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コアPCEデフレター予想通り・中東情勢嫌気し、ドル円反落。


【10/27相場概況】

東京時間、ドル円は早朝に150.41円まで上昇となるが、その後は上値が重く週末のポジション調整で150.08円まで下押し。欧州時間、ドル円は150円台前半で揉みあい。NY時間、9月米個人消費支出(PCE)コア・デフレーターが前年比3.7%上昇と市場予想通りとなるとユーロが買い戻され(ユーロドルでドル売り)、ドル円は売りが先行。また、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの地上作戦を「今夜拡大する」と表明すると、NYダウや日経平均先物が急落。リスク・オフの円買いで、ドル円は149.45円まで下落。

【10/30相場観】

先週末PCEコア・デフレーターが前年比で予想通りとなり、ドル円は売りで反応。今週の日銀金融政策決定会合・FOMCの発表などを控えポジション調整が出たのではないか。そこに中東情勢によるリスク・オフの円買いで、ドル円は150円を割り込んだ。下げとしては、まだ調整の範囲とみる。市場では、日銀金融政策決定会合(10/30-31)でYCCの再修正があるのではないかとの思惑が高まってきており、政策決定や植田日銀総裁の発言に注目。個人的見解ではあるが、仮にYCCの再修正があったとしても、植田日銀総裁は金融政策に変更はなく、YCC修正は手段の変更と発言するのではないかとみる。これを海外勢がどう解釈するかが微妙ではあるが、ドル円の急落が起きたとしても、日米金利差を考えると、下降トレンド発生とまではいかないとみる。今週は翌日のFOMCや週末の米雇用統計がありハードな一週間となりそうだ。
 
日足一目均衡表では、「三役好転」継続で上昇トレンド継続中。先週末の下落で、転換線150.04円を割り込んでおり、基準線149.02円を割り込むと、雲上限147.34円レベル挑戦となるかもしれない。また、遅行線が26期間前チャートに接近しており、ここ数日は神経質なレベルということになる。

ドル円は、日米金利差を考える上昇継続と見ており、長期的にフィボナッチエクスパンションで上値目途を計測。現在が、A 75.57円-125.85円-98.90円からの上値拡張100.0%(149.18円)レベルとなっており、これからの上値目標としては、B 102.59円-151.94円-127.21円の上値拡張61.8%(157.70円)のレベルが中長期的な上値レベルとなる。151.94円突破後の参考にしてほしい。

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20231030執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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