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ドル円続伸。日米金融政策差で140.24円が節目の安値となるのか。


【1/3相場概況】

NY時間、ドル円続伸。米10年債利回りが4%に上昇すると、円売り・ドル買いが先行。FOMCで投票権があるバーキン米リッチモンド連銀総裁が「追加利上げの可能性は依然として選択肢にある」と述べ、市場の早期利下げ観測をけん制するとドル買いが加速し、ドル円は143.73円まで上昇。12月米ISM製造業景況指数は、47.4と予想の47.1をやや上回った。また、1/1に能登半島で地震が発生して以降、「日銀が早期に政策を変更することは困難」との観測が広がっていることも円売りを誘った。

【1/4相場観】

1/1に令和6年能登半島地震が発生。今なお余震が続いており、被害は甚大である。地震をマーケットの材料とするのは不謹慎とは思われるが、阪神淡路大震災(1995年)・東日本大震災(2011年)の時は、「保険会社による円のリパトリエーション」との思惑で、円高となったが、今回は「日銀のマイナス金利解除が困難」との思惑で円売りが先行となっている。また、バーキン米リッチモンド連銀総裁のタカ派発言もあり、ドル円の流れに変化が起きた可能性がある。ここは、流れを見誤らないように慎重にいきたい。
 
日足一目均衡表では、「三役逆転」点灯中ではあるが、実態線(ローソク足)が転換線を上抜け。遅行線が反発し26期間前チャートに接近。雲ネジレ(12/29-1/2)を起点に反発が続いている。また、昨日の上昇で200SMA(単純移動平均線)を上抜けに成功し、現在200SMA上での攻防。この上昇意欲が続くかに注目したい。


年明けドル円の波動に変化の兆しがあるので、フィボナッチ分析で波形を整理したい。計測値はA=127.21-151.90、B=151.90-140.24。昨年末の安値140.24は、A50%(139.55)レベルで反発。戻りの目途は、B38.2%(144.69)・B50.0%(146.07)・B61.8%(147.44)となる。150円を突破する程の上昇トレンド復活とは見ていないが、144円台回復となれば、目先140.24円が節目の安値と判断していいのではないか。


※チャート・表などは筆者作成
情報・目標数値など、随時X(旧Twitter)で公開。
前回分はこちら
20240104執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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