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ドル円、パウエルFRB議長タカ派発言で142.37円と高値更新

【6/21相場概況】

東京時間、ドル円は141.44円で始まると、朝方141.28円まで下押しとなるが、その後、日経平均の上昇・実需の買い観測・時間外の米10年債利回り上昇を受け141.86円まで買い戻された。欧州時間、ドル円は142.16円まで上昇後、141円台後半中心に小動き。NY時間、FRBが公表したパウエルFRB議長の議会証言の事前原稿が、「インフレとの戦いにはまだ長い道のり」「今月は利上げ休止を決定したが、FRB当局者は、金利はまだ上昇する必要があるとの見解で一致している」と伝わると、米金融引き締めの長期化観測が高まり、ドル円は142.37円と昨年11月以来7カ月ぶりの高値を付けた。しかし、その後の質疑応答で、「利上げの初期段階ではスピードが重要だったが、現在はそれほど重要ではない」「より緩やかなペースで金利を引き上げるのが合理的かもしれない」などと述べると、ドル円は141.68円前後まで失速。

【6/22相場観】

パウエルFRB議長による議会証言でのタカ派発言で、ドル円は一時142.37円と年初来高値を付けるが、質疑応答がハト派ととらえられ失速。「過度な変動での円安」となる事が円買い介入条件と言われているので、ジリ高で高値更新しているうちは、介入はなさそう。
 
日足一目均衡表では「三役好転」継続。少し気になるのが、転換線と基準線が接近し始めている点である。転換線は9期間の(高値+安値)÷2、基準線は26期間の(高値+安値)÷2で計算されるので、短期(転換線)が長期(基準線)を下に抜けると、短期長期の移動平均線による「デッドクロス」(売り転換)と同等の意味合いになる。完全にクロスしたわけではないが、細かい変化には見逃さないようにしたい。
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20230622執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保

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