戦略と天道
かつて、合戦においては占術が用いられました。
兵法においても占術は使われており、戦争に勝つためには、天道をつかみ、地利をつかみ、人心を掌握して、時期を読んで行動し、勢いに乗って発動することが重要とされています。
しかしながら、天道とは何なのでしょうか。
准南子によれば、それは自然哲学を背景に持った占いに精通することで、そのようなことができる人物を天道の善みと呼びます。
つまり、合戦における戦略と占術は切っても切れない関係であり、天道の善みになるために必要な術だったのです。
天武天皇も天の様子を以って占いました。
もちろん合戦でも重要なので、自らが利用する分には都合が良いかもしれません。
しかし、時の権力者に刃向かおうとする者はいつの時代もいます。
合戦もそうですし災害関連のものも重要です。
天に起きた異変は皇帝の悪政を示すものだと噂をばらまけば、人心を動揺させ、社会を不安に貶めることができますからね。
政権転覆においても、天の異変を用いて皇帝をその器では無いと吹聴することもできました。
そうなると、情報が漏れると大変ですから、きちんとした管理をするために陰陽寮が設置するというのは当然の流れだったと言えるでしょう。
合戦においても重要視され、国家が必死で秘密にしてきた叡智です。
それをオカルトと言うのは、使わせないためのプロパガンダでしょう。
昔の人がそんなに馬鹿だったとは思えませんからね。
叡智を取り戻すために一緒に頑張りましょう。
これからも良い記事を書いていきます。