#1677 「協働的な学び」自体を目的にしない
「協働的な学び」は重要な学習概念である。
しかし、それ自体を目的としてはいけない。
子ども同士が対話・交流していることに満足してはいけないのである。
「協働的な学び」において重要なことは、学級内の子どもたちが「自分事の問題」に正対し、それを仲間と協働しながら解決していくということだ。
「他人から与えられた問題」
「解きたくもない課題」
「自分とは関係ないと感じる問題」
を仲間と解決する学びではない。
問題を「自分事」として捉え、同じような問題を「解きたい」と志を同じにした仲間と協働して解決することが重要なのである。
問題が自分事であれば、「それを解決したい」と子どもは願うだろう。
そして、仲間も同じように「問題を解決したい」と考えている。
そのような状況であれば、「協働すること」は自然な流れとなるはずだ。
仲間と対話・交流しながら協働することで、「自分事の問題」を解決することにつながる。
これが「協働的な学び」の目的である。
よって、「協働すること」が目的なのではなく、「自分事の問題を解決すること」が目的となるべきなのだ。
そのために「協働的な学び」が必要であり、それが自然と生じるような関係性を築く必要があると言える。
なので、「協働的な学び」を適切に生起させるためには、学級経営の充実が必要不可欠なのである。
学級経営を工夫しながら、協働的な学びを充実させる。
逆に、協働的な学びを工夫しながら、学級経営を充実させる。
このような発想が必要なのである。
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