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米長期金利上昇受け、ドル円145.86円と高値更新。


【8/15相場概況】

東京時間、145円台半ばで神経質な動き。鈴木財務相が「為替相場、行き過ぎた動きには適切に対応」「高い緊張感を持って注視している」などの円安牽制発言があったが、反応は限定的。欧州時間、米金融引締長期化観測が強まる中、米10年債利回りが上昇し、ドル円は145.86円まで上昇。その後は、昨年9/22の政府・日銀による円買い介入時のレベル145.90円に近付いた事が意識され、145.45円まで失速。NY時間、7月米小売売上高が予想を上振れると、ドル円は145.81円まで上昇となるが、8月米NY連銀製造業景気指数が予想を下振れすると145.10円まで下落。その後は、FRBによる利上げ打ち止め観測が後退する中、米10年債利回りが上昇すると、ドル円は145.66円まで買い戻された。

【8/16相場観】

ドル円は昨年9/22の円買い介入レベル145.90円に迫る145.86円まで上昇。久しぶりに鈴木財務相の円安牽制発言が出た。しかし、先々月6/30の高値145.07円を付けた近辺では、毎日のように円安牽制発言があったが、当時のトーンと比べると緊張感は感じられない。146円台に到達するのは時間の問題と予測する。今後の注目イベントは、8/24-26のジャクソンホール会議である。そこで、パウエルFRB議長がどのような発言をするかで、今後の流れが決まりそう。
 
日足一目均衡表でみると、「三役好転」継続。転換線に続いて基準線も雲上限を突破しそうな勢いがあり、強い買いトレンド継続とみる。懸念としては、昨日の足が、「十字線」となっており転換の可能性もある。今後のチャート波形に注意したい。
 
フィボナッチで上昇波形を計測すると、この後の上値目途は、146.77円(129.63円-145.07円-137.23円からの上値拡張61.8%)・146.94円(127.21円-137.91円-129.63円からの上値拡張161.8%)・147.33円(138.05円-143.88円-141.50円からの上値拡張100%)。新値更新となるので、急落への対処も計算に入れておきたい。
 
情報・目標値段など、随時Twitter(https://twitter.com/eva_endo)で公開。
前回分はこちら
20230816執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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