note4 おのごろ島


皆さん こんにちは。

今回は、おのごろしま の解説をします。

いよいよ伊邪那岐命(いざなきのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)による国土の修理固成(しゅりこせい)です。くにつちをおさめ、つくり、かためなすということです。
五柱の別天つ神から、伊邪那岐命と伊邪那美命の二柱の神に、「この混とんとした国(世界)を秩序ある国へと修(おさ)め理(つく)り固め成せ」と言われます。
そして、玉で飾った天の沼矛(あまのぬぼこ)と言う尊い矛を渡されます。
そこで、伊邪那岐命と伊邪那美命は、天上界と地上界の通り道となる天浮橋にお立ちになり天の沼矛を浮きし脂の如く漂える海水ような物の中へ指し下ろして、ぐるりぐるりとかき回しました。そして海水をコオロコオロとかき鳴らして、天の沼矛を引き上げた時、その矛の先から海水がぽたぽたとしたたり落ち、そのしたたり落ちた海水から重なり積もって島ができました。これが「おのごろ島」です。

伊邪那岐命と伊邪那美命は おのごろ島に落りたって、天の御柱を立て、幅が両手を伸ばした長さの八倍もあるような大きな御殿を建てました。
そこで 伊邪那岐命が伊邪那美命に

「あなたの身体はどのようになっていますか?」

と問われると、伊邪那美命は、

「私の身体はどんなに成長しても両方から合わないところが一カ所あります。」

と答えます。
「成り合わざるところ」を人間の身体として考えるならば、女性の陰部に当たるでしょう。
そこで伊邪那岐命が

「私の身体は伊邪那美命とは反対に、成長しても身体の外に成り余れるところが一カ所ある。その成り余れるところを、伊邪那美命の成り合わないところに合わせて国土を生もうと思うが、どうだろうか」

と言われます。
伊邪那美命は

「私もそのように思います」

と答えます。

ここの個所では人間の身体をたとえに出して、物語が構成されていますが、その本当の意味は、身体そのものではないのではと思います。これは、あくまで比喩であって、宇宙における陰陽の関係なのではないでしょうか。

『古事記』の序文には、「上古(じょうこ)の時、言意(ことばこころ)並びに朴(すなお) にして、文(ふみ)を敷き句を構(かま)ふること、字におきてすなわち難し。」とあります。
古代では、言葉も「こころ」も共に素朴であったので、心で考えていることを文字に表すのことはとても困難であったのではないでしょうか。ですから、比喩表現で真理を表そうとしているのかもしれません。
このようなことからも昔の人たちは現代と同じような言葉で会話をしていなかったと推測しています。これは私の想像ですが、古代の人たちは自然の音や神々の気配をより身近に感じていて、あえてこと細かく言葉にすることもなかったのかもしれません。

話しを元に戻します。
そこで伊邪那岐命は、

「そうであるならば私とあなたが、この天の御柱を行き巡って夫婦の交わりをしよう」

と言われ、
「あなた(伊邪那美命)は、右からまわりなさい。私(伊邪那岐命)は、左からまわって合いましょう。」

と約束して、
天の御柱のまわりをまわる時、
伊邪那美命が先に

「ああ何とたのもしい青年ですね。」

と言われ、
その後に伊邪那岐命が、

「ああ何と美しいお嬢さんですね」

と言われました。
それぞれに言い終えた後、伊邪那岐命が伊邪那美命に

「女が先に言ったのがよくなかった。」

と語られました。
しかしながら、夫婦の交わりをして御子を生みます。生まれたのは、蛭のように骨のない御子でしたので、葦の船に乗せて流してしまいました。
次に泡のような御子の淡島を生みました。この子も御子の数には入れられませんでした。

さて、ここでの重要なところは、「女人(おみな)先に言えるは良からず 女が先に言ったのはよくない」についての解釈です。
この個所は表面的に解釈すると男尊女卑的に捉えるのが一般的です。私はこれまでこの解釈にとても違和感がありました。
そこで、言霊の原理を知ったときにこれも比喩表現であると知りました。
言霊の原理によると、古事記は言霊の奥義書であるので、ここで言っていることが、文字通り、男性・女性の意味で受け取らないでくださいというのです。
まず左は男性性で(陰陽の陽)を表します。右は女性性で(陰陽の陰)を表します。
そして、男性は父韻、女性は母音(ぼおん)を表しています。
父韻とはアルファベットで表現した方がわかりやすいのですが、カ行のK・サ行のS・タ行のT・ナ行のN・ハ行のH・マ行のM・ヤ行のY・ラ行のRを指していて日本語では発音できない段階の音になります。
母音はあいうえおのことですが「ぼおん」と読みます。
さて、父韻(男性)を先に発して、母音(ぼおん)(女性)を後に発するならば、例えば父韻「T」+母音(ぼおん)「A」=「TA(タ)」という子音(しおんと読みます)が生まれます。子音(しいん)ではなく、子音(しおん)と読みます。
しかし、母音(ぼおん)(女性)が先に発して、父韻(男性)を後に発するならば、母音(ぼおん)「A」+父韻「T」=「AT」となってしまい、「タ」という子音(しおん)が生まれないということを言っているのです。
言霊の原理ではこのような解釈になります。

私はこの解釈を知った時にとても腑に落ちました。

言霊の原理については、私は学びの途中であり、これから理解を深め、できれば皆さんとも共有したいと思っています。

今回はここまでです。
ありがとうございました。

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