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9月米CPI予想上振れ、根強いインフレ継続観測でドル円続伸。


【10/12相場概況】

東京時間、ドル円は日経平均の上昇などを受け149円台前半で小動き。欧州時間、ドル円は149円台前半で揉みあい。NY時間、9月米消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.7%上昇と予想3.6%上昇を上回り、エネルギーと食品を除くコア指数は前年同月比4.1%上昇と市場予想通りとなったことを受け、根強いインフレからFRBによる金融引き締め長期化懸念が広がった。また、米10年債利回りの上昇もあり、ドル円は149.82円まで上昇。

【10/13相場観】

昨日の米CPIは、ほぼ予想通りの範囲で、発表直後こそ149.30円くらいまで上に跳ねたが、その後は149.07円まで下落するなど、CPIの結果に対する迷いを感じた。その後、少し落ち着いてからじりじり上がりだした。それだけセンチメントが強かったのではないか。本日は、150円越えで、「円買い介入」が実施されるかが焦点。警戒されている状態での実施はないとみているが、要警戒といったところか。
 
日足一目均衡表では、「三役好転」継続。ここ数日、小幅レンジが続いていたので、遅行線が26期間前チャートと接近する可能性があると解説してきたが、昨日の上昇で目の前の壁(149円台後半から150円)を上抜けそうな形となってきた。その他の懸念点は、小幅レンジで高値・安値の更新がないことから、転換線と基準線が横ばいとなっている点である。転換線=9期間(高値+安値)÷2で、基準線=26期間(高値+安値)÷2となっているので、9期間と26期間の高値・安値が同じになると、線が重なることになる。稀に起きるが、大半が直後にクロスするので変調の兆しと言える。

ドル円の上昇目途をフィボナッチエクスパンションで計測。(エクスパンションとは拡張という意味で、値段の振幅から増幅した波形をフィボナッチ数列で計算したものである。)計測値は、A=127.21-137.91-129.63・B=129.63-145.07-137.23・C=137.23-147.37-144.43・D=144.43-147.87-145.89。150円突破後は、10/3の高値150.16円で、上抜けた場合、第一目標がD161.8%の151.45円となり、昨年10/21の高値151.94円が視野に入ってくる。

情報・目標値段など、随時X(旧Twitter)で公開。
前回分はこちら
20231013執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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