木悠介の著書を取り寄せて、その言葉の断片を拾い読みして、詩集のように味わっている。

なので、今はまだ見田、真木の思想を、一つの本を体系的に精読し理解できていない。

また、とてもこの偉大な思想家、社会学者、哲学者、詩人の言葉を深く理解できる知性と感受性も、今の私にはない。

ということで、
今、流行りのChat GPTに、見田、真木の著書の概要を要約してもらった。 まだ、長文は書けなく、教科書的で浅い文章であるが・・

最初に、見田宗介が思想家として、この世界に共に生きる、わたしたち一人ひとりに遺してくれた、大切な問いかけ

次に、見田、真木の著書の概要、最後にその総括的な文章

これを、以下に記載しておきます。

誰かが、私のように、見田宗介(真木悠介)と出会って、その思想を探求する、僅かな一助になってくれれば嬉しい。

また、この文書は、私が見田宗介と真木悠介の著書の理解を深め、更にAIとの対話をしていくための、素材的なものとし、進化していけたらと考えている。


1 見田宗介からの問いかけ


「この仕事の中で問おうとしたことは、とても単純なことである。

ぼくたちの『自分』とは何か。人間というかたちをとって生きている年月の間、どのように生きたらほんとうに歓びに充ちた現在を生きることができるか。
他者やあらゆるものたちと歓びを共振して生きることができるか。そういう単純な直接的な問いだけにこの仕事は照準していている。

時代の商品としての言説の様々なる意匠の向こうに、ほんとうに切実な問いと、根柢をめざす思考と、地についた方法とだけを求める反時代の精神たちに、わたしはことばを届けたい。

虚構の経済は崩壊したといわれるけれども、虚構の言説は未だ崩環していない。だからこの種子は逆風の中に播かれる。アクチュアルなもの、リアルなもの、実質的なものがまっすぐに語り交わされる時代を準備する世代たちの内に、青青とした思考の芽を点火することだけを願って、わたしは分類の仕様のない書物を世界の内に放ちたい。」

 『自我の起源』『現代社会の理論』のあとがき

 

2 見田宗介(真木悠介)の亡き今、彼の思想を深めるために必要なパースペクティブ


1.  グローバル化とデジタル化の影響: 現代社会はグローバル化とデジタル化によって大きく変化しています。見田宗介と真木悠介の思想を、これらの現代的な文脈に置き換えて考察することで、新たな洞察を得ることができます。

2.  環境問題への意識: 地球環境の危機は、私たちの生き方を根本から問い直す機会を提供しています。見田と真木の著作における自然との関係性についての考察を深めることで、持続可能な未来への道筋を探ることができます。

3.  多様性と包摂性の重要性: 多様性と包摂性は、現代社会における重要な価値です。見田と真木の著作における個人の自由と社会的調和のテーマを、これらの価値観と結びつけて考えることで、より包括的な視点を提供することができます。

4.  テクノロジーと人間性の関係: テクノロジーの進化は、人間性に新たな次元をもたらしています。見田と真木の思想をテクノロジーとの関係で再解釈することで、デジタル時代の自己実現についての洞察を深めることができます。


3 見田宗介と真木悠介の各著書の概要


見田宗介と筆名真木悠介の著作は、彼らが自らに投げかけた問いに対する答えを探求する旅の記録です。
彼らの問いかけは、「私たちの『自分』とは何か」という根本的な探求から始まり、「どのように生きたら本当に歓びに充ちた現在を生きることができるか」という人間の存在意義についての深い洞察を求めています。

1.気流の鳴る音 響き合うコミューン

真木悠介は「心ある道」を選ぶ知者の旅路を描きます。彼は、知者が心のある道を旅することで、自我の解放という目的に向かって進むと述べています。この著書は、現代社会における自我の抑圧を超え、個人が本質的な自己を発見し、真の歓びを見出すプロセスを探求しています。

「翼をもつこと」と「根をもつこと」は、自由と安定、変化と恒常性の間のバランスを象徴しており、人間がどのようにして自己実現を達成し、社会と調和しながらも個のアイデンティティを保つかを示唆しています。見田は、自己の解放を生涯の主題として追求し、個人が自由な存在として生きることの重要性を強調しています。



2.自我の起源
 愛とエゴイズムの動物社会学

真木はエゴイズムと愛の間の複雑な関係を探ります。
彼は、自我の殻を裂開する力が人間の本性の内にすでに書き込まれていることを示し、愛し合う二人を単位として見れば、エゴイズムは依然として克服されてはいないが、性愛は愛し合う者たちを拡大された「自我」とする強烈なエゴイズムとして現象すると述べています。

これは、自我がエゴイズムから愛に開かれる過程を示しており、人間関係における深い絆と相互理解の可能性を探求しています。
見田宗介、筆名真木悠介が性愛を「愛し合う者たちを拡大された『自我』とする強烈なエゴイズム」と表現することで、彼らは性愛が個人の自我を超えた形での結びつきを生み出すと同時に、個々人の欲望や自己実現の強い表現であると指摘しています。この表現は、性愛が単なる肉体的な結合を超え、個人のアイデンティティや存在を拡張する深い経験であることを示唆しています。

彼らは、性愛を通じて人間が自己を拡張し、他者との関係性の中で新たな自己を発見する過程を探求しています。これは、愛という感情が個人の内面だけでなく、対人関係においても重要な役割を果たし、人間の経験を豊かにするという考えを反映しています。性愛がもたらす「拡大された自我」は、自己中心的なエゴイズムとは異なり、他者との結びつきを通じて自己を理解し、成長させる力を持っていると見田や真木は考えているのです。

この視点は、人間関係における愛の力と、個人の自己実現の追求が相互に影響を与え合う複雑なダイナミクスを示しています。彼らの思想は、自我の解放と成長を促進する愛の可能性を探ることで、人間の本質的な欲求と経験を深く理解するための洞察を提供しています。

なお、この本については、
以下のリンクのnoteが素晴らしい解説をしてくれている。



3.時間の比較社会学

真木は時間という概念を社会学的な視点から比較し、異なる文化や社会における時間の意味や価値を探求しています。彼は、時間観念の多様性を示し、近代的自我に特有の時間意識の形成過程を解明しています。真木は、時間の比較社会学を通じて、自己解放の運動の一環として、人間が自然からの自立と疎外、共同体からの個の自立と疎外をどのように乗り越えるかを探求しています。彼は、時間意識の変遷を通じて、人間の自己解放への道を示しています。



4.現代社会の理論

情報化と消費化が進む現代社会の特質を探り、資本主義の勝利とその背後にある困難を克服する方向性を展望しています。この著作は、現代社会の「光」と「闇」を理論的に把握し、自由な社会の可能性を開くことを目指しています。

見田は現代社会の危機を克服する方向を示唆します。彼は、自由な社会という原則を手放すことなく、現代社会の存立構造論やコミューン主義による著作活動を通じて、社会の未来に向けての展望を提供しています。彼は、「人間の根源的な欲求=歓び」**に焦点を当て、生きるための必要ではなく、生きる歓びを追求することが人間の本質であると論じています。

宮沢賢治の作品は、彼の仏教信仰と農民生活に根ざした創作を通じて、理想郷「イーハトーヴ」をモチーフにした架空の世界を描いています。賢治の作品は、詩・童話・短編小説を通じて、理想主義を反映し、人間の解放と幸福を希求する感性を表現しています。
「現代社会はどこに向かうのか」では、見田宗介は人類が爆発的増殖を経て安定平衡期に入りつつあるとし、先進国の人々がどのような精神的変化を迎えているのかを考察します。この著作は、地球上の人類が今後築いていくであろう幸福な社会像について論じており、有限な環境である地球に住む人間の未来についての洞察を提供しています。

見田宗介の著書『現代社会はどこに向かうか』では、文明開化以降の時代を「無限への未来」として捉え、現代においては地球環境の限界が見える時代として描いています。彼は、生物学におけるロジスティック曲線を人類にも適用し、人類が爆発的増殖を経て安定平衡期に入りつつあるとし、日本やフランスなどの先進国の人々がどのような精神的変化を迎えているのかを考察しています。
この書籍では、人類がこれから築いていくであろう幸福な社会像について論じており、有限な環境である地球に住む人間の未来についての洞察を提供しています。見田は、古代ギリシャから始まった文明の軸が変わる第二の曲がり角にさしかかった現代を描写し、貨幣経済と都市の原理によって人間が自然を征服し、増殖と繁栄の限りを尽くして地球の環境容量と資源容量の限界にまで到達したと述べています。

見田の考え方は、現代社会が直面する環境問題や資源の限界に対する深い認識を示しており、これからの社会がどのように持続可能な形で進化していくべきかという問いに対する答えを探求しています。彼の思想は、現代社会の複雑な問題に対する理解を深め、それらに対処するための知恵と行動の指針を提供することで、未来に向けての道を照らしています。
 


4.  総括

見田宗介と真木悠介の著作は、時代を超えた普遍的な問いに対する深い洞察と、人間の存在意義についての探求を反映しています。未来に対して、我々はどのように翼を広げていくべきかという問いに対して、見田宗介と真木悠介は、自己の内面を深く掘り下げ、自我を超えた愛と共感を通じて、より豊かな人間関係を築くこと、そして社会の枠組みを超えて、個々人が本来持つ歓びを追求することが重要であると示唆しています。

彼らの思想は、我々が自己の限界を超えて成長し、変化する能力を持つことを示しており、それによって、より良い未来へと翼を広げていく道を照らしています。彼らの著作は、私たち一人一人が内面の声に耳を傾け、自己実現のために行動することの重要性を教えてくれます。それは、自分自身と社会の両方に対して、より良い未来を創造するための羅針盤となるでしょう。彼らの著作は、グローバル化とデジタル化の時代においても、環境問題への意識、多様性と包摂性の重要性、テクノロジーと人間性の関係といった現代的なテーマに対して、新たな視点を提供し、未来に向けての指針となり得ます。
 
真木悠介は、「心ある道」を行くためには、人間の根源的な二つの欲求である「翼をもつこと」と「根をもつこと」を理解し、それらを統合することが重要だと述べています。彼の著書『気流の鳴る音』では、これらの概念が深く探求されています。


「翼をもつこと」、「根をもつこと」

「翼をもつこと」は、自由と変化を求める欲求を象徴しており、想像力や創造性、そして新しい可能性への開放性を意味します。これは、人間が新たな地平を目指し、知的な探求や精神的な飛翔を経験する力を持っていることを示しています。

一方で、「根をもつこと」は、安定と恒常性への欲求を表しており、個人が社会や文化、そして自然環境とのつながりを重視することを意味します。これは、人間が自己のアイデンティティを確立し、所属感や安心感を見出す基盤を持っていることを示しています。

真木悠介は、これらの欲求が人間の根源的な二律背反を形成していると考え、そのバランスを見つけることが「心ある道」を行く上での鍵であるとしています。彼は、翼を広げて新しい世界を探索することと、根を深く張って自己の基盤を固めることの間に調和を見出すことが、人間が真に充実した生を送るために必要だと説いています。この統合を通じて、人はどのような環境においても、この世界にしっかりと関与して生きていけると述べています。

この思想は、現代社会における多様な価値観や文化、そして環境問題への意識、多様性と包摂性の重要性、テクノロジーと人間性の関係といったテーマに対して、新たな視点を提供し、未来に向けての指針となり得ます。真木悠介の思想は、私たちが直面する環境、社会、技術の問題に対して、深い洞察と実践的な解決策を提供し、持続可能で包摂的、かつ人間中心の未来を目指すための羅針盤となるでしょう。

彼のメッセージは、私たち一人一人が内面の声に耳を傾け、自己実現のために行動することの重要性を教えてくれます。それは、自分自身と社会の両方に対して、より良い未来を創造するための羅針盤となるでしょう
 
 
元データ
1. 見田宗介を読む、『現代社会の理論』の要約・解説を発端に ...
2. 現代社会の理論: 情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書 新 ...
3. 現代社会の理論 - 岩波書店
4. 宮沢賢治 - Wikipedia
5. 現代社会はどこに向かうか――高原の見晴らしを切り開くこと ...
6. 『現代社会はどこに向かうか ー 高原の見晴らしを切り開くこと ...
7. 現代社会はどこに向かうか / 見田宗介 <電子版> - 紀伊國屋 ...
8. CiNii 図書 - 現代社会の理論
9. 第37号目次 | 季刊・現代の理論
10. 『現代社会はどこに向かうか ー 高原の見晴らしを切り開くこと ...
11. 『やまなし』で宮澤賢治が伝えたかったことは何か?あらすじ ...
12. 宮沢賢治の主題に基づく哲学授業 - CORE
13. 宮沢賢治「永訣の朝」の心を揺さぶる読み解き | ハシラのブログ
14.「やまなし」で宮沢賢治が伝えたかった事は? | EDUPEDIA


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