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Julian Opie

ジュリアン・オピー展。

自分でも驚くほど、おもしろかったです。
半分はインスタレーションのようで(というかそうなのかも・・)展示室全体が動きのある一つの作品という印象でした。一点一点の間を歩いて見られる鑑賞者たちは、さながら作品の一部です。

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それも自然なことなのかもしれなくて、なぜなら彼はこの空間に流すBGMも、作品の一部と言っているから。

ただ、、少なかった。確認すると作品数にして27点。
比べられるものでもないけれど、たとえば東京都美術館の「ムンク展」は101点、三菱一号館美術館の「ラファエル前派展」は147点。(引き合いに出すには少々唐突だけど、たまたま手元にあった資料がこのふたつだったので…。今回と同会場のオペラシティギャラリーでの展示のものが比べられれば良かったけれど。)

しかしながら作品の大きさが半端ではないので、たとえばこの巨大作品( 5.9m × 6.7m)を16分割くらいにしていったら数的には少しは近づくのかも。

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出品点数なんて気にしたことはないし、実際大した問題でもないのだけど、こんなに気になったのは展示が良かったからです。内容はまだしも、出品点数に関して「もっと見たい!」の欲求を残して終わる美術展はあんまりないので。今回は、最近作 2018-2019のみの内容でした。作家自らキュレーションに関わったそうで、作家所蔵の作品もちらほら。フレッシュな雰囲気はその辺も関係あるのでしょう。

ジュリアン・オピーは1958年生まれのイギリスのアーティスト。
覚えている中で初めて見たのはおそらく2013年あたりだったと思うけれど、最初はなぜか韓国の作家かと思ったのを記憶しています。理由はよくわからない。たまたま韓国のアーティストの特集の後に見たのかもしれない。

もしかすると、彼の作品の東洋的な感じ、線で表現するやり方と、韓国人アーティストに多いシンプリシティが、勝手にそんな印象を作ったのかもしれないです。
あとから調べたところ、どうやら彼も浮世絵コレクターであるそうで、この線はその辺りから来ているのでしょう。正直、初めてカタログで見たときは大した印象も抱かなかったし、その後実際に見る機会もあったけれど特にピンときたこともなかった。でも、ここへきて突然昇華した感じです。

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展示室に入った瞬間、クリアな色彩と、もっとクリアな線が放つ透明な空気が体を浄化して、さらに空になったところにきれいなエネルギーを入れてくれるような、自然と笑顔もクリアになるような、そんな体感でした。

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オペラシティアートギャラリーで、今日まで!


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