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越智 啓太『ケースで学ぶ犯罪心理学』(北大路書房、2013年)を読みました。

映画「プリズン・サークル」をきっかけに犯罪心理学に興味を持ちました。本書は教科書/入門書的に国内外のケースを交えながらわかりやすくこの分野の手ほどきをしてくれています。精神疾患による犯罪の他に社会的な圧力による犯罪があることやストーカーのように近年になり重大犯罪と認識されるようになったものがあるなど知ることができました。ある意味、社会のきしみが縮約されているのがこの分野なのかもしれないと思いました(まだ全体像は把握できていませんが…)。また、科学的な犯罪調査法であるプロファイリングなどを知ることができたのも収穫です。う~ん、奥が深そうな分野です。

本書より…

・・・、むしろ問題なのは被害者が自分の立場を「合理化」してしまっている場合である。たとえば,「私がいなければこの人はダメになってしまう」とか「この人を支えていけるのは私だけだ」などと考えてしまうのである。これはDVのサイクルのところで述べたような,「ハネムーン期」とも密接に関係している。

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