がんをめぐる冒険(17)手術待ちで半日。麻酔が効きすぎて

 手術は、腹腔鏡下手術で卵巣卵管を切除し、合わせて右足のしこりも取ってくれるとのことで、先生の説明で手術自体は1時間程度、1週間の入院です。ウチの大門未知子に「進行がんです! 1日でも早く、がん専門の病院に行ってください!」と言われて3週間。超スピード進行です。
 前の晩の9時から絶食、朝からは水分も禁止。手術は9時以降で、この日は主治医の先生の「手術デー」。順次予定された手術に着手するので、じっと病室で待つのみです。まぁ順番が遅いということは、そう緊急性がないのだろうとポジティブに考え、ベッドで待ちながら原稿作業をしていました。
 「そろそろ準備してくださいね」と声掛けされて、点滴されつつ、届いた原稿を調整して送信、4時近くにようやく迎えが来ました。行きは看護師さんと歩いて手術室へ。名前を確認して、麻酔のマスクを吸ったら……後は記憶はありませんでした。
 ベッドごと病室に戻ってきたところで看護師さんに声をかけられ、眠気と戦いながら知り合いに「手術終わりました」LINEを打ちました。記録を見ると6時だったから、手術室にいたのは2時間ほど。サクッと終わったのだと思います。
 麻酔のせいでとにかく眠い。尿管が入っているので、動くのも不自由だし、とにかくこのまま寝て、朝が来るのを待つしかないと寝ました。
 翌朝は、朝ごはんは出ても吐き気で食べれず。毎朝牛乳パックがついてくるのですが、この吐き気に牛乳ってどうよ? と思います。
 昼過ぎに尿管が取れて晴れて自由の身! これでトイレも自分に行ける! とまでは良かったのですが吐き気は続き、スポーツドリンクを飲んでも込み上げてきて、おえー。吐き気が止まらないので点滴で水分を入れることになりました。ま、食べなくても、いいくらいの体力と多すぎる体重なので問題はありません。これを機に体重減らせればいいやくらいの心持です。
 吐き気の原因は麻酔の効きすぎ。普段薬を飲まないし、歯医者でも極力麻酔を打たずに治療しているので耐性がない。それも言っておいたのですが、やっぱり体重に合わせた量になってしまうのでしょう。コーヒーも水もダメ、ましてや牛乳なんて気持ち悪くて飲めず、スポーツドリンクでも味の濃いのはダメ。OS-1は味も濃いし、塩分がまた強く感じる。と唯一飲めたのがサントリーのDAKARAで、お手製のキャップつきストローでちょびちょび飲みました。
 それから鎖骨の下が痛い。看護師さんに言ったら「肩に空気が溜まるんです。数日したら治りますから」とのこと。えー、だったら手術する前に教えてよー。心配するじゃない(汗)。術前説明、麻酔科の説明とかやたらあるけど、意外と患者側が心配する体の変化とか副作用とかが抜けているんですよね。

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