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#1846 ワーキングメモリに配慮した指導・支援

今回は、河村暁氏の『教室の中のワーキングメモリ』からの学びを整理する。


・ワーキングメモリの種類
➀言語領域(言葉)
②視空間領域(イメージ)

・ワーキングメモリの機能
➀保持
②処理+保持

・ワーキングメモリ(≒短期記憶)は、長期記憶に関係する。

・実行機能
➀抑制 ②シフティング ③更新

・ワーキングメモリを生かした支援アプローチ
(1)短所補償
 ①最適化(減らす) ②代替化(ツール活用)
(2)長所活用

・領域ゼネラルな支援
(1)長期記憶の活用
 ①経験の活用 ②知識の活用 ③既知からのスタート
(2)注意の焦点化
 ①減らす ②隠す ③目立たせる ④視線の流れに配慮する
(3)言語・視空間への配慮
 ①言語的な情報の活用 ②視空間的な情報の活用

・ワーキングメモリの困難順
➀語彙 ②読み ③書き ④読解 ⑤作文

・語彙学習
➀絵カード ②クイズ ③ヒントつきの言葉学習

・再認:選択肢から正しい答えを出す
 再生:何もない状態から正しい答えを出す

・読み学習
➀漢字を見る
②語彙チェック
③絵や意味クイズで再認学習
④ヒントつき再生学習
⑤再生学習

・書き学習
➀漢字を見る
②読みチェック
③覚えやすいように分解する
④ヒントつき再生学習
⑤再生学習

・読解学習
 ※読めない→読み学習
 ※読めるが遅い→語彙学習
➀文の意味処理の支援
②推論の支援
③各文の統合の支援

・作文学習
➀アイデアを出す
②出したアイデアを保持する
③書く順番を決める
④書く
⑤各文の量を増やす

・算数学習
➀数字を「いろは」に当てはめると子の気持ちが分かる
②文章題の内容を身近なものに変える
③「折説明プリント」を活用する

・「一課題一目的」を心がける。
 →本質的なこと以外は目をつむる。

・板書をノートに視写する代替方法
➀穴埋めプリント
②タブレットで黒板を撮影する
③記述事項を厳選する

・「やる気がないのか」「できないのか」で判断しない。
 →「がんばれば一時的にできるが、長時間はできない」と考える。
 →最適な支援をして自己効力感を向上させ、学習性無力感を乗り越える。

・「当該学年のできるところ」+「前学年までの復習」を行う。

・知らない言葉はワーキングメモリの負担になる。
 →意味がわかってから、ラベリングする。
 ※「対比」することで、わかりやすくなる。

・リズムよくクイックレスポンスする。
 →間があきすぎると、ワーキングメモリの負担になる。


以上が書籍からの学びである。

私のクラスには、特別な支援を要する子どもが複数いるので、上記のようなアプローチを生かしていきたい。

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