見出し画像

雛祭りと陰陽師

今では雛人形を飾って、桃の花を飾るお祭りになってしまいましたが、元々は別でした。

本来は中国で行われていた上巳節句の厄除です。
3月最初の巳の日は大凶とされ、水辺で手足を清めたのです。

画像1

桃の木は鬼除けの木です。新年に門に貼る魔除の札を桃符ということからもそれが分かります。

画像2

白酒や菱餅も魔除の意味があります。

画像3

このような中国の風習が平安時代に日本に渡ってきました。

当時は紙を人の形に切り抜いた形代を使っていました。

画像4

これを使って身体を撫でて、息を吹きかけて自分の穢れや邪気を形代に移したのです。
それを川に流して清めていました。

その後、形代は公家風の美しい人形に変わり、現在のようなお祭りになりました。

画像5

当時の風習を引き継いだものは流し雛です。

通常、形代は禊や祓いに使われますが、呪いに使う藁人形も形代の一種です。
人の形をしているため、身代わりに使えることから悪用されるケースもあります。とても悲しいことです。


このように習慣となっているものも歴史を辿れば見えない力を生かそうとした当時の人の知恵が分かります。興味のある人は一緒に学びましょう。



これからも良い記事を書いていきます。