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狐は偉いのか
小説という名の事実により、狐とのやりとりの小説がありました。
そこでは、狐はいきなり主人の床の間に上がるなど、偉そうな行動がありました。
これは、格の高い狐は正一位という位を賜っているためです。
稲荷神社等で正一位稲荷神社とのぼりがあったりしますが、それはそういう背景によるものです。
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これは天皇が与えた官位ではなく、あくまでも信仰する人が敬意を込めて狐に贈ったものです。
そのくらいの信仰を集める狐の背景には、それだけ霊力があったということです。
小説では空狐と名乗っていたわけですが、空狐というのは3000年生きおり、霊力自在でした。
また金狐と銀狐の話が出てきますが、これは天皇即位の際の儀式で安置されたダキニ天のことです。
白狐は安倍晴明の母親としても出てきますが、それだけの霊能力があるということです。
黒狐は、中国の三歳図会に王者が平和をもたらしたときに姿を現す神獣と記されています。
天狐も、狐は千年生きると千里眼を持つとされています。
まさに天を通じて天狐となるということです。
現代では狐の憑依というとあまり良いイメージはありませんが、かつては力ある神狐に憑依されたおかげで良い話が沢山ありました。
たとえば加賀備後守の留守居役だった泉淵忠左衛門の夢に狐が現れました。
色々あったのでしばらく女中の身体に憑依させて欲しいというものでしたので、夢の中で許可したのです。
女中さんが五人分くらいの仕事ができるようになり、天気の予想も確実に当ててくれるので、いっそのことずっと居ついて欲しいとさえ思ったそうです。
他にも取り付いた相手の病気を取り除いたりと善狐は大活躍ですが、悪い野狐は厄介です。
人を病気にさせたり、美女に化けて騙したり、九尾狐のように国王をたぶらかした伝説もありました。
とはいえ、そういう話は中国に多いですから、あまり日本の狐は悪いものは多くないようです。
見えない存在とあなどることなかれ、ということです。
多くの真面目な伝承に狐との関わりは記録されています。
見えないからと無視するのではなく、知っていくのが大切です。
これからも良い記事を書いていきます。