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日銀金融政策微調整、ドル円151.72円と年初来高値更新。


【10/31相場概況】

東京時間、ドル円は月末のドル買い需要による買い観測や本邦長期金利が上昇幅を縮めた事などで、149円台前半から半ばまで上昇日銀金融政策決定会合では金融政策据置を発表し、YCCの上限だった1%を「めど」とし、一定程度超えることを容認することを決定。前日の日経新聞での同内容が報道されていたため、大きなサプライズはなく、公表後、ドル円は150円台を回復。欧州時間、定例記者会見で植田日銀総裁は、「物価目標達成の十分な確度持って見通せる状況になお至ってない」とし、「粘り強く金融緩和を続ける方針」を強調。市場では「微修正にとどまった」と受け止められ、ドル円はジリジリと上昇。19時には財務省が9月28日-10月27日の為替介入額がゼロだったことを公表。NY時間、7-9月期米雇用コスト指数・8月米ケース・シラー住宅価格指数・10月米消費者信頼感指数など、予想上振れとなると、ドル円は151円を突破し151.72円まで上昇。

【11/1相場観】

日銀は、金融緩和政策を維持。政策金利据置でYCCを更に柔軟化とした。また財務省が9月28日-10月27日の為替介入額がゼロと公表したことで、ドル円は買いが優勢。本日、午前中に神田財務官は「(為替介入)スタンバイです」との牽制発言が出たが買い介入があっても流れ的には、絶好の押し目となりそうだ。22年の介入は9/22・10/21・10/24で、10月は週末を跨ぎ連日の介入となった。もし介入があるのであれば、連続も想定し翌日あたりまで、押し目買いは待った方がいいのではないか。
 
日足一目均衡表では、昨日の執筆時(10/31/9:30)には、遅行線が26期間前チャートとクロスし、「三役好転」が解消となったが、日銀金融政策決定会合後のドル円反発で、「三役好転」が再点灯となった。チャートの形では、上昇トレンド継続。現在の「三役好転」は8/10からで本日で60営業日連続となる。まだまだ上昇基調が続きそうだ。

昨日のドル円高値は151.72円で2022年10/21の高値151.94円に迫るレベルまで上昇。仮に151.94円を上抜けると1990年7月以来33年振りの円安となる。どこかで天井は付けると思うが、値ごろでの天井狙いは、まだ早いと考える。

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20231101執筆 FXエバンジェリスト遠藤寿保
 


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