ドイツ@Sars-CoV-2 コロナウィルスアップデート(62)  2020/10/28(和訳)

ベルリンシャリテ ウィルス学教授、クリスティアン・ドロステン
聞き手 コリーナ・ヘニッヒ

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状況は深刻です。飲食業界にこのパンデミックが与えたダメージは大きいですが、このままの状態にしておくわけにはいかなくなってきました。感染拡大にブレーキをかけるためには、対策なしでは打つ手がありません。少なくとも、大多数のコロナウィルスの研究関係の科学者たちがそのような意見です。ドイツの隣国の多くも公共の場での制約を厳しくしています。今日も、ベルリンのウィルス学教授、クリスティアン・ドロステン氏にお話を伺います。聞き手はコリーナ・ヘニッヒです。ただし、今回のポッドキャストは、ドロステン先生が世界医学サミットに出席するために前日に収録されたものですのでご了承ください。

大きなロックダウンを回避するために政治は何ができるのか。私たちがまだ知らない対策はあるのか。計画的に制限付きの対策は実行できるのか。ワクチン開発での進展はあったのか。 ドイツ国内での状況把握については、まだ言い争いが続いていますが、パンデミックには様々なパラメーターがあります。パンデミックの温度を測る、といえるでしょうか。拡大状況は場所によって異なりますので、重要なのは再生産数だけではありません。過分散についてもこの場でお話いただきました。新規感染者数だけをみるのではなく、年齢層、そして、実際にどのくらいの数が重症化するのか、という点も重要ですし、集中治療病床数はそこで必要な医療スタッフの確保できまります。これらの背景にある年齢分布を考慮した上での具体的な対策を打ち出す意味はどのくらいあるのか。そのような議論もされていますが、つまり、どのくらいの高齢者が感染するのか、ということと、どのくらいが重症化するのか。50歳以上の感染者、がキーワードです。

これは、私がインタビューのなかで言った数値です。インタビューは9月にDie Zeit誌でのものです。その当時は、あまり感染者数ばかりにこだわるのではなくて、集中治病床数に目を向けた方が良い、という意見がでていました。あの時点では、集中治療病床のほとんどが空いていましたので。そして、この感染症のリスクに関しても強い疑念を示すひとが多かった。信号システムが必要だ、と言い始める人がでてきたり、ですね。その時に私はこう反論したのです。これはもっと簡単にわかることだ、と。つまり、集中治療病床状況というのはとても遅いパラメーターなのです。そこに達した時点で、もう手遅れですから。現時点でのリスク度を計りたいのであれば、発生率を違うところから見れば良い。高齢者の発生率のみをピックアップすれば良いのです。高齢者が重症化し入院する確率というものが高いことはわかっていますから、50歳以上の発生率、つまり、50歳以上の新規感染、60歳以上のほうが良ければそれでも良いでしょうが、それを見れば良い。まあ、これは基本的なアイデアであってとても単純なものですし、もうすでにこの数はだされています。ロベルト・コッホ研究所は、年齢別の発生率を出していますから。ただ、今のところ、一般向けには毎日発表されるわけではなく、データを表からとりださなければいけないのですが、この形式を変えることは簡単でしょう。そうすれば、議論されている点の解決にもなりますし、純粋な感染者数の違う評価方法になります。しかし、残念ながら、私たちの状況はもうすでに違うところまできてしまっている、と危惧しています。もうそのような議論すらされていませんよね。病院内の集中治療患者数は増加する一方なのは誰がみても明らかです。

ロベルト・コッホ研究所はウィークリーで具体的なデータをアップしていますので、確認したい方はそこで確認できます。ロベルト・コッホ研究所も、先ほど、先生も仰ったように、全く違う次元にきてしまった、ということを発表しています。4分の1、3分の1弱の感染の追跡しかできていない、と。集中するべきところは、プライベートな領域のパーティなのですが、これが多くの人の関心となる問題です。どこで感染してしまうのか。特に、大人数のグループ以外で、というところで、何度もこの場でも話題にあげてきました。公共交通機関やスーパーなどでのケースはほとんど知られていません。そのために、多くのひとが、そのようなシチュエーションはリスクが少ない、問題ない、と認識していると思いますが、本当にそうなのでしょうか?

状況からの考察は常にすることができます。つまり、そのようなところでは、距離もあり、時間的にも限られたシチュエーションである、ということ。そして、換気もされます。これが、技術的な面からの考察です。勿論、違う視点からみてみると、本当に全てのケースが登録されているのか、ということですよね。ここで重要なのは感染源です。つまり、どこで感染したのか。クラスターはどこなのか。これは、ある時点から(追跡するのが)困難になってきます。10日前に、、今日、診断結果が出たとしたら。感染してから大体10日たっている、としましょう。公共交通機関で感染したのか、などわからないですよね。毎日、使っているわけですし。勿論、公共交通機関を利用する人たち間の接触は短いです。誰かが乗ってきて、誰かが降ります。感染者との接触時間も長くはないでしょう。これが、多分、公共交通機関でのリスクが高い、とは言えない理由なのではないかと思います。しかし、それを証明できる人はいませんし、思い出せる人もいません。これは、公共交通機関にだけ言えることではなく、他のシチュエーションでも同様です。レストランでのシチュエーションもそうでしょう。職場だって同じです。思い出せるシチュエーションだけが、(リスクとして)表にのるのです。親戚の集まりは勿論忘れないでしょうから。地域によっては、感染源の70%が追跡できていない、ということを忘れてはいけません。そこに、「拡散」と記されていても、この感染症が今違う拡がり方をしているわけではありません。いまでもクラスターで拡大しているのは確かなのです。

ということは、ここが盲点、ということですよね。このクラスター以外で感染するシチュエーション、というものがきちんと把握できない。

ここを改善するにはかなり様々なことをしなければいけないでしょう。今の感染状況でそれが可能なのかどうか、ということは私にもわかりません。その話はしましたが、アプリか、感染日記の義務化か。今日、どこに行ったか?クラスター状況はあったか?大体誰がそこにいたか? そうすれば、突然10日後に症状が出た際にも思い出せます。保健所から聞かれた時に説明できるのです。

もう少し詳しく接触日記についてですが、前回のポッドキャストでもご説明いただきました。追跡調査は、地域によっては不可能になってきているところもでてきています。他の国ではもう既に不可能です。負担が大きくなれば、戦略についての質問がでてきます。現在、保健所は、感染チェーンを断ち切るために、感染者の接触を2、3日遡ります。感染者が知らないうちに伝播し感染を拡げた可能性があるからです。これとの違いはどこなのでしょうか。

まず、、、あまり強く政治的な発言はしたくはないのですが、、、今の時点で、保健所のやり方を変えるべきなのか、変える意味があるのかどうか、ということは、誰にもわからないことですし、もうすでにその段階を過ぎてしまっている、という可能性もあります。しかし、基本的な考察として、8月の段階で提案しましたが、この感染症には過分散、という性質があるわけです。これは、全感染者の20%が、感染伝播を行なっている。感染者のうちの70〜80%はウィルスの伝播をしない。ここから考えられることは、私が新しく感染したとしたら、保健所は私を隔離します。そして、「誰と接触しましたか?」と聞きますね。そして、その接触が追跡されます。しかし、私が他の人に感染させたかどうか、という確率は20%なわけですから、労力に対する効果率は低いのです。勿論、良い接触トレーシングでは発見もされるでしょう。しかし、どこで感染をしたのか。というクラスターをみつける追跡方法、というものもある。感染がおこるのは、ほとんどクラスター内だからですから、この質問から、クラスターが割り出せれば、私の勝ちです。というか、保健所の勝ちです。そうなれば、グループに属する大勢が特定されることができ、多分、ほとんどが感染しているでしょうから、さらなる感染を防ぐために一刻も早く隔離されなければいけません。このクラスター内の10人のうちの2人がウィルスの伝播をする可能性があるなか、他の8人は伝播しないでしょう。

ということは、これによって集中的な前向きトレーシングが可能になる、ということですね。

その通りです。間接的な結果は勿論、このグループの前向きトレーシングが行われたことになります。ある一定のグループ人数からは、その後の感染伝播を断ち切ることができるでしょう。この簡単な前をみるトレーシング、つまり、患者が目の前に座っていたとして。今、診断された。そして、隔離された。そこから、患者との接触者が感染しているかどうかを追跡しても、このような方法では感染を封じ込めることができるかどうかは疑問です。

後ろ向き接触トレーシングは通常どのくらい可能なのでしょうか?勿論、基本的に保健所のキャパによる、ということはわかりますが、住民を隔離するということに関して、法的にはどうなのでしょう。

そうですね。これは確実に重要な点でしょう。何か変えていけるのか、変えていくべきなのか、それとももう手遅れなのか、というところで私も疑問を持ちます。変えるためには規約の変更が必要だからです。ロベルト・コッホ研究所は、このような後ろ向き調査を推奨していますが、それも、前向きクラスタートレーシングとのコンビネーションで、という意味で、つまり、感染の可能性がある人からなるグループの特定、です。それと、個別での追跡調査。これらは全て、ロベルト・コッホ研究所の推奨のなかに入っています。保健所が、どうして後ろ向き調査、効果的なクラスタートレーシング調査に積極的でないか、という理由のひとつには、クラスターをみつけると、そこから様々な支障がでるから、ということがあるでしょう。つまり、もし、私が自分の患者が10日前に感染した、ということを発見した、としたら、その人が感染したグループでは感染が蔓延しているわけですね。感染状態はシンクロしますので。こう想像すると良いでしょう。25人くらいのグループの中の一人がウィルスを持ち込み、そのうちの17人くらいが感染ししました。かなり同時に、です。そして、その17人のなかの1人の感染を私が患者として発見した。他の16人も同じ状況です。全員、同じステージで、同じように感染性があり、速攻に自宅隔離されなければいけません。その際に、「自宅にいてくれ」もしくは、「すぐに家に帰って家から出ないように」と、医者として指示をすることができるのか。ここでの問題はそこです。どこかの会社に行って、「このなかにクラスターがある可能性がある情報が入りましたので、全員家に帰ってください」などと指示したら、証拠の掲示も求められるでしょうね。つまり、クラスターが発生した、という証拠を出すことができるのかどうか。理想的なのは、従業員の3〜4人が、「多分、そうだと思います。私も具合が悪いです。病気だと思います」と申し出てくれることで、そうすれば、検査をして結果で証明することができますが、そうではない場合。「別にどこも悪くありませんけど」と言われてしまっても、やはり検査はするでしょう。そこで陽性者がでれば、私が正しかった、となってそのグループは隔離されます。  しかし、問題は、検査をするには時間がかかる、ということ。私たちには時間はないのです。必要なのは、今、この場ですぐに、一刻も早く、この人たちを隔離に導くことです。このようなことが可能になるためには、法的な許可、法令などで、「感染の疑いがあるクラスター源のメンバーを検査の前に隔離することができる」という権限がきめられなければいけませんが、勿論、難しい問題です。準備されなければいけませんし、賛成派と反対派が、、議論しなければいけないでしょう。決議がされて、、実行に移されなければいけません。そのようなことを実行するのに適しているタイミングは、、、時間に余裕がある時、です。私は、この提案を議論するために8月の段階で発表しました。単純に、社会的な議論をする機会をつくりたかったのです。しかし、今。今はもう状況が違います。もしかしたら、近道があるかもしれません。興味深い考察だと思います。今一度、私たちのシチュエーションに戻りましょう。従業員がいて、そうですね、小さな会社、エンジニアの事務所、そのような会社で20人社員がいる。そこで、クラスターが発生した疑いがある、としましょう。今はハイテクな時代ですから、保健医として、20個抗原ラピッドテストを机に置いて、「全員、検査します」とやることはできます。15分後には、ここにクラスターがあるかどうか、ということがはっきりします。これは、今から数ヶ月前には不可能な方法でした。数ヶ月前であれば、3〜4日間、PCRの結果を待たなければいけなかった。大都市で、診断ラボが近くにある場合は別ですが、地方都市で、検体が検査のために遠くのラボまで運ばれなければいけない場合には、やはり結果がわかるまでに3〜4日かかってしまいますから。そんなにかかっていては、手遅れです。この場合には、法的に許可されたグループごとの隔離しか方法がありませんが、今は抗原ラピッドテストがあります。20人のグループだったら、ラピッドテストが20個です。そのなかで、2〜3人、陽性だったら、グループ全員を隔離です。しかし、この場合もまずは議論がされなければいけなく、様々な重要な点が考慮されなければいけない規約のプロセスが必要でしょう。決断されるまでには時間がかかり、私が感じるかぎり、新規感染者の数からみても、そのような時間はどんどんなくなっていくのです。

もう少し、掘り下げていきたく思うのですが、この時期、もう時間がなくなってきている今、どこを調整することは可能なのでしょうか。先ほど、過分散、という言葉がでました。ここでは、集団の規模、そして、誰がどのくらいの数のグループのネットワークにいるのか、ということが重要になってきます。例えば、ハンドボールの決勝戦にでたり、独身パーティに出席したり、教会に行ったりした際に、クラスターが発生する。つまり、常に大勢の人が集まるシチュエーションです。それが、大きなイベントやパーティが禁止された理由ですが、個人的にも、一人一人が、「自分には何ができるのか」ということを考えることができます。ディルク・ブロックマン、ロベルト・コッホ研究所のモデリングもしている物理学者ですが、そこでもわかりやすいグラフでそれが表されていますが、グループを分けた時。グループを小さくした時、例えば、36人でヨガをするのではなく、2つのグループに分けて18人ずつ、もしくは、4つのグループに分けて9人ずつでする。そのようにグループを小さくした場合には、感染リスクも減少します。しかし、このグループを総計した場合に、全体的にも効果はあるのでしょうか?この例をまた使うと、36人でヨガをした場合、1200以上の感染ルートが発生しますが、これを2つのグループに分ければ、600になりますよね。つまり、リスクが半分になった。ここで、4人のグループで集まった場合、90%以上の減少です。

かなり大きな効果ですね。計算することもできるでしょうけれど、もう少し具体的に考えてみましょう。36人のグループがあります。それを4つに分けます。そのグループのなかに、1人、スーパースプレッダーがいるとします。このスーパースプレッダーは、36人のなかにいれば、半分を感染するかもしれません。いや、もっとかもしれません。しかし、今、そのスーパースプデッダーは4つに分けられた小さなグループの1グループのなかにいるわけです。半分感染させる、としたら、9人の半分ですね。大体4人に感染させることになるのです。別のグループには感染させません。これも、グループを小さくする意味の一つでもあります。シフトシステムを使うこともできるでしょう。身体的な分離、というアイデアもあります。アジアの学校での様子をみたことがあるかもしれませんが、アクリル板が机と机の間に設置されています。

しかし、それは効果があると思われますか?アクリル板で遮断する、というのはあまりにも単純な考えではないでしょうか。エアロゾルもありますし。

勿論です。これは、飛沫感染を重視した対策でしょう。それでも、グループをグループとして維持しつつも、分離させる、という考案ではあります。感染ルートは あるか、ないか、というラインのようなものではなくて、太かったり、細かったりするグラフのようなもの、つまり感染も非効率的であったりします。そのひとつもグループに分ける、というものです。しかし、基本的には、このアイデアの背景には別のアイデアがあって、それは、「ソーシャルバブル」 というアイデアです。つまり、社会のなかでグループ分けをする際に、 人々を完全に社会から孤立させてしまわないようにする。 つまり、ロックダウンのかたちのひとつですが、今日の知見を持ってロックダウンをどのように構成することが可能なのか。この、ソーシャルバブル、というアイデアは、すでにいくつかの国で実行されています。今後、接触制限と共に暮らしていかなければいけませんが、人々の不安が募り、鬱になっていって欲しくはありません。もし、学校も閉鎖されることになったら、託児もできなくなり、子供達は家のなかでおかしくなってしまうでしょう。そのような場合に、2世帯、3世帯が一緒に社会的なバブルをつくる。このなかでは会うことができます。例えば、街の中、家のなか、集合住宅のなか、などで、2〜3家族がロックダウン中も自由に接触しても良い。お互いに子供を預けることもできますし、買い物の手伝いをしたり、そのようなことですね。理論的には、一緒に出かけることも可能です。レストランが閉まっていなかったら、店内で一緒のテーブルに座ることもできます。しかし、このソーシャルバブル以外の接触は制限されます。これは日常のなかで多くの人にとってかなり楽になるアイデアだと思います。このソーシャルバブルのなかに行動に障害がある世帯が含まれる場合、例えば高齢者などで歩くのが困難である、とかですね、そのような場合は尚更です。このような方法も考えられます。結局は全て数学的な原則に基づくグループの分割による接触ネットワーク間の大幅な接触機会の減少です。

勿論、このモデルを高齢者のようなハイリスクグループを含めたかたちで実行するならば、残留リスクと共に生活してかなければいけないことになりますよね。子供も学校に行くでしょうし、そこでは小さなグループにはなっていませんし。

その通りですね。子供達が学校に行く限り、そこにはソーシャルバブルはありません。そのようなところには、勿論ハイリスク患者をいれることはできません。といよりも、学校が開いているうちは、このソーシャルバブルの原理は成り立ちませんので。

しかし、グループの大きさを小さくする。例えばクラスなどを分ける、というモデルはありますよね。学校の閉鎖、というまだ全くその可能性もまだあるわけですし、それを阻止するためにも、小さなグループで授業する。そのかわり短く。

そうですね。常に妥協案を探さなければいけません。学校を可能な限り閉鎖しない、というのは勿論ですが、それと同時に、学校での感染リスクが他の社会的なシチュエーションと同じである、ということは以前からわかっていたことですし、先日もまた疫学的な観察から証明されたことです。そこからの妥協、です。マスクの着用は重要だと言えるでしょう。第一波の前に、フランスなどで大きな感染爆発が学校で起こったのですが、その様子が詳しく説明されている論文によると、60〜70%の生徒が4〜5週間の間に感染しています。そのようなことには、全員がマスクを着用している学校ではなりません。しかし、これは確実にブレーキをかけるファクターではありますが、感染を完全に阻止するものではありませんから、ここで妥協案を探す必要性がでてくるのです。グループを分けていく、というところで考えていくと、例えば、1クラスを常に2グループに分ける。1グループは午前中、もう1グループは午後に授業をする。そのようなことも可能でしょう。もしくは、クラスに空間的に分ける。つまり、2つの教室に1クラスを別々に入れる。1つのグループは、ビデオで中継をみながら授業をうける。それを日替わりでチェンジしたり。つまり、今日はこちらのクラスが生で授業をうけて、明日は他のクラスがうける。このような妥協案も可能だと思います。しかし、多分多くの場合には、この社会の区分化、集団を分ける、ということは、違うかたちでされるのが望ましく、そうしなければいけないでしょう。学校での考慮は難しいので、他の部分で区分化を実行しなければいけないと思います。

空間の分離は創造的なアイデアですが、現実には限界もあります。しかし、可能なところでは新しいアイデアも生まれるかもしれません。そして、対策ですが、春の時よりはダメージは少ないかもしれませんが、比較できます。完全なるロックダウンを望む人はいない、と、政治からもどこからでも、まるでマントラのように繰り返されて言われていますが、ドイツでは春に行われたロックダウンも、正確にはロックダウンではなかった、と言えるでしょう。ロックダウン、というものを正確に把握するならば、他の国が出したような外出禁止令もなかったわけですから。しかし、この動的な増加をストップさせる対策が必要です。今、どの対策をまだ試していないのだろうか、ということを考えてみた場合に、イギリスから始まって、スイスでも行われている議論に達するだろうと思われます。それは、ドイツでも起こる可能性があるシナリオですが、期間を限定したミニロックダウンです。つまり、過電流から回路を保護するヒューズのようなものでしょうか。ちょっと調べたのですが、今、ウェールズで行われているようですし、北アイルランドとスコットランドの一部でもされているようです。サーキット・ブレーカーと呼ばれていますね?

もう、その名前ですでに説明がされていますが、この定義は、回路遮断器、ブレーカーということで、負担が大きくなりすぎた際に休憩をはさむわけです。これは、未然防止、つまり先取りするロックダウンで、誰もがその前から知らされていて、期間も限定されている、というメリットがあります。基本的には、「今から行うロックダウンは、2週間か3週間です。」3週間が適しているでしょうね。隔離期間よりも少し長いほうが良いので、、そのように宣言されると、誰もが準備をすることができますし、その後で発生率が明確に下がれば、長期間にわたって抑えることができれば理想的です。今、ウィルスに対して不利になってしまったところを取り返せる。つまり、例えば、感染追跡もきちんとできるようになるでしょうし、保健所の負担も減るでしょう。この対策が、パンデミックの初期のようなロックダウンではない、という認識をきちんと持つべきだと思います。当時のように、誰も何もわからずに、とりあえず全て閉鎖して何が起こるのかというのを待つ、というのではなく、理解がなければいけないのです。ロックダウンは、交渉案件ではありません。メディアではそのように報道されたりもしますが。経済分野の誰かが、「ロックダウンは絶対にされてはいけない!」などと叫んでいたりして、交渉の際のように高い条件と要求を提示してきていますが、国民の健康安全が経済側に折れるべきだ、とでもいうのでしょうか。これは間違った理解です。交渉をする状況にはいないのです。同じようにウィルスと交渉したくても、不可能でしょう。このウィルスとは交渉できません。ある一定の感染者数になってしまった場合はロックダウンしか方法が残されていないわけですから、そうなるでしょう。ヨーロッパの隣国では、もうすでにこの緩やかな対策を実行できるポイントを過ぎてしまっています。これから数日後、数週間後には、ロックダウンになるでしょう。やりたい、とかやりたくない、という問題ではなく、もちろん経済ダメージも覚悟で、です。さて、サーキット・ブレーカーでしたね。負担を軽くするための妥協案、無期限で、社会全体の負担が大きいロックダウンは誰もしたくないわけですから、初めから期限が決まっていて、準備もできて、目的と目標がはっきりしている。実行する前から合意できるようなもの。つまり、ダメージを最小限にする。例えば、学校の休みの期間をとりいれる。学校は閉鎖しない予定ですから。これも考えられますね。それか、プランをたてるのも良いでしょう。来年の年頭まで、状況が改善されてワクチンができるまで、など。スケジュールプランのように、この週には制約がある、この週には緩和される。そのようにすると経済的にも計画が立てられます。これが、今すでにイギリスで部分的には実行されているアイデアで、まだ広範囲では行われていませんが、地域的には決行されています。これが、サーキット・ブレーカー・ロックダウンです。

例えば、北アイルランドでは、4週間やるそうです。学校はこの期間中は秋休みを延長して、この4週間の間の2週間だけ開ける、とのこと。このように段階を下げた対策も合わせることができますよね。

そうですね。それがこの対策の持つ重要な意味合いで、期限を決めて出来るだけダメージが少ない範囲で行う。決め手になるのは計画性です。 

先ほど仰っていた、長期間のプランというのは、いわゆる、オン・オフ的なロックダウンでしょうか。

これは、実際にモデリングの計算でも考慮されていたものですが、基本発生数が高くなってしまった時点でのそのような対策の効果というものは検証されていません。先ほどのサーキット・ブレーカー・ロックダウンでは、速度を減速することができるだけです。車の運転で考えてみると、重いトラックで急な坂道を下っている、としましょう。坂は終わる気配がしません。このままで行くと、カーブが曲がりきれなかったり、ブレーキも壊れているかもしれない。ブレーキを踏めるのは5秒だけです。それをいつするか。どこでするか。最終的には、一度しただけでは足りなく、何度もしなければいけないかもしれないでしょう。基本的には、100m毎に5秒ブレーキをかけるのです。

ポンピングブレーキですね。

そうです。ポンピングブレーキのように、です。そうしないと、いつかカーブから飛び出してしまいます。この例えからも想像できるかと思いますが、重要なのはどのような状況で初回のブレーキを踏むか、なのです。かなり遠くまで走ってしまった場合。フランスのように、ですが、毎日の発生数が驚くほど高くなってしまった場合、トラックの速度はかなり速くなっている。山の上から下へ暴走している際に、一回だけ5秒ブレーキを踏んでも効果はありません。何度も踏まなけれないけないでしょう。私たちは、今ちょうど坂を下って加速し始めた段階です。トラックの速度はまだ遅いので、急ブレーキをかければしばらくの間の効果はあるでしょう。しかし、またトラックが再発進した場合。そして加速した際には、季節的にももうそのようなブレーキでは効かないかもしれないのです。少し無理があります。
現時点では、幸いなことにまだ発生数がそこまで高くありません。春に行ったロックダウンのおかげです。その他の理由はここにはありません。ここまで低い発生数でこれた他の理由は存在しないのです。同じような構造で、南に位置するために気候的にもドイツよりもメリットがある他のヨーロッパの国とくらべても、状況は良い。まだ良い状況で、私たちのトラックはまだ走り始めたばかりで、今ブレーキをかけたら長続きする効果があるでしょう。時間は稼げる。このようなことを考えていかなければいけません。先ほどの例えで言うと、まだ速度が速くないので強く長くブレーキをかける必要はないと考えられます。
ロンドン・スクールが発表したモデル計算がありますが、ここではある統計が出されています。それは、早期であれば早期であるほど良い、というものです。これが一番重要な点で、早い段階ですればするほど効果がある。数値を割り出し、その意味を考慮し、決断するための議論をする。またその点ではドイツは良い状況なのかもしれません。隣国の状況をみて、早めの決断をすることができたからですが、短いブレーキのための他パラメーターは、増加速度が速い、というところです。つまり、発生数が少ないところから、急激に増加していく。そのような周期には短いブレーキをかける絶好の機会です。ドイツも今、その状況にあると思うのです。今、かなり指数関数的な増加をしていて、今後の変化にも注目しなければいけませんが、数週間前に対策の強化はされましたので、そろそろその効果が現れても良いのではないかと思います。最後の対策強化が1週間とちょっと前ですので。10日後、来週の水曜日には数字でそのような傾向にあるか、というのはわかるのではないでしょうか。しかし、私が危惧するところでは、このまま指数関数的な発生数の増加が認められるのではないか。そうなれば、やはりドイツでは、比較的小さな処置で大きな効果を得ることができる条件が揃っていると考えます。ここで、期限付きのロックダウンを推奨する政治的な発言をしたいのではありません。この決断は、純粋に政治的なものです。しかし、学術的な研究からこのような結果がでています。これをスタートさせる条件はそろっています。先ほどの、山から下に走っていくトラックが、基本的にはこの研究論文から日常へ置き換えた像なのです。もうひとつだけ言っておきます。このような期間限定型のサーキット・ブレーカー・ロックダウンの効果を最大限に利用するためには、そのロックダウンの時間を、特に政治的なレベルでの規約の見直しなどに使わなければいけません。先ほど、あげたような点について、です。

保健所などですね。

そうです。追跡調査などです。つまり、今、そのような対策をするのは、サーキット・ブレーカーですね、それをするのは、追跡調査が間に合わなくなってきたからです。これが、サーキット・ブレーカーに踏み切る理由であって、この期間中に、公共機関でのいくつかの規定を見直す、改正するなどして、追跡調査はもっと長く続けられるようにする、もしくは、別なかたちでできるようにしなければいけません。それは、過去に遡るクラスタートレーシングであったり、しますが、これは私の個人的な案です。私は学者です。しかし、今では私と同じ意見の学者もいます。このような議論を近々でしなければいけません。

これは、医薬品での処置ではありませんね。つまり、薬ではなく、治療法でもなく、ワクチンでもありません。しかし、ここ数日ではまたワクチン開発について多くの議論がされています。1ダース以上のワクチンプロジェクトが最終治験段階にはいっています。最後の人間での試験、です。これは大変期待されるところでもありますが、治験者が病気になったり、副作用がでたり、で治験が中断される、というようなニュースも聞かれるところです。このような副作用による中断は、先生的には、開発の進む速度からみても気がかりな理由としてみていらっしゃいますか?それとも、きちんとおこなわれている、というところでこれは安心するポイントでしょうか。

これはまず、特に心配するようなことではありません。なぜなら、今の状況がかなり動的だからです。フェーズIIIの治験中に、副作用のために数日中断される。先日、メディアで、ブラジルでのワクチン開発において、フェーズIIIの治験が治験者の死亡によって中断された、という報道がありました。しかし、この死亡した治験者は、ワクチンを投与された治験者ではなく、プラセボを与えられた治験者だったのです。30000人にワクチンを投与すれば、死亡する人がでてくるのは想像できるでしょう。全ての年齢層がいて、1年間の死亡率の平均は1%、もっと高いところもあるでしょうから、1、5%くらいでしょうか、その割合で考えると、治験中に何人死亡する確率があるのか、ということを計算することができます。治験期間が4〜5ヶ月、として、30000人にワクチンを打つ。その間に何人死亡するでしょうか?100人単位です。死因は、ワクチンだけではありません。同じように、4ヶ月間、30000人に、ベートーベンの第九を聞かせたとしても、死ぬ人は出てくるでしょう。しかし、音楽が原因だったのではなく、どんなところでも死ぬ人はでてくるからです。常に忘れてはいけない点は、原因が何か、というところであって、本当にワクチンが原因だったのか?もちろん、病気の種類によっては、詳しくみなければいけないものもあります。例えば、ワクチンは免疫治療ですから、免疫系の疾患、自己免疫疾患などですね、そのような病気の場合にはよくみる必要性があります。しかし、ほとんどの場合では、免疫機能とは関係ないのですが、それを調査するには時間がかかります。基本的には、治験で問題があった際に、すぐに報道されることは良いことだと思いますが。

透明性が重要だから、ですね。夏の前にこのポッドキャストでもある現象について取り上げましたが、 Antibody-dependent Enhancement(ADE)つまり、抗体依存性感染増強現象です。簡単に説明すると、抗体が本来するべきこと、つまり感染をブロックするのではなく、その反対にウィルスが細胞に入り込む手助けをしてしまう、というものです。この現象は、ワクチンとの関連でまた注目されていますが、最新の知見状況はどうなっているのでしょうか? 新型コロナワクチンでもそのような問題が発生するというような兆しはあるのでしょうか?

はじめの頃は、そのことについてかなり議論されてきました抗体依存性感染増強現象は、抗体効果から起きる現象のひとつですが、ワクチンの投与の際には抗体ができますね。問題は、その抗体が正しい抗体なのか。中和抗体であるかどうか。そして、その抗体が、他の抗体に対して優勢であるのかどうか。これが基本的な考察です。これについては初期の段階から話し合われてきています。新しい論文がプレプリントの段階で発表されましたが、ここでは抗体依存性感染増強現象の可能性を強くほのめかす内容です。この内容は、英語圏のメディアで先週拡散されていましたので、詳しくみていく必要があると思います。ドイツ語圏のメディアでも取り上げられるかどうかはわかりませんが、この論文は中国のもので著者は上海と瀋陽の学者です。まずは、軽症の患者と重症患者から採血しました。血液のなかには抗体が含まれますが、その血液を検査した場合に、抗体が原因となる症状悪化、もしくは、増幅強化効果がみられるのではないか。

ウィルスとの接触時に、ですか?

そうです。ワクチンによって体内に存在する抗体はウィルスを知らないわけです。ここで危惧される点は、ウィルスが入ってきた際に、抗体がウィルスから守るのではなくて、症状を悪化させるのではないか、ということです。有名な例が感染医療の分野であって、デング熱感染症なのですが、これはみなさんも知っている通り、熱帯地方の熱を伴う感染症で、蚊に刺されることで感染します。デングウィルス、正確には、4つの全く独立したウィルス、全く別の4つのウィルスですが、このウィルスはそういう意味では親戚なのですが、そこまで近くはありません。そのため、1つのウィルスに効く抗体は、他のウィルスには効かない。ということは、今日、デング1に感染したとしたら、抗体はつくられますね。しかし、来年、デング2に感染したら、私の抗体はデング1の抗体なので、デング2ウィルスを若干認識はして、そこにくっつきますが、発動はきちんとしません。ここで何が起きるかと言うと、抗体はYのような形をしていて、Yの短いほうの2本の腕がウィルスに付着して、長いほうの腕、後ろに出ているほうですね、Yの縦棒の部分ですが、それはFcと呼ばれていて、Fragment crystallizable、これの略ですが、このFc領域が外にでていて、単球、つまり、免疫細胞、マイクロファージも含まれますが、その骨髄からつくられ体内の臓器に存在しながら病原体のパトロールをしているこの細胞、この細胞にはFc受容体があるのです。この細胞の表面には、このYの縦棒のほうを認識する分子がついています。この抗体のお陰で、ウィルスが単球に取り込まれることができるのです。

抗体がウィルスに付着するから、でしょうか?

その通りです。それ自体は悪いことではありません。普通の免疫機能の一部ですから。ただ、この場合、ウィルスは免疫細胞に入りたがっているわけですね。これがこのウィルスの目的です。ウィルスは免疫細胞のなかで増殖サイクルを続けることができ、増えることが可能です。免疫細胞から次の世代のウィルスが生まれます。ファクターは大体1対1000、もしくは、1対10000、そのくらいだと思ってください。これはかなり生産性の高いウィルス感染症です。デング熱の標的細胞はここだけではありませんが、この免疫細胞はメインの細胞です。

デング熱では、どのくらいの頻度で起こるのでしょうか?

そのためには、2回、3回、最高で4回の感染が必要になってきます。4種類以上のウィルスはありませんので最高で4回です。これはかなり大雑把な考察で、実際には、お互いに競争しあう効果もあり、このヘテロ型の抗体が、この間違ったウィルスに対する抗体から守ったりします。しかし、デング熱では、このような可能性がある、ということなのです。私たちが、今、 SARS-2ウィルスにおいて少し予測的に考えなければいけないことは、この感染症の場合はどうなのか。この感染症の標的も免疫細胞なのかどうか。ということですが、そうではありません。もうすでに、この時点でこの論文の最終地点、批評議論点に到着してしまいましたが。このような論文について話し合うときには、まずは何がされたのか、というところから始めます。はじめに、著者がどこから来たのか。どのようなアイデアに基づく研究なのか。などなどです。そして、どのように実験がされたか、というところに行き、どのような方法、技術が使われたのか。最後に、どのように解釈すれば良いのか。そのような議論に続きます。この場合、常に、どこの部分を批評できるか。どの部分で著者は間違っているのか。脱線、本末転倒になっている部分はあるか。 今、話しているポイントは、この最終段階であって、SARS感染症は、このようなマイクロファージをウィルス増幅のための主な標的細胞として必要としない。ウィルスは、感染時には入っていくかもしれませんが、それはまだよくわかっていません。そのことについても後で触れますが、この部分がウィルス増殖のエンジン部ではないことはわかっています。ウィルス増殖は、上皮細胞、つまり、細胞の表皮、粘膜を包んでいる部分でおこります。ここにウィルスは入りたいのです。免疫細胞ではなく、上皮細胞です。

ということは、完全に感染させるためには、そこにウィルスが入り込まなければいけないのですね。

その通りです。子孫を増やすため、つまり、大量に増殖するために、です。著者は、この研究で軽症患者と重症患者の検体を使い、抗体が入っている血液検体、抗体依存性感染増強現象がある可能性がある検体をラボの細胞と接触させています。このラボの細胞は、Fc受容体を持っています。免疫細胞やリンパ細胞の一部ですが、これらは、 悪性に変化した免疫細胞で、数多くの受容体をもっているので、実験の結果も大げさです。著者の目的は、このような効果が果たしてあるのかどうか、というところでしたから。しかし、そのために、実験内でかなりその結果を導き出す操作が行われています。何をしたかというと、 SARS2ウィルスではなくて、シュードタイプウイルスを使用しています。これについては説明したことがありますが、レンチウィルス、HIVウィルスにSARS-2ウィルスの表面タンパク質を外套させ、レポーター遺伝子、つまり、細胞侵入後に発光シグナルをだす遺伝子によってその検証ができるものですが、この発光シグナルが細胞内で、抗体があった場合となかった場合にでるか。その結果は、重症患者の76%で、軽症患者では8%とかなりの差がでました。重症患者では、この代理システムにおいては、免疫システムへの侵入が容易になっていた。

ということは、、、先ほどもおっしゃっていたように、もう批評に入っていますが、基本的なところで、思考段階でのミスがある、と。なぜなら、ウィルスは免疫細胞では何もできない。少なくとも感染状況では増幅できないからですか。

興味深いところは、その定義にあると思いますが、 抗体依存性感染増強現象、もしくは、疾患の抗体依存性増強現象。この感染用語のなかには、増殖活動も含まれます。感染とは、ウィルスが入ってきて、ものすごい速度で増え、移動する。鼻から喉、そして肺に移って、増幅し続けるのです。大変活動的です。この活動力は、ウィルスが上皮細胞で増殖することから生まれます。そのために上皮細胞に入り込まなければいけない。この攻撃される上皮細胞には、先ほどのFc受容体がそこまでないわけで、抗体依存性増強が起こる可能性が低い。しかし、疾患、という概念で考えると、ウィルスが粘膜に付着したからといって必ずしも病気にはなりません。頻繁に気がつかないことも多いのです。ウィルスも必ずしも細胞を崩壊させるわけではなく、SARS-2感染症の場合、どちらかといえば免疫反応が疾患要因となっている場合が多い。免疫機能がウィルスを片付ける際、ウィルスは細胞のなかにいるので、感染した細胞は自らの免疫機能に攻撃されることになり、上皮にダメージがおこるのです。ここで様々な成分が分泌され、それが疾患症状の原因となる。発熱の原因となる、サイトカイン、と呼ばれるようなものです。これらを全て免疫病因、つまり、免疫によって引き起こされる疾患です。ここで、抗体による疾患を増強するような効果があるのかどうか。ここにこの論文も焦点を当てています。

つまり、一回感染した後に抗体はどう反応するか、ということであれば、ワクチンの開発には直接重要ではない、ということになりませんか? ウィルスとの重複接触、つまり、一回ワクチンで接触し、次に新しい感染をする、ということではありませんので。

そうなのです。この点がこの研究の荒いところで、この効果が疾患の主流で、ワクチン接種のあとでもそうなるような表現が用いられています。ここでは注意が必要です。私が想像するには、重症患者をみた際に、このような抗体、免疫細胞に侵入を可能にするような抗体があった。この観察自体は間違っていないでしょう。重症患者ではそのような現象をみたことがありますし、死亡した患者の肺からも確認されていますので。どの細胞が感染しているのか、というところをよく見た場合、それに関連する大変良い研究がベルリンのシャリテにあります。重症患者には大量のウィルス、ウィルスタンパク質が肺胞マクロファージにみられる。肺にある免疫細胞ですね。これは常に肺から出たり入ったりしています。このマイクロファージ内に増殖がきちんとできないのにも関わらずウィルスが入っている場合が多い。ウィルスの増殖における活性性は認められません。しかし、この細胞は免疫病因面では大きな役割を果たします。感染が起こった際に、抗体ができて、この抗体が免疫細胞への侵入を容易にさせる。そして、この免疫細胞が肺の炎症を引き起こす。このように考えると、抗体による効果もないとは言えないでしょう。しかし、ワクチンでは状況が違います。ワクチンでは、抗体はその前に体内に入っています。

回復期患者血清ではどうでしょうか?その研究も行われていて、予防や治療に感染症が治った患者の血清ですが、あまり重要ではないのでしょうか?

新型コロナ感染症における回復期患者血清の大きな研究からは、ここには、抗体依存性増強現象は認められない、という結果が出ています。このような研究では、もちろん副作用はでます。他人の抗体を入れる、というところで、拒絶反応がおきたり、基本的に早い段階で投与しなければいけません。投与が遅すぎると、抗体では何もできません。しかし、行なった研究内では、抗体依存性の疾患増強はみられませんでした。

しかし、新型コロナに限らず、基本的にこのような現象について、つまり、どうして抗体がそのようなことをするのか、ということはわかっているのでしょうか?これは、古い免疫機能とも関係しますか?

それとはあまり関係ありません。もちろん、この現象が古い免疫機能と関係している場合はありますが、とても間接的です。直接的なメカニズムは先ほど取り上げた研究に興味深い説明があります。それは、ウィルスのどの部分に、このADE、
抗体依存性感染増強現象を引き起こす抗体が反応するのか。その抗体が、表面タンパク質のウィルスの受容体と結合するべき抗体であることがわかりました。  これは基本的には、中和抗体である可能性がありますが、きちんと中和しない。その理由は、タンパク質との結合が感染疾患である一定期間にみられるかたちだからです。つまり、タンパク質は固定されていない。これは、ブロックのようなものではありません。ウィルスは床においてある、全て同じ形をしたトゲがそこからでているブロックのようなものではないのです。ウィルスは複合した複雑で機械的な一番小さな分子レベルのもので、ジョイントもあり、パーツからできています。このパーツはお互いに動かすことができて、パーツごとに完璧にマッチし、そして場合によっては少しずれて固定することもできます。この著者は、研究のなかで、抗体がこの少しズレている、ズレる、と専門用語を使わないで表現しましたが、、表面タンパク質の対抗することを発見しました。この抗体は、全ての患者にできるわけではありません。偶然である可能性もあります。免疫のバリエーションかもしれませんし、つまり、私たちが免疫機能のなかで持っている免疫受容体のかたちは個人個人で異なりますので。しかし、抗体をつくる細胞の不正確さが成熟を促すのかもしれない。これについては、前回のポッドキャストでとりあげたと思うのですが、そのような不正確な免疫機能、つまり古い免疫機能です。

つまり、、、、まとめますと、この研究からわかったことは、特定の重症疾患の理由になる可能性はあるが、ワクチン開発の視点からみてみると、どちらかというと良いニュースである、という解釈ができるのでしょうか。

ワクチン開発の視点からすると、決して不安になるようなニュースではない、と言えるかもしれません。多分、疾患の研究的には興味深いことでしょう、つまり、どうして重症になる人とそうではない人がいるのか、という点などで。しかし、ワクチンは別の話です。ワクチンに入っている抗体、その抗体が、抗体依存性の疾患増強、もしくは感染増強をするかもしれない、という懸念があり、抗体が、ウィルスが細胞に入る手助けをして、増殖しやすくしてしまう。そのようなことは、ここでは確認されていません。もう一つ興味深いことを行っておきますが、この研究でわかったことの多くは、他のワクチンでの ADE現象の経験をベースにしているのです。ワクチンは動物で実験されます。この動物モデル、例えば、サルで試した場合、状況は自然な感染とは違いますね。感染は負担感染です。つまり、動物にワクチンを打ち、本当にその効果があるのかどうか、をみる。そこで動物に与えるのはかなり高濃度のウィルスで、そのような高濃度でも効果があるかどうかを確認します。しかし、その条件というのは、自然な感染では起こりえないもので、例えば、サルでは100万感染性があるウィルスで試しても、私たちが通常の感染で接触する量は、10〜20、最高でも100でしょう。これは、大きな違いで、始めの ADE現象にも大きな影響を与えます。動物に大量のウィルスを与えて感染させた場合、いつか多くの免疫細胞も感染してそこでも増殖が行われる。これは、新型コロナウィルスでは、基本的に免疫細胞での増殖は起こりませんが、他の感染症では、このグレーゾーンがあるのです。動物実験で、 ADE現象がみられたとしても、人間では同じようなことは起こりません。

もう少しだけ、ワクチン開発のテーマに残りたく思うのですが、キーワードは、自然感染で、ワクチンではどこまでここに近くことが可能なのでしょうか。つまり、免疫反応がでる、という意味で。今議論されている多くのワクチンでは、まず、どこに効くのか。症状を軽くするのか、感染を阻止するのか。感染防御免疫ということですが、どのように評価されますか?ウィルスを完全にブロックするワクチンの完成に希望を抱いてもよいのでしょうか。自然感染時のような免疫反応を発動させる、という。

今の時点で治験されているワクチンでは無理だと思います。この感染症は、粘膜への感染です。つまり鼻、喉、その後で肺、もしくは、気管支循環ですね、こちらのほうが粘膜です。肺の下の方には粘膜はありませんが、基本的には粘膜の感染症です。粘膜には、特定の局所的免疫機能があります。今現在のワクチンは筋肉注射で接種されますから、この局所的な免疫機能にはなかなか届かないのです。効果はどちらかと言えば全体的な免疫機能へ、です。一般的な免疫反応、例えば、 IGA抗体であったり、 IGG抗体も肺にうまく到着します。特に炎症が起こり始めたタイミングですが、今開発されているワクチンは、重症化を防ぐもので、感染を防ぐものではないと思われます。しかし、これはとりあえず今一番重要なポイントです。というのも、始めは全員にはワクチンは接種しません。まずはハイリスク患者に打って、危険な重症化を防ぐ。まずは、致死率を下げる、ということです。

しかし、感染拡大を並行して、もしくはもう少し遅い段階でワクチンによって抑え込みたいのであれば、ワクチンは粘膜から接種されなければいけない、ということでしょうか。

そうなるでしょう。次の世代のワクチンは、そうならなければいけません。根本的にもう一度言っておかなければいけないと思いますし、また別の機会で話す必要性があると思うのですが、ワクチンを導入する際に、まずは、医療従事者のようなグループがまず接種し、そこから優先順位を考えていかなければいけなくなります。ハイリスク患者、そして、高齢者。これらがまず優先されるグループです。そして、特定の基礎疾患をもつ人。若い世代にもいます。循環機能の疾患などです。これらのグループが予防接種されます。しかし、その後で、それからどうするのか、ということになりますね。どんどん様々なグループが接種していくうちに、社会のなかでは、制約対策を緩和してウィルスと共存しようとする動きが出てくるでしょう。これは大変危険な流れです。まだ国民の大部分がワクチンを打っていないシチュエーションで、「もう、パンデミックにはうんざりだ」という声が高まってくる。必要なのは集団免疫だ、と。しかし、もし、大量感染が起こったら。若くて基礎疾患がない世代も重症化する可能性を持っているのです。言い方を変えれば、中年層、若い母親、父親が集中治療室に入り、死亡する確率が高くなる。こうなってしまったら、、、医学からの答えは一つです。医薬品による治療です。ワクチンだけでは、パンデミックには勝てません。遅くても、その時点で抗ウィルス剤が必要になってきます。この開発を進めるのは引き続き大変重要なことです。さらに、注目すべき革新は、抗体療法です。これは、トランプ大統領が、ウィルスを抑制するために8グラム投与されたものです。これは、医薬分野でどんどん生産されてくでしょう。治験も進むでしょう。そうなれば、重症の際に効果がある抗体を投与することができるのです。ただし、キャパが限られているために、予防のために国民全員に投与する、というところまではいきませんが、理論的にはそれも可能です。このような抗体を予防のために使うことができますが、残念ながらそこまでの量を生産することができないのです。重症の際には必要になります。先ほどの続きですが、第二世代のワクチンがどのようなものになるべきか、ということですね。

粘膜からの接種、ですよね。

そうです。粘膜の防御をするワクチンが理想的です。そこの免疫機能を発動させ、もし、鼻からウィルスが入ってきても、感染しないようにする。つまり、軽い症状すら出ないようにする。全く感染しない。ウィルスは、鼻でブロックされます。良いニュースはそのようなワクチンがもうすでに治験段階にある、ということです。もう使えます。これは大変興味深い論文なのですが、もちろん、この原理はもうかなり前からわかっています。ベクターワクチン、つまり、ウィルスのベクターに作用するワクチンです。

組み替えウィルス、ですね

そうです。この組み替えウィルスにSARS-2ウィルスの一部を組み入れる。表面タンパク質を、です。この組み替えウィルスの多くは、粘膜の中に入り込む性質を持っています。つまり、針をつかって筋肉に注射する必要がないのです。基本的には、鼻スプレーをつかって鼻の粘膜から細胞に入りそこから効果が広がっていく。ただ今のところ、まだ副作用についてはよくわかっていません。ここでもまた同じように試験を続ける必要があります。 動物実験では良い結果がでていますが、まだこのベクターワクチンを使って粘膜からワクチンを接種した人間でのデータが少ない。アメリカから興味深い論文がでましたが、この研究では、アデノベクターが使われています。これは頻繁にあるウィルスで、ここではアデノウィルス5が組み替えウィルスとして使われ、これは、オックスフォード大学が作った中国のアデノウィルスワクチンでベースはチンパンジーのアデノウィルスです。疫学的な理由によりこのウィルスが選ばれていますが、このチンパンジーのウィルスは、人間のアデノウィルスとかなり似ていますし、人間のアデノウィルスをベースにしてもワクチンを作ることはできます。このアデノ5ウィルスで研究をしたのですが、ここでは、マウスを鼻からウィルスで感染させました。そこから、粘膜免疫を誘導しています。そのかなり直後には、マウスはすでに免疫がつくられただけではなく、血中でも筋肉接種と同じように抗体が確認することができました。それと同時に、粘膜だけにみられる抗体、IGA抗体が血中から高い濃度で存在していました。これは大変良いもので、 これは、もともと存在する免疫機能からの細胞と上皮性の特性細胞、適応性免疫機能であり、その上、上皮性のメモリーT細胞はそこまで移動してそこに止まっています。これは、粘膜が独自の免疫記憶を持ち、ウィルスを直接ブロックすることができことを意味します。

しかし、全体的な免疫記憶もつくられるのですよね?

それももちろんつくられます。

この鼻スプレーでの方法は新しい方法なのでしょうか?

もうすでにそのように接種されるワクチンはあります。例えば、インフルエンザの鼻スプレーワクチンがドイツにはありますし、どんどん増えてきています。この粘膜ワクチン、鼻スプレーワクチンは、常に遺伝子組み替えワクチンで、つまり、組み替えウィルスワクチンです。これは、規約的には最近承認されました。15年前には、様々な点で問題視されていましたが、今では改善され良い結果も出ているために、この組み替えウィルスワクチンは新型コロナパンデミックにおいて、治験の段階でもかなり良い結果がでています。エボラでは大成功しています。このように良いデータが多く出てきていますから、この鼻スプレーワクチンが近い将来使えるようになることを期待します。これは、多分、未来の風邪ワクチンの先駆けになるでしょう。風邪ウィルスはたくさんあり、15種類以上ありますが、これらの風邪ウィルス用のワクチンが鼻スプレーでできるようになるかもしれません。特に大人用ですね。子供は、免疫学的な理由からこのような無害な風邪を経験することは悪くはありません。しかし、大人の場合はこのような感染症は場合によっては全く無害ではないことも多いのです。経済的な面でみても、風邪が原因で発生するダメージは大きいですから、この感染の予防接種ができれば、かなりの快挙だと思います。

しかし、粘膜への予防接種は、その接種方法だけではなく、つまり鼻スプレーという方法だけではなく、筋肉注射でも可能なのですよね?

筋肉注射からのワクチン接種のほうが重症化への防止効果があることは確かです。今のところ、一般的な合併症についてもまだよくわかっていません。つまり、まだ「そんなに簡単だったら、どうしてそうしないんだ?」とはいかないのです。

少し、そのように聞こえました。

そうですね、そう聞こえてしまうかもしれませんが、そうではないのです。しかし、このように環境が整ってきて、組み替えワクチンの評価も上がってきている今、新しい可能性が広がっていることは確かです。この組み替えウィルスによるワクチンは、粘膜への予防接種、という点でいままで不可能だった分野が可能になっていきます。

少し、論文に目を通してみましたが、内容は成功例のオンパレードです。しかし、先ほどもご説明いただきましたが、他にもデメリットや疑問点などもありますか?

もちろん、まず言わなければいけないことは、この論文で出ている良い結果、というものがマウスでのものだ、ということです。マウスは人間ではありませんから、免疫機能も人間のものとは異なります。次の段階として、少なくともサル、霊長類モデルでのデータが必要です。そして人間での治験。そしてこの研究に全く含まれないのが、負担感染です。つまり、マウスはそもそも SARSウィルスにあまり感染しません。細胞やホルモンデベル、つまり抗体を誘導させる免疫反応、というものがありますが、野生型ウィルスにはほとんど感染しない。ですから、どのくらいこの感染症からの防御効果があるのか、という点では検査できないのです。このようなワクチンのほかのウィルスでの効果、というものはすでにわかっています。例えば、ドイツの MERSウィルス研究、ミュンヘンのゲルト・スッターの獣医学分野でのウィルス学研究チームですが、このチームがハノーバーとロッテルダムのチームと協力してカメルーンで研究をしています。 MERSウィルスはラクダのなかにあり、ラクダが感染源動物です。ここでは鼻からの接種方法と、並行して筋肉注射による接種を選んでいます。比較的単純な免疫体系から、ラクダにはほとんど完全な防御型の免疫ができていました。ラクダのなかに、ほんの少しだけウィルスの一部が検出された個体もいましたが、ほとんどのラクダでは鼻からのスプレーによるワクチンから完璧な免疫反応が認められました。この結果は大変希望が持てる結果です。

希望が持てる。このポッドキャストの終わりを締める良いキーワードだと思います。もう一度お伺いしますが、先ほどの論文は、まだ治験前の段階ですよね。始まったばかりだ、ということですが、このようなワクチンが使えるようになるのは、いつ頃だと思われますか?

もちろん、治験をされなければいけません。今の段階では、組み替えワクチンの筋肉注射でのデータはかなり集まっていますし、この筋肉注射での方法では様々な組み替えウィルスワクチン同士のデータもありますから、これらの経験値も一緒に提出することができ、承認機関もこの点では寛容な対応をしています。しかし、この組み替えウィルスのなかには、まだ全く粘膜からの接種でのデータがないものもあるので、そのような場合は検証実験からはじめなければいけなく、その場合は長くかかります。ですから、今年中に筋肉注射によるワクチン、来年には鼻スプレー、、、というのは少し楽天的だとは思います。1年よりももう少しかかるでしょう。

それでも、長期間でみれば希望が持てます。最後に個人的な質問をしたいと思うのですが、50歳以上の発生率についてお話があった際に、少しドキっとしたのですが、50歳以上か60歳以上、ともおっしゃいましたよね。先生も私もですが、この50歳の境にそう遠くはありません。これも、(ウィルスについて)知識が増えれば増えるほど、敬意を示さざる得ない理由でしょうか。

個人的には、このウィルスによる感染症に関しては気軽には考えていません。かかりたくない、と思っています。私は、職業的には、そこまで多くの人と関わらなければいけないポジションにいませんが、病院勤務の医師達は全く違うシチュエーションです。彼らは避けようにも避けれないからです。防御服、そのようなものを身につけて防御マスクを装着して守る、ということもできるでしょうけれど、誰もが自覚しなければいけないこと。それは、50歳よりもまだまだ若い場合でも、突然重症化する可能性がこの感染症にはある、ということです。25歳のサッカー選手が3日間の間に集中治療をうけ、2日後に死亡する、というケースもでています。自分がそのような希なケースになるかどうか、ということは誰にもわからないのです。ですから、誰もが、日常で出来る限り感染しないように努めなければいけません。それが本当に日常的に行われなければいけない。特に、感染する可能性がある機会、例えば、密室で大勢で集まるとか、そのようなシチュエーションは避けるべきです。ほかにも、リストに載っていないようなシチュエーション、今日も話しましたが、スーパーや公共交通機関などもです。これらは、誰もが使わなければいけなく、いかなければいけないシチュエーションですが、買い物リストを書かずに必要なものを覚えることができないからといって、スーパーには毎日いかなくても良いですよね。たとえ、スーパーが隣にあったとしても、計画的にすれば週に一回だけで済むでしょう。これも個人ができる重要な感染対策です。同じようなことが公共交通機関にも言えます。雨が降ったりものすごく寒くない日には、古い自転車を物置から出しましょう。キーキー音がしたとしても、オイルをさして、少し厚着をして自転車に乗りましょう。何年も乗っていなかったとしても。

それか、徒歩も良いですよね。時間があれば、ですが。

そうですね。歩くのも良いでしょう。

特に高齢者には良いアイデアですね。このポッドキャストでより多くの知識を得、自らの決断に役に立てることができれば、と思います。今日もありがとうございました。


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