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研修は業務時間内にするかどうか(会計士業界と税理士業界)

会社の研修には様々な種類のものがあります。
入社時の研修から、定期的にされる年次研修のようなものまで、企業によって様々です。

前職の会計士業界(監査法人)でも、現職の税理士業界(税理士法人)でも当然、研修がありました。

が、ここの研修の捉え方が少し違うなぁと感じています。

監査法人では、研修は当然に業務時間の一環として受講すべきとの文化(?)があり、一定時間の指定研修(絶対に受けないといけない研修)と、年次で毎年スキルに応じた研修が用意されていました。年に数回(もっとかな?)は、丸一日研修の時間があり、7時間程度、実務部隊の会計士が机上で学び、ディスカッションをする時間が頻繁にありました。
この点においては、「人財」を大切にし、インプットを高い優先順位に位置付けている印象をストレートに感じました。
研修などのインプットも当然に業務に必須の時間だ、という捉え方なのでしょう。

現職の税理士法人でも研修があります。
こちらも入社時研修があり、定期的に任意の研修が開催されています。
年に数回は必須の研修があったりなかったり。
ここで監査法人と大きく違うと感じたのは、「研修は基本的に業務時間外に行い、受講前に退勤処理を行う」文化です。

なるほど?

こちらも考え方によっては一理あります。
それは、「専門家組織である以上、自己研鑽(特に専門知識)は当然に業務時間外でカバーすべき」という前提です。
たしかに、研修をしている時間は会社組織に売上貢献は全くありません。全員がインプットをしている時間は人件費が発生して損益とキャッシュ・フローが悪化するからです(少なくとも、その時点では)。

そのため、時にはわざわざ有給休暇を取って研修を受講する税理士も当たり前のようにいました。

業界によってこんなに捉え方が違うんだなぁと。
もちろん、個人的な経験なので、同業界でも組織によって考え方は様々だと思います。

監査法人で勤務していた頃も、中には「業務時間内に研修を受けるなんて甘すぎる」という考え方の人も一定数いました。
その一方で、業務時間内に研修時間を確保しないと、結局、優先順位が劣後になり、気がつけばあまり研修を受けれていない、という本末転倒なジレンマもありましたね。

研修は、業務の一環か
もしくは、
研修は、業務時間外で行う自己研鑽か

前者の場合でも、業務の一環というよりは、「福利厚生」の一環ぐらいの位置付けの可能性だってあるかもしれません。


組織運営をしていく中では、少しヘビーな課題だなぁと思いました。
(個人事業主の場合は、このあたりは比較的どうでもいい課題なのかもしれません。組織運営は大変ですね)


みなさんの組織は、研修に対してどういった意識がありますか?

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