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「アウトサイド・インの時代:社会の声がビジネスを動かす」

問題 3  
「アウトサイド・イン」に関する次の記述のうち、最も不適切なものを一つ選べ。

- ア.「アウトサイド・イン」はSDGsのビジネス指南書「SDGコンパス」にも記載されている公式のビジネス用語である。
- イ.これまでのビジネスアプローチでは、市場のニーズに合わせて製品・サービスを開発する「マーケット・イン」が主流だったが、「アウトサイド・イン」はこの「マーケット・イン」のベクトルを伸ばすことで、顧客のすぐ後ろにいる社会の「ニーズ」に応えようとするものである。
- ウ.「アウトサイド・イン」は大規模な設備投資が必要となるのでグローバル製造企業向きのマーケットアプローチである。
- エ.「アウトサイド・イン」は社会課題の解決を起点にしたビジネス創出である。

回答
ウ.「アウトサイド・イン」は大規模な設備投資が必要となるのでグローバル製造企業向きのマーケットアプローチである。

**解説**  
「アウトサイド・イン」とは、社会課題や外部のニーズを出発点にして、新しいビジネスを作り出すアプローチのことです。これは、製品やサービスを開発する際に、まず社会や環境が求めているものを基に考え、それに応える形でビジネスを展開する考え方です。

一方、「マーケット・イン」という言葉は、従来のビジネスアプローチで、市場のニーズに合わせて製品やサービスを作ることを指します。「アウトサイド・イン」はこの考え方をさらに広げ、顧客のニーズだけでなく、その背後にある社会全体のニーズに応えようとするものです。

このアプローチは、グローバル製造企業だけに限られたものではなく、規模を問わずさまざまな企業が取り入れることができます。必ずしも大規模な設備投資が必要というわけではなく、むしろ社会的な課題に対する理解と、それに応える柔軟なビジネス戦略が求められます。したがって、ウの選択肢は誤りです。


私自身、2007年に大学を卒業し、マーケティングで「ニーズ」や「ウォンツ」について学びました。当時、CSR(企業の社会的責任)という言葉はありましたが、ビジネスの中心はまだ「顧客が何を欲しがっているか?」に応えることが主流でした。つまり、顧客が欲しいと言ったものを作り、それを売るというアプローチでした。

それから約20年が経ち、YouTubeなどの普及により、一般の人々が広告や情報発信に携わるようになりました。この変化により、企業がコントロールする価値観ではなく、一般の人々が感じる社会の価値観が重視されるようになったと感じます。今では、顧客が「何を欲しいか」だけでなく、「どう見られたいか」という意識も強くなり、これが持続可能性や環境への配慮といった要素に結びついています。

繰り返しにはなってしまいますが、「アウトサイド・イン」は、単に大規模な企業や製造業向けのアプローチではなく、広くさまざまな企業が取り入れられるものです。この考え方は、今後ますます重要になり、多くの企業が社会のニーズに応じたビジネスを展開していくでしょう。

それでは、今日はこの辺で👋

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