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米経済指標予想上振れで、ドル円144円台と高値更新。

【6/27相場概況】

ドル円は143.50円で始まると、東京時間、朝方143.28円まで売られるが、その後はクロス円の上昇などを受け買いが先行し143.66円まで上昇。鈴木財務相から円安牽制発言があったが反応は限定的。欧州時間、ECBの利上げ観測からユーロ円が上昇すると、つられる形でドル円は143.94円まで上昇。しかし、ユーロドル上昇によるドル売りに相殺され失速。NY時間、米10年債利回りの低下を受け、ドル円は143.29円まで下押しとなるが、6月米消費者信頼感指数・5月米新築住宅販売件数・6月米リッチモンド連銀製造業景気指数が軒並み予想を上振れると、米10年債利回りの上昇とともにドル円は144.17円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を更新。

【6/28相場観】

ドル円が強い。昨日の鈴木財務相や今朝方、神田財務官の円安牽制発言があったが、効果が薄れてきた感じがする。昨年9/22の介入は、24年振りの円買い介入でサプライズとなったが、今回は既に介入のレベル感(22/9/22介入144.90・22/10/21介入151.94・22/10/24介入149.71)が予測されており、昨年ほどの威力はなさそうな感じがする。また、当時との環境の違いとしては、「①円安が日経平均高と連動、②悪い円安論が目立たない、③インバウンド効果がある」などがあげられる。日銀が円買い介入を実施するかどうかは、わからないが、警戒レベルは上げておきたい。
 
テクニカル的には、上昇基調継続。フィボナッチ計測だと144円台にポイントはなく、次の目標が145.86円・146.10円台・146.66円となっている。青天井気味な上昇力だが、上げ相場は、どこかで終焉となるものなので、下落想定を考慮しながら、上昇の流れについていきたい。
情報・目標値段など、随時Twitter(https://twitter.com/eva_endo)で公開。
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20230628執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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