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米国債格下げによるリスク・オフの円買い、ドル円は142円台へ。


【8/3相場概況】

ドル円は143.31円で始まると、東京時間、日銀が臨時の国債買入れオペを通達すると、日本の10年債利回りの上昇幅が縮小し、ドル円は143.88円まで上昇。その後は、日経平均の下落を受け143.40円台へ失速。欧州時間、米国債の格下げを受け、日欧の株式が下落すると、リスク・オフの円買いが先行し、ドル円は143円を割り込んだ。NY時間、4-6月期米単位労働コスト・速報値や前週分の米新規失業保険申請件数、7月米ISM非製造業景況指数が予想を下振れると、ドル円は142.06円まで下落。

【8/4相場観】

フィッチの米国債格下げの影響が拡大し、リスク・オフの流れとなった。「AAA」から「AA+」に格下げとなった事で、政府系ファンドなどは、資産構成から自動的に切り替えがおこなわれる事から影響が波及。当初ドル円は反応が薄かったのだが、株式市況の急落からリスク・オフの円買いとなり、引っ張られた感じである。現時点では日経平均も落ち着いたので、今夜の米国雇用統計に意識が移る。8/2のADPは予想上振れとなったが、米国雇用統計とは乖離することも多く、発表が出るまでわからない。今のところの買い方針に変更はないが、発表後の流れを見て買い場探しというところか。
 
日足一目均衡表でみると、昨日の下落で、一度雲に突入後反発し、好転解消を回避。転換線と基準線が接近しており、本日144.241円以上上昇すると、転換線>基準線で好転となる。また、本日そこまで上昇しなくても、1営業日経過し月曜時点では143.911円で好転となる。日足一目均衡表のみで考えると、上昇したがっているように見える。
 
昨日、急落したことで、リスクシナリオのチャートを更新。深下げはないと予測しているが、141円台半ばから140円台半ばまでの目途は計測してあるので、急落時には焦らずポイントを探りたい。
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20230804執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保


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