がんをめぐる冒険(14)がん治療プロジェクト プロマネは自分

 病院間の連携がうまくとれずに待たされたり、必要な書類が届かなかったり、何かしらのトラブルは避けられません。それにいちいち感情的になっていたら疲れます。病気が悪化しそうです。
 「~してくれなかった」「待ってても連絡がない」と病院にプンプンする話はよく聞きます。自分は患者だから、弱者だから待っていればいい、と期待しすぎではないかと私は思うんです。あれだけの人数さばいていたら、ヌケモレも起きるし、そんな過剰なサービス期待するのもどうかな。病院でのカスハラが多いのは、そうした過剰な期待によるのではないでしょうか?
 それって、ファストフードの店で高級フレンチの店と同じ接客を求めているようなものじゃないかなと私は思います。サービスを求める人ならセレブ向けの病院に行けばいい。そういう高級な病院もいっぱいあります。
 私は個室なんて払えない小市民。そんな過剰な期待よりも、ストレスを回避するために、進行管理です。MRI検査で外部の病院を受診した際、検査データはいつ病院に届くのか、○日の診察には間に合うのかを確認しました。めんどくさい患者かもしれませんが、あとで確認でバタバタするよりトラブルは回避できます。
 今日、ダンスの先生(オカマ)がレッスン中に
「きのうね、事件が起きたの。これSNSに書いたら炎上しちゃうから書かないけど。マックでね、アタシ、アップルパイとお水頼んで、持ち帰ったの。それで家で袋を開けてみたら、水しか入ってなかったの! ビックリでしょ? でね、お水飲んだら、すっごくおいしかったの!」
 一気にクラスが和みました。クレームの話かと思ったら、水がおいしかったという絶妙なオチ。先生の笑いに軸を変える人柄が大好きです。だから私も、がんというRPGに挑戦している気持で、力まず、プロジェクトマネージャーとしてスムーズに物事をす進めようと思います。そういう考え方にしたほうが免疫力が高まると思うんですよね。
 

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