ドイツ@Sars-CoV-2 コロナウィルスアップデート(2) 2020/2/27(和訳)
話 ベルリンウィルス研究所 ウィルス学教授、クリスティアン・ドロステン
聞き手 コリーナ・ヘニッヒ
2020/2/27 ←注 コロナアップデートの第2回目です。
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このアップデートでは、新しいウィルス、SARS-CoV-2についての不明な点について、専門家の見解をもとに、その関連性と全体像の把握につとめたいと思っています。 ドイツの南と東で新しい感染が発見され、部分的ですが、ノルトライン=ヴェストファーレンで、学校や保育施設が閉鎖になっています。 コロナウィルスが、検索ワードのトップランキングに入っていますが、、、今、どのようなシチュエーションだと思いますか? 感染ケースについてなど、ご存知のことを教えていただけますか。
このはじめに感染が発覚した地域で、新たなケースがでてくるのは当たり前のことです。予測できました。 バーデン=ヴュルテンベルクのシチュエーションも明確です。ここも、感染の連鎖でしょう。 イタリアから持ち帰られたと考えます。それは明日になったらわかるでしょう。 明日のポッドキャストには間に合いませんが、後日、ウィルスの遺伝子配列の検査の分析結果で、イタリアからのウィルスであるどうか、ということをお知らせできると思います。 イタリアの研究所から、ウィルス配列が発表されるのを待っているところですが、もしそれが遅くなるようであれば、こちらのほうからデーータを送って比較してもらう、ということになると思います。 今の所、比較的わかりやすいシチュエーションだとは思います。 ラインラント=プファルツのケースに関しては、あまりよく知りません。 でも、これは私個人が把握していないだけです。保健所から毎回連絡があってサンプルが送られてくるわけではないので、頻繁に、電話で確認しなければいけません。 私たちの研究所は、コロナウィルスのコンサルトラボです。
コンサルトラボ、とは、相談を受け付けるラボ、ということですか?
そうですね、、レファレンス機能、とでもいったほうがいいでしょうか。 私たちは、ドイツの他のラボのサポートをします。連邦保健省からの依頼もきます。ロベルト・コッホ研究所とも連帯して研究していますが、これはすべて連邦レベルです。 州レベルのケースについては、すべてのサンプルがこちらに送られてくるわけではないのです。 しかし、どこの州の研究者でも全員顔見知りですので、電話をして連絡をとりあいながら、自分たちで協力体制は整えています。 どこのラボでも、いままで経験のないことですから、私たちのサポートは必要なのです。 検査の際のアドバイスもしていますし、向こうからも、うちで全てを正しく行えているかどうか、確認のためにデータを送ってもいいか?、、と、そんな感じです。 ラインラント=プファルツとはまだ連絡をとりあっていません。 デュッセルドルフ、ノルトライン=ヴェストファーレンとはコンタクトがあるので、同じような分析をすると思います。
先ほど、イタリアからのウィルスであることを確認、とおっしゃっていましたが、それは、感染経路を調査する際に必要なのですね?
そうです。 これは、外から入ってきたウィルスですので。 ノルトライン=ヴェストファーレンに関しては、私が知る限り、そうではなく、未だに感染経路が不明で、どこからきたウィルスなのかがわかりません。
様々な感染ケースが起こってしまった場合、感染経路の調査、というものはできるのでしょうか? 地域もバラバラですが
一つだけ、はっきり言えることがあります。 ノルトライン=ヴェストファーレンのウィルス配列を調べれば、このウィルスがミュンヘンのクラスターからきたウィルスかどうかがわかります。 私はそうではない、と思っていますが。
年始に、バイエルンで発生したクラスターですね。
その通りです。
どのようにして、それがわかるのですか? 遺伝子の変異ですか?
ウィルスは、DNAに置き換えると、ゲノム内に3万の塩基対を持っています。これを、シークエンジングすると、感染者同士ではほとんど変わったところがありません。 転写の際に塩基対が入れ替わることもありますが、ほとんどの場合が同じですので、誰が誰に感染させたか、もしくは、お互いに感染しあったのか、がわかるのです。 同じ配列なので。 今回のウィルスが、ミュンヘンへ中国から入ったウィルスではないウィルス、、、イタリアからや、他の国からのウィルスであれば、いくつかの違いがありますから、、、そうだとわかります。 その場合は、3万のなかで、5、6箇所違うところがあるはずですから、これらのウィルスが同じ(ところからきた)ものではない、ということが確定できるのです。 今の時点で、まだ断定できないことは、、例えばですが、、、、あ、このウィルスは、クロアチアからのウィルスだ! とか、そのようなことです。 しかし、それももう少しでできるようになります。 ウィルスは、進化して、その地域の違いがでます。 このまま世界中で配列データを公開しあえれば、ウィルスの地理的な追跡ができ、世界のどこのクラスターからウィルスが来たのか、ということが、わかります。勿論、この追跡は、短い間でしか意味がないことです。 感染が世界中で充満してしまうと、感染経歴の追跡はあまり意味をなさなくなります。
感染連鎖を断ち切り、感染速度を遅くすることによって、風邪の流行と並行しないようにすることは重要ですよね。 リスナーから沢山の質問が届いています。 感染についてです。先生は、かなり早い段階で、ウィルスの検査テストを開発されました。 ラピッドテストについての話もでています。 どのようにテストされるのですか? どのくらい速く、どのくらい正確に結果がでるのでしょうか。 そして、どうして広範囲で使われないのでしょうか。
検査、というと、ポリメラーゼ連鎖反応のことを指します。この方法は、90年代に開発され、現在では医療診断分野においてウィルスの検出方法として幅広く使われています。 これは、特定の遺伝子を複製するものです。ここでは、技術的な詳しい説明はしませんが、みなさんもすでに知っているかもしれません。 この検査はラボで行われる検査です。 必要なのは、機械と2〜3人、主要の検査には1時間半、全体で4時間、ロジスティックを含めると、かかる時間は1日くらいです。 サンプルが到着して、開封して、、名前の登録、、、そして、最後に結果の記入、といった。 一つずつではなくて、30〜40以上の検査をします。医師が検査を送ったら、次の日に結果がでます。
どうして、広範囲で使用されないのでしょうか。というリスナーからの質問ですが
これから、です。 診断薬の書類と内容を公開し、配布するために準備をはじめましたので。 ドイツのラボ体制は世界で一番はやく整いました。 中国とアメリカ以外の国のすべてで、私たちの診断薬が使われています。 中国を除く、世界諸国での感染はこの試薬を使って検査されています。 ドイツでも幅広くつかわれています。 ドイツには、大きく2つの種類のラボ形態があります。 1つは、大学病院や大きな病院の院内にあるラボです。 ドイツ国内のすべての大学病院には独自のラボがあります。 もう一つは、独立したラボです。ここには大きなネットワークがあります。 ドイツでは、大きなラボネットワークがあって、開業医がサンプルを送りたい場合、ここに加盟しているラボに送ることになります。 国内には競合する数カ所の大手のラボネットワークがあり、加盟ラボは、このような特殊な検査の場合や、ウィルスの分子診断等の検査は、(ネットワークを仕切る)中央の大きなラボに委託します。そこから、依頼主に結果の報告されます。 これらのラボでも、今、検査体制が整えられているところです。技術的な面での体制はもう整っています。あとは、運営上の調整だけです。サンプルへの問い合わせなどに対応できる医療スタッフの増員など、、検査は常に緊急事態ですから。 ロジスティックも来週整うでしょうし、そうなれば、全国で広範囲で検査が可能になります。
病院でも普通に検査できるようになるのでしょうか。
大学病院は勿論のこと、他の病院内のラボではもうすでに準備は整っているはずです。 効果的な検査をするためには、院内にラボがあることが大変重要なのですが、コスト削減などの理由から、小さな病院は、外部のラボに委託しなければいけなかったりしますので、、、国内全体での足並みがそろうのに少し時間がかかります。
出来るだけ多くのリスナーからの質問を採用したく思っていますが、個人的な質問や、そこまで多くの質問はできません。 頻繁に聞かれる質問は、HPのQ&Aコーナーを設けていますので、そこを参考にしてください。 感染についてです。どのように感染しますか。 物の表面では生き残りますか。 研究ではどのようなことがわかっているのでしょうか。
質問内容は、飛沫、というよりは、接触感染についてですね。 飛沫感染というのは、誰かが咳をした際に、そこから飛ぶ小さな粒子とともにウィルスが放出され感染することです。この粒子はとても小さく、めにはみえません。 少しの間空中に漂って、比較的はやく下に落ちます。 この咳によって飛ぶ範囲は、約2mであるだろう、と思われています。 室内で誰かが咳をした場合、そのひとの2m前くらいに、小さなウィルスの雲が数分間〜5分間くらい、、、漂って、床に落ちていきます。 そのように想像していただけるとよいでしょう。 そして、この(ウィルスの)霧のなかを5分以内に歩いて息を吸ったなら、、感染する確率は高いです。
ということは、誰かが咳をして部屋から出ていき、そのあとで私が入ったとしたら、、、感染する可能性があるのですね。
短い時間ですが、、あります。
接触感染はどうですか。
感染の2つめのメカニズムです。 付着感染、とも言われますが、この言い方はもう使われない方が良い、と昨晩、疫学者が教えてくれました。ありがたい指摘です。というわけで、これは古い言い方のようです。基本的に、接触感染とは、鼻水などがついた手でなどでドアノブを触って、そこにウィルスが付着する。そして、それを触った人の手にもウィルスがつく。 その手で、口を触ったり、鼻をほじったりしたら、、、感染です。 そのように想像してください。 しかし、この感染経路は、エアロゾル感染よりも効果的ではないと思います。
それでも、ものの表面で生き残っているわけですよね。
残ります、残ります。しかし、ここで数値を言うことには意味がないと思いますね。ラボでの実験もされていますが、、これは新型コロナではなくて、旧型のSARSウィルスや風邪ウィルスで、ですが、、、この結果も矛盾しあっています。 というのは、それぞれの実験が人工的につくられた環境でされているからです。そして、鼻の粘膜内のウィルスではなく、細胞培養されたウィルスを使う、など。 それでも、2〜3時間は、表面で生き残っているのではないかと思います。その前に乾燥しなければ、ですが。 暖房の上では、すぐに死滅しますが、ドアノブではそれより長くかかるでしょう。 それでも、数字を出すことは大変難しいです。それでも、何が間違った解釈なのか、ということだけは言えます。例えば、感染者が触ったドアノブを2日後に触ったら感染する。 そのようなことはありません。 ウィルスはそれまでに死滅しています。
飛沫感染については、、、マスクがあげられると思いますが、今朝、一人で人気のないみちを自転車で走っているひとがマスクをしていましたが、、、これはどうなのでしょうか。
普通の環境で一般人の着用については、防止効果へのエビデンスはありません。 今の現状として、マスクは手に入りません。そして、マスクは医療機関で必要です。 病院内で、看護師など、直接患者との接触がある場合に必要なものです。 そのような状態では、患者が目の前に咳をした場合で感染確率を減少できるかもしれません。 大きな飛沫はブロックできますから。 現在の問題は、医療機関もマスクを入手することが困難になっている、ということです。そして、そのような状況の時に、一般のひとたちも、マスクをしようと、ネットや薬局で買い始めたら、、、大変なことになります。 国民全員にマスクを配布することは不可能です。 1つ目に、効果がないこと。 2つ目に、医療で必要な分をうばってしまうことになるからです。
昨日、学術的な視点からの感染率についてご説明のお約束をいただきましたが、疫学的には、罹患率、と言われています。平均的に、一人の感染者が何人に感染するか、どのくらいの速度で、、これはどういうことでしょうか。
感染病がどのように拡散していくか、には2つ、測定単位があります。 現代では、再生産数というものが使われ、基本再生産数R0と、実効再生産数REです。 簡単に説明すると、一人の感染者が、次の感染世代の何人に感染するか、ということの平均値です。 この新型ウィルスの場合は、R0:2,5です。 一人の感染した人から、数週間の間に、平均で2,5人が感染します。これは、一人単位で考えると、大したことはありませんが、100人が感染すると、次の感染世代では、350人です。 はじめの感染者数に新しい感染者数が加わりますから。 このように激しく続く指数関数です。 しかし、この数値は初期のデータを元に計算した理論上の数字で、少数の患者数からも計算することができます。ここには、あまり疫学的に系統的な要素はありません。 感染者の体系を整えた調査をしなくてもよく、間接的に把握された感染者数だけでよいのです。 この公表された数字だけでだす方法は、疫学が専門ではない人が病理モデリングをするにはとても魅力的だとみえて、はじめに集められたデータから計算されたこれらの数値を使って手っ取り早く論文をまとめて、もっともらしいR0値をだす。これが最近、感染症疫学分野でされがちな傾向です。 勿論、これも、科学分野での一種のビジネスでしょう。 今、誰もが不安を感じていますから、学術雑誌もはやく論文を載せたい、と思っています。 ですので、私たちはどのようなソースでこのR0値が出されているのか、ということは承知しています。 そして、この数値が激しく上下することも。 それよりも、罹患率のほうが、わかりやすいでしょう。 感染の可能性がある人物と接触があった場合、接触があった人たちをリストアップします。 それから、2週間後に、その人たちを検査したら、誰が感染したか、ということがわかります。 ここでは、疫学的にきちんとした調査が必要です。 アンケートをとり、追跡し、患者と話さなければいけません。しかし、このような調査から得たデータは具体的で、たとえば、風邪のパンデミックとの比較にも使えるものです。
比較はできるのでしょうか。 まだわからないことも多いでしょうが、、、これからどうなるのでしょうか。
これは、実際、私の個人的な予測です。 ベースになっているのは、まだ公開されていませんが、ミュンヘンケースで、これは、ロベルト・コッホ研究所と、保健省の専門家が中心となって分析されましたが、私も関わっています。 そこで出た罹患率、、家族間を除いたものですが、、、家族間は密接度が違いますからまた違う計算をします、、は、約5%でした。 しかし、ミュンヘンではかなり早い段階で隔離されましたので、感染時間的には、通常の半分くらいしかなかったのではないかと思います。そのようなことも考慮して考えると、ミュンヘンケースでの罹患率は、10%を少し上回るくらい、、、10〜20%弱でしょうか。 この数値は、インフルエンザのパンデミックの場合より少し低いくらいです。 豚インフルエンザくらいなので、20、22〜30%ですね。これも、論文で差はあります。 これらの数値は環境によってバラつきがあり、 人口密度が高い地域のほうが、低い地域よりもはやいですし、社会的な距離の文化的な違いもあります。 社会的距離感がある文化圏のほうが、密接で、ボディータッチが多いな文化圏よりも、感染速度は遅くなります。
中国は、そういう意味では、距離感があるほうですよね。挨拶の仕方をみていても。
中国を一括りにはできないように思うのです。勿論、正しいとは思います。礼と品徳を重んじるかもしれませんが、街は混雑し、地下鉄も人で溢れていますので、社会的な距離は狭いです。 もう一度言いますが、ミュンヘンの会社でのような感染ケースでは、二次発症率は風邪のパンデミックよりも低いでしょう。
しかし、今は、風邪のパンデミックではなく、風邪の流行、ですよね。
そうですね。それとこれとは比較できません。
それでも、風邪の流行時の罹患率を割り出すことはできるのですか。
できます。それは、だいたい15%くらいです。 ミュンヘンケースの現実的な数値に近いです。 二次発症率も、10から20% というのが、私の見解です。
でも、それは、私がもうすでに、感染集団のなかにいたら、ということですよね。
そうです。 感染者との濃厚接触をした場合です。
また、風邪に戻りたいと思うのですが、、これは、リスナーから繰り返し聞かれることですので、、、今、インフルエンザが流行っています。 今、お話いただいたように、インフルエンザの感染力は強いのですよね。 それでも、インフルエンザは、新型コロナのように話題にはされませんし、インフルエンザでは隔離もされません。何が違うのでしょうか。
理由はいくつかあります。 ひとつめは、インフルエンザは予防できる、ということです。予防接種がありますから。 広い範囲で効果があるワクチンがあります。 そこで、隔離、社会的距離をとる対策は間違っています。 正しい対策は、予防接種、です。それは、毎年、秋になれば、保健省からいわれていることです。 それでも、しない人が多い。 本来ならば、このような流行がおこらないようにするには、全体の70%が予防接種をしなければいけません。
リスク患者を守るためにも、ですよね。麻疹もそうですが。
そういうことです。しかし、みんな、予防接種をし飽きていますから、そのようなキャンペーンでは、ハイリスク患者、高齢者とか、妊婦とか、ですね、そのようなグループをターゲットにして、呼びかけているのです。
抗体はインフルエンザではそのような役割を果たしますか? インフルエンザウィルスは、もうかなり前からいるわけですが。
インフルエンザに関しては、私たちのの間では免疫ができています。 大人は、若干の差はあるにしても、免疫記憶を持っているので、流行を抑制することはできます。これは、ウィルスの毒性とは関係ありません。 ウィルス自体は、強いウィルスですが、私たちは、少なくとも部分的か、完全な免疫を持っています。 そのために、本来のウィルスのもつ力に比べると、感染速度も速くありませんし、そこまで重症化しません。 新しいウィルス、新型コロナは、インフルエンザではありません。 新しいウィルスなのです。 ここが重要なところです。ここには、私たちを守る基礎免疫がありません。 パンデミックなインフルエンザの流行でも同じです。 その場合は新しいインフルエンザウィルスですので、ここでも集団免疫はありません。 ですので、比較をするならば、パンデミックなインフルエンザのほうで、季節風邪の流行のほうではありません。
最後の質問ですが、、、たくさんのリスナーが、基礎疾患を持っている、と書いてきています。 昨日もそのことについてはお話いただきました。 癌、リューマチ、喘息。 ここで質問ですが、そのような場合は、家から出ても良いのでしょうか。 風邪も流行っていて、手を洗ったり、距離をとったりしていますが、、ここで、SARS-CoV-2の感染も悪化したら、、、このような患者はどうすればよいでしょうか。
今の時点では、、、保健省が対策を打ち出さないをしないかぎり、日常生活の行動を変える必要はないでしょう。 現在、ドイツ国内では、孤立した、ウィルスの循環はおこっていません。バーデン=ヴュルテンベルクとノルトライン=ヴェストファーレンの感染ケースは監視されています。今、何も変えることはありません。基礎疾患があっても、です。 しかし、注意深く、進展情報をみていなければいけません。 日に日に状況は変化していきます。
先生も、プライベートではこの話以外の話題はありますか? それとも、やはり、友人たちからも、イタリア旅行に行った方がいいと思うか、というような質問をうけますか。
最近、本当に、そのようなことを友人たちから聞かれるようになりました。このようなところからも、皆がどれだけ不安を持ってるか、ということだと思います。
昨日、お話いただいたように、ヨーロッパ内での旅行警告はあまり意味がない、ということでしたが、先生はイタリアには旅行にいきますか。
イタリアには行くと思います。 まだ、どこにいっても偶然感染するほど、感染濃度は高くない、と思います。 しかし、イタリアから帰ってきたひとがウィルスを持ち帰っています。 やはりリスクについて考えなければいけませんが、どのような報道がされいるのでしょうか。まだ、そのような感染ケースは1件しかありません。 しかし、報道されるのは、感染したケースだけであって、イタリアから帰ってきても感染していなかったケースに関しては勿論報道されません。 ニュースのメイン報道で、もし、、、イタリア旅行は楽しかったですよ、南チロルでスキーをしてきました。え? 病気のひとなどいませんでした。私も勿論元気です。ということばかり報道したらどうでしょうか。 今、何がおこっているのか。 何について話し合っているのか、ということがわからなくなるでしょう。 認識は主観的だ、ということを理解しなければいけません。
今日もありがとうございました。 明日は、死亡率、病症、研究、そして、勿論、最新情報についてお聞きしたいと思います。
ベルリンシャリテ
ウィルス研究所 教授 クリスチアン・ドロステン
https://virologie-ccm.charite.de/en/metas/person_detail/person/address_detail/drosten/
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