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でんでんコンバーターで作ったepubの修正 電子書籍の構造 1


電子書籍の構造

電子書籍はインターネットサイトを作るときに使用する、HTMLで記述したファイルをzipとしてまとめたもので、拡張子を「.zip」から「.epub」に変更しただけの、ファイルとフォルダの集合体です。

ファイル・フォルダの中身

ファイル・フォルダがどうなっているか確認するには、「.epub」ファイルを解凍することから始めます。
まずは、解凍アプリをインストールしておきます。
次に、「.epub」ファイルを解凍します。新しいフォルダ名は「でんでん」とでもしておきましょう。

でんでんフォルダの下に2つのフォルダと1つのファイルができています。
「META-INF」フォルダ
「OEBPS」フォルダ
「mimetype」ファイル

重要なのはOEBPSだけで、あとの2つは考える必要はありません。OEBPSの中には
bodymatter_0_0.xhtml  文章および修飾タグを含むファイル
content.opf        文章や画像などの表示順番を指定するファイル
nav.xhtml        目次の表示を指定するファイル
style.css         様々な設定を格納するファイル
toc.ncx          システム目次の指定ファイル
が格納されています。

下の画像は、でんでんコンバーターで実際に作ってみた前稿電子書籍の実際の中身です。かなりたくさんのファイルが生成されています。「bodymatter」が4つ、書名ページ、一章目、二章目、三章目(カラのファイル)です。でんでんコンバーターで電子書籍を作成したときに「======」で改ページを3箇所追加しました。それで合計で4つの「xhtml」ファイルが生成されています。
「.css」が4つ、「.css」は現在自動で4つ生成する仕様となっています。
「titlepabe.xhtml」でんでんコンバーターで扉ページのチェックをいれると、文庫の1ページ目にあたるタイトルページが、上記リストに加え生成されます。
「cover.xhtml」は本棚に表示するカバー表紙の設定ファイルです。

文字の修飾についてはでんでんマークダウンでいろいろな記法ができますが、たとえば文を線で囲むのはどうするか、字下げはできるが一行目だけ字上げをしたい、昔の文の強調ゴマ点をつける、等々、特殊な設定はできません。

でんでんコンバーターで指定できるもの

でんでんコンバーターの仕組みで、
#」は見出しレベルをあらわします。1つは書名、2つは章、3つは節に分類します。
======」は改ページです。
^」ではさむと縦中横です。
![代替テキスト](img.jpg)」画像挿入です。代替テキストはマウスオーバーすると表示します。画像だけ必要であれば削除します。画像名は同じレベルにある場合で、同じレベルのフォルダ内の画像の場合は「img/img.jpg」フォルダ名とスラッシュを入れます。

css で指定する場合

特殊な指定の場合は、すでにある .css をチェックして使用します。どんなことができるかを確認してみましょう。

style-standard.css には、
・組み方向指定
・html指定
・ボックスの種類
・改ページ指定
・行揃え
・ブロック要素の位置揃え
・インライン要素の位置揃え
・リンク指定
・注釈
・外字画像
・画像のページフィット指定
・縦中横
・文字の向き
・上付文字・下付文字
・小書き文字
・訓点(返り点)
・圏点・傍点
行高 など、などがあります。
たとえば、行高には
.line-height-normal { line-height: normal; }
.line-height-1em { line-height: 1.00; }
.line-height-1em50 { line-height: 1.50; }
.line-height-1em75 { line-height: 1.75; }
.line-height-2em { line-height: 2.00; }
.line-height-2em50 { line-height: 2.50; }
.line-height-3em { line-height: 3.00; }
.line-height-3em50 { line-height: 3.50; }
.line-height-4em { line-height: 4.00; }
.line-height-4em50 { line-height: 4.50; }
.line-height-5em { line-height: 5.00; }
11個の行高指定があります。
指定することで、本の見ばえが詰まっているか、広々としているかを自分の好みに変えられます。
行高は下記のように指定します。
<p class="line-height-2em"> これで特定文字群が2行分の行高になります。

次につづく......


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