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#1762 応用行動分析学を生かす

今回は、『子どもの問題行動へのエビデンスある対応術』という書籍から、応用行動分析学のポイントを整理していく。

・問題行動を考える上での5箇条
➀それは本当に問題なのか?
②年齢、習慣、環境から見て問題なのか?
③誰にとって問題なのか?
④その問題行動は「障害特性」ではないのか?
⑤問題行動の背景に本人以外の理由や原因はないのか?

・応用行動分析学の特徴
➀観察できる事象のみを採用する
②子どもの行動とその前後の様子を観察し、意味を解釈する
③周囲からの働きかけで行動を変えることができる
④周囲からの働きかけで新たな行動を獲得させることができる

・応用行動分析学の基本ルール
➀問題行動の前と後のできごとを記述する
②行動に対する働きかけの役割・機能を理解する
③行動の学習パターンを見極める
④行動の役割・機能に注目する

・問題行動の分析方法
➀解決すべき問題行動を特定する
②問題行動が起きる状況を思い出す(前)
③問題行動への対応と結果を思い出す(後)

・問題行動の役割・機能
➀注目 ②要求 ③逃避 ④自己刺激
 ※子どもの気持ちを想像する。

・望ましい行動目標の立て方
➀「望ましい行動」と「ギリギリ許せる行動」を設定する
②子どもにとって利益になる目標にする
③本人以外の都合を優先しない
④達成可能な目標にする
⑤否定表現の目標にしない
⑥子どもと対話し、「気づき」「自覚」による目標設定をする

・教師ができる手立て
➀変えられるものだけを変える
②ルールや約束を確認する
③約束を守ると「いいこと」があることを教える
④望ましい行動を練習する
⑤支援ツールを使う

・教師がすべき関わり
➀望ましい行動ができたらほめる、次への期待感も付け加える
②ギリギリ許せる行動は認める
③「約束守ってくれたら、先生嬉しいなあ」と伝える

・選択肢の提示法
➀「問題行動」と「望ましい行動」の選択肢を提示する
②それぞれの行動をとったときの「結果」や「価値」を教える
③子どもに「自己選択」を促す

・トークンシステム
➀価値のないスタンプやシールを使う
②「すぐにもらえるもの」「努力しないともらえないもの」の差をつける
③「物でつる」のではなく、「交換する」
 ※問題行動で得られる報酬よりも魅力的でなければならない。

・罰について
➀軽微な問題行動にはノーリアクション
②約束確認のために冷静に叱る
③場所を変えてクールダウンさせる(説教をしない)
④権利の制限をする(自己責任を学ばせる)
⑤うまくいっている対応は続ける

・応用行動分析学の支援計画
➀子どもの気持ち(行動の役割・機能)
②「問題行動」「ギリギリ許せる行動」「望ましい行動」
③事前の対応
④行動ごとの事後の対応

・応用行動分析学の支援計画ができたら
➀連携する人たちとの役割分担
②定期的な振り返り
③行動の記録

・三層モデル
➀共通する対応:ルールの確認、ほめる、話を聞く
②個別対応:対話による気づきと自覚の問題解決
③専門的対応:応用行動分析学による対応

・「いじめ」や「不登校」における応用行動分析学の活用
➀いじめや不登校が「どんなときに」起きるか(前)
②いじめや不登校により「どんな結果・対応」になっているか(後)
③「気持ち・役割・機能」「目標」「事前の対応」「事後の対応」


以上が、書籍からの学びである。

ぜひとも、学級経営において、応用行動分析学を活用していきたい。

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